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隻眼の勇者  作者: 火神ツバメ
5/9

第五話 強化合宿と闘技大会

登場人物

主人公

マックアレクサス(男) 左目が生まれつき見えない

ナナセ(女) アレクサスの幼なじみ片目に眼帯をしている

ハック(男) 騎士養成学校の生徒1A 

マロン(女) 騎士養成学校の生徒1A 獣人族

ユースレイドユースティア(女) ユースレイド国の国王の娘

ミア(女) ユースティアの専属のメイド

ドルトムントカリオン(男) 騎士養成学校の生徒1B

アンナ(女) 騎士養成学校の生徒1C ニイナの双子の姉

ニイナ(女) 騎士養成学校の生徒1C アンナの双子の妹

マルク(男) カルハバーム騎士養成学校の教員。騎士を辞め教員になった。

キャロル(女) カルハバーム騎士養成学校の教員

ベッジ(男) カルハバーム騎士養成学校の教員

ユースレイドランバルド(男) ユースレイド国の国王

武器を購入してから数日後

強化合宿当日


マルク「全員揃っているな。これより強化合宿を行う合宿所に向かう。行くぞ。」


アレクサス「強化合宿。楽しみだな。」


マロン「楽しみでもあるけど、不安だな。」


ハック「そもそも何処に向かってるんだ。」


ナナセ「付いて行くしかない。」


休憩しながら歩き一同は海に到着する。


アレクサス「これが海か。初めてみた。すげー広いな。」


ハック「まさか泳ぐのか?」


マロン「ボク泳げないよ。」


マルク「ここからはあの船に乗り移動する。行くぞ。」


一同は船に乗りしばらくして島に到着した。


マルク「長旅ご苦労だった。この無人島で二泊三日の強化合宿を行う。各クラスに2つずつテントを支給するから男女で分かれて使用するように。テントを組み立て後早速訓練を始める。」


各クラスの生徒が自分達でテントを設営し再び集合した。


マルク「これより先生方から個人個人に今すべき特訓内容を伝える。入学してから今までの模擬戦のデータ等を元に君達に最適なトレーニングをしてもらう。指摘された者からトレーニングを開始せよ!」


キャロル「それじゃあマロンさん。」


マロン「はっはい。」


キャロル「マロンさんは魔法を主体とした戦闘スタイルですね。」


マロン「はい。」


キャロル「最近では使える魔法も増えてきて素晴らしいですが、同時に魔法に頼り過ぎてしまっています。その為チーム戦での戦績はいいですが、個人戦はあまり良くありません。」


マロン「はい。そうですね。他の人と一緒に連携したりサポートするのに向いてるのかも知れません。」


キャロル「それもマロンさんの良さですが、やはり実戦では1人で戦うことも想定しなければなりません。」


マロン「はい。」


キャロル「そこで魔法以外にも武器を使えるようにしましょう。私がマロンさんに進めるのはナイフはどうでしょうか?」


マロン「ナイフですか。」


キャロル「マロンさんは獣人族なので動きも俊敏ですから小回りがきくナイフがいいのではないかと。」


マロン「わかりました。練習してみます。」


キャロル「それではナナセさんに教わるといいでしょう。どうです?ナナセさん。」


ナナセ「はい。分かりました。」


マロン「ボクの特訓につきあわせてなんか悪いね。」


キャロル「ナナセさんはマロンさんの練習相手になる代わりに魔法を教わって下さい。ナナセさんももう少し魔法も使えると戦いの幅が広がりますよ。」


ナナセ「分かりました。よろしく。マロン。」


マロン「うん。任せてよ。」


ベッジ「ハック君は作戦を考えたり誰かを動かすのに長けていますが、自分自身の体力や素早く動けるようになると良くなると思いますよ。」


ハック「分かりました。体力トレーニングですね。」


ベッジ「ただ体力トレーニングをするのではなく実戦を想定してトレーニングを行いましょう。アンナさんとニイナさん。協力してもらっていいですか。」


アンナ「はーい。分かりました。」


ニイナ「協力協力。」


ベッジ「アンナさんとニイナさんをハック君が捕まえて下さい。この2人を捕まえられれば起動力が向上したことになるでしょう。」


ハック「分かりました。2人共よろしくな。」


ベッジ「逆にアンナさんとニイナさんはもう少し考えて行動するようにしましょう。ハック君は恐らくいろんな方法で2人を捕まえにくるでしょう。それを参考にしてもう少し考える力を養いましょう。」


アンナ「分かりました。」


ニイナ「了解。」


マルク「ユースティアとカリオンは模擬戦を行え。カリオンは速い相手に対応できるようにしろ。ユースティアは細かい攻撃だけでなく一撃で相手を倒せるような重い一撃を習得せよ。分かったか?」


ユースティア「はい。」


カリオン「はい。まぁ僕に相応しい相手は君しかいないというわけだな。」


ユースティア「いいからさっさとやるわよ。」


マルク「アレクサスは見えていない右側の反応速度を上げるトレーニングだ。」


アレクサス「はい。」


マルク「目隠しをして真っ直ぐこの森を抜けよ。」


アレクサス「目隠しをしてですか。」


マルク「そうだ。見えない状態でも物体はそこに確かにある。その存在を感知し視覚に頼るのではなく感じとる力をつけろ。」


アレクサス「分かりました。」


アレクサスは目隠しをして歩きだした。


アレクサス「真っ暗だ。何も見えない。見えないっていうのはこんなにも怖いんだな。でも、見えない分音が良く聴こえる。」


アレクサス「イテッ。」


アレクサスは段差で足をぶつけ転んでしまう。

アレクサスは手を伸ばし周りの物に触れて感触を確かめる。


アレクサス「こうやって触ると目隠ししてても形がわかるな。」


アレクサスは再び歩きだした。

少しずつだが前に進み始めた。


しばらくして夕方になり今日のトレーニングが終わった。


マルク「今日のトレーニングは以上だ。これから全員で協力してカレーを作ってもらう。材料等はこちらで用意したから役割を決めて調理しろ。」


ハック「俺とアレクサスは薪を割ってこよう。」


アレクサス「ん?分かった。」


マロン「調理をミアさんに頼むのは駄目ですよね。」


ミア「申し訳ございません。」


ユースティア「料理は初めてだが頑張ろう。」


ナナセ「何すればいい?」


マロン「それじゃあユースティアはお米を研いでお米を炊いて貰っていいかな。ミアさんサポートお願いします。」


ミア「かしこまりました。」


ユースティア「分かったわ。」


マロン「ナナセは野菜の皮を剥いてもらおうかな。」


ナナセ「わかった。」


アレクサス「薪持ってきたぞ。」


マロン「火を着けて下さい。」


ハック「分かった。」


ミア「ユースティア様。もう少し優しく。」


ユースティア「こうか?」


マロン「ナナセ。剥きすぎだよ。」


ナナセ「ごめん。」


ナナセ「…。イタっ。」


マロン「ナナセ。大丈夫。指切ったの?」


ナナセ「ごめん。ちょっとボーっとしてた。」


マロン「気をつけてね。」


アレクサス「ハック!火がついたぞ!」


ハック「そっと息を吹きかけろ。そっとだぞ。そっと。」


皆で試行錯誤してようやくカレーライスが出来た。

マルク「それじゃあ食べるか。いただきます。」


皆「いただきます!」


アレクサス「うめ〜。疲れてたから余計旨く感じる。」


ハック「自分達で作ったカレーは最高だな。」


ユースティア「お味はどうかしら?ミア。」


ミア「はい。とっても美味しいです。」


ユースティア「良かった。料理って大変だけど楽しいわね。帰ってもやろうかしら。」


ミア「たまにでお願いしますね。」


マロン「本当に美味しいね。」


ナナセ「うん。美味しい。」


その後各自クラスのテントで眠りについた。


次の日

午前中は昨日と同じトレーニングを行い午後


マルク「午後からは四人一組になってもらい。協力して森の中に用意した魔物を討伐してもらう。魔物はベッジ先生が用意した魔物でレベル3の魔物だ。因みに試験の時の魔物はレベル5だ。」


魔物にはレベルがあり魔物が敵を殺すことで殺した数によりレベルが上昇し魔物の強さも強くなっていく。


マルク「今のお前達なら協力すれば討伐できるレベルだ。模擬戦の時と同様に防具を着けて耐久値がゼロになったらここに転移するようになっているから全力で行け。」


キャロル「はーい。それではチーム分けを発表しまーす。Aチームアレクサス、ユースティア、アンナ、マロン。Bチームカリオン、ハック、ナナセ、ニイナ。」


アンナ「アレクサス。同じチームだね。」


アレクサス「あぁ。よろしくな。」


ユースティア「協力して魔物を討伐しましょう。」


マロン「頑張ろう!」


マルク「それじゃあAチーム準備が出来次第始めろ。」


4人は森の中にいる魔物を探しに行った。


アレクサス「今回の魔物は試験の時より強いのか。楽しみだな。」


マロン「楽しみなの?ボクは少し怖いかな。この森の中で戦うのも慣れてないし。」


アンナ「どんな魔物なのか気になるね。ベッジ先生が育てた個体だから気を付けないと。」


ユースティア「ベッジ先生が育てた?魔物を育てることが可能なのですか?」


アンナ「出来るよ。試験の時に説明があったと思うけど、一度捕獲した魔物は術者の命令に逆らえない。だから、トレーニングして育てれば普通の魔物同様にレベルアップするらしいよ。」


アレクサス「なるほどな〜。ん。皆静かに何かの気配がする。」


マロン「ん〜。見た感じ周りには何もいないけど。」


アレクサス「東の方角に気配を感じる多分もう少ししたら見えるかもしれない。」


アンナ「気配ってアレクサスいつの間にそんなに探知能力が上がったの?」


アレクサス「トレーニングの成果かな。まだ精度は低いけどな。」


マロン「あっ本当だ。見えたよ。あれは熊かな。」


ユースティア「熊型の魔物ね。あの魔物自体危険な筈だけど、さらにレベル3なら相当危険かもしれないわね。」


アレクサス「俺達も強くなってるさ。皆で協力すれば倒せる。」


熊型の魔物がコチラに気付き接近してきた。


アンナ「気付かれたね。どうする?」


ユースティア「マロンさんは遠隔で魔法やサポートを私とアレクサスとアンナさんで交互に魔物に攻撃しましょう。」


アレクサス「分かった。」


アンナ「了解!」


マロン「頑張ります!」


熊型の魔物にユースティアとアレクサス、アンナが距離を取りながら交互に攻撃し下がりを繰り返しながら魔物にダメージを与える。

マロンは後ろからアレクサス達に支援魔法を使ったり魔物の攻撃を防御魔法で防いでいた。


アレクサス「このまま一気に行くぞ!」


ユースティア「えぇ。」


アンナ「了解!」


マロン「分かった。」


マロン「閃光の雷の紋章。ギルサンダー!」


マロンの魔法に怯んだ魔物にアレクサス達が一斉攻撃を仕掛け熊型の魔物を討伐した。


アンナ「倒したね!」


ユースティア「しっかりチームワークとれてましたわね。」


マロン「ボク達強くなってる。」


アレクサス「あぁ。強くなってる。」


魔物を倒し皆の元に戻る。


マルク「魔物を討伐したようだな。それじゃあ次はBチーム行って来い。」


Bチームも森の中に入って行った。


ハック「Aチームは魔物を倒したんだな。流石だな。」


カリオン「フン。案ずるな。俺様が付いているのだ。勝利は間違いない。」


ニイナ「まぁ実力はあるからな〜。」


ナナセ「確かに。」


ハック「因みにカリオンは何か作戦あるのか?」


カリオン「作戦など必要ない。魔物など俺様の相手ではないわ。お前達は俺様のサポートに徹すれば良い。」


ハック「あ〜。分かった。まぁカリオン主体で行ってみるか。」


ニイナ「了解。」


ナナセ「分かった。」


しばらくしてナナセが魔物を発見する。


ナナセ「魔物見つけた。熊型の魔物。」


ニイナ「本当だ。熊型か。凶暴だね。」


カリオン「フン。相手にとって不足は無いな。」


ニイナ「私の弓の射程範囲だけど、攻撃する?」


ハック「ちょっと待ってくれ。俺とナナセが茂みに隠れたら攻撃してくれ。魔物がこっちに来たらそのままの場所から弓で攻撃し続けてくれ。カリオンはニイナの盾になって魔物の攻撃を受け止めくれ。それじゃあ行くぞ。」


ハックとナナセは茂み隠れた。


カリオン「おい。勝手に話を進めるな。」


ニイナは魔物に目掛けて弓を放つ。見事命中し魔物はコチラに迫ってくる。

ニイナは引き続き弓で攻撃を続け魔物の勢いを殺す。

カリオンは魔物の攻撃を盾で受けランスでカウンターを入れる。

魔物が怯んだ瞬間ナナセが茂みから現れ魔物に斬りかかる。

魔物が弱ったところをハックが後ろからハンマーでとどめを刺す。


ハック「上手くいったな。」


カリオン「まぁ当然の結果だな。」


ニイナ「やった。やった。」


ナナセ「これでクリアかな?」


ハック達も無事に魔物を討伐し皆の元に戻った。

その後、他のチームも終わり強化合宿の訓練が終わった。

訓練後食事をし一泊して帰ることになった。

強化合宿最後の日の夜

アレクサスは目が覚めてしまい。少し外を歩くことにした。

浜辺を歩いていると先客がいた。


アレクサス「ナナセ?ナナセも眠れないのか?」


ナナセ「ん?アレクか。うん。なんかね。」


アレクサス「なんか2人で話すの久しぶりだな。」


ナナセ「そうだね。騎士養成学校に入学してからはほとんど皆と一緒だったからね。」


アレクサス「そうだな。なんかあっという間だったな。」


ナナセ「そうだね。アレク。私は上手くやれているかな?」


アレクサス「なんだ急に。大丈夫だろ。皆と仲良く出来てるんじゃないか。」


ナナセ「そっか。アレクがそういうなら大丈夫かな。ありがとう。」


アレクサス「おう。それじゃあ俺は戻るわ。おやすみ。」


ナナセ「うん。おやすみ。」


?「計画は順調に進んでおるか?」


?「はい。問題ありません。」


?「そうか。楽しみだな。ようやく我が宿願が成就するのだ。」


こうして強化合宿は無事に終わった。

それからしばらくして遂に闘技大会当日となった。

キャロル「いよいよ。闘技大会ですね〜。前にも言いましたが今日は国王も観に来られるので恥ずかしくない試合をしましょう。それでは闘技大会の説明をしますね~。闘技大会はトーナメントになっていて勝者は勝ち上がっていきます。優勝目指して頑張りましょう。」


ハック「優勝すると何か貰えるんですか?」


キャロル「優勝した人は国王から表彰されるのと食堂の利用が1ヶ月無料になります。」


アレクサス「それはいいな!」


キャロル「それではそろそろ闘技場に行きましょう。開会式が始まりますよ。」


マロン「いよいよだね。緊張してきた。」


ナナセ「マロンなら大丈夫。」


マロン「ありがとう。ナナセとは当たりたくないな。」


ナナセ「うん。でも誰と当たっても全力で戦う。」


マロン「そうだよね。」


ハック「アレクサスはいつも通りだな。」


アレクサス「まぁいつも通りだな。ユースティアはちょっと緊張してるのか?」


ユースティア「そうね。緊張してるかもしれない。」


ハック「国王が観に来るんだもんな。緊張するだろ。」


アレクサス「そういうもんか。」


全生徒が闘技場に集合し開会式が始まった。


キャロル「え〜それでは闘技大会の開会式を始めたいと思います。開会に伴いまして国王からお言葉をお願い致します。」


ランバルド「今ほどあったようにユースレイドランバルドである。今日は皆が鍛錬してきた成果を存分に発揮せよ。以上だ。」


キャロル「ありがとうございました。それでは闘技大会を開催したいと思います。掲示板にトーナメント表を貼り出しておいたので確認して下さい。」


アレクサス「トーナメント表見に行こうぜ。」


アレクサス達はトーナメント表を見に行くことにした。

トーナメントは1年生の全30名が参加。

Aグループ15名とBグループ15名でAグループとBグループのトップが決勝戦を行い勝った方が優勝です。

シード枠は2人でAグループのシードがユースティア。Bグループのシードがカリオン。

Aグループ

2戦目にハック。

4戦目にアンナ。

7戦目にアレクサス。

Bグループ

1戦目ニイナ。

4戦目ナナセ。

5戦目マロン。


いよいよ闘技大会が始まった。全員は順調に勝ち進み準々決勝まで来ました。

Aグループの準々決勝

1戦目ユースティアとハック。

2戦目アンナとアレクサス。

Bグループの準々決勝

1戦目ニイナとナナセ。

2戦目マロンとカリオン。


ハック「俺の命運もここまでか。」


ユースティア「お互い全力を出し切ろう。」


アレクサス「2人共頑張れよ。」


ハック「次はアレクサスとアンナだな。」


アレクサス「そうだな。アンナとはあまり戦ってないからな。まぁ頑張るよ。」


キャロル「それではAグループの準々決勝を始めます。ユースティア対ハック。」


闘技場内に2人が現れる。


キャロル「それでは始め!」


ユースティアは真っ直ぐハックに向かっていく。


ハックは距離を取りながら魔法を演唱し魔法を発動する。


ハック「燃え上がれ炎の紋章。イブフレイム!」


ハックの魔法はユースティアの足元で爆発し一瞬煙が上がりユースティアの視線を遮り足を止める。


ハック「変動する大地の紋章。ドムアース。」

ハックは土魔法で目の前に土の壁を作った。


ユースティア「燃え上がれ炎の紋章。イブフレイム!」


ユースティアは炎の魔法で土の壁を破壊した。

それと同時に破壊された壁の向こうから氷の魔法の攻撃がユースティアを襲う。

ユースティアはその攻撃をレイピアで相殺する。

その隙にハックはユースティアに迫りハンマーで攻撃する。

その攻撃をユースティアは咄嗟に身体を捻りかわそうとするがかわしきれずに攻撃がヒットする。


ハック「くっ。浅かったか。」


ユースティアは直ぐに態勢を戻しハックに攻撃する。


ユースティア「スターラッシュ!」


ユースティアの攻撃はハックにヒットする。


ハック「うわぁ。」


キャロル「そこまで。勝者ユースティア。」


ハック「負けたよ。流石だなユースティア。」


ユースティア「私も翻弄されました。あの攻撃をもろに当たっていたら負けていましたわ。対戦ありがとう。」


ハック「コチラこそありがとう。」


キャロル「次はAグループ準々決勝2戦目アンナ対アレクサスです。」


アンナ「アレクサス。手加減はしないよ。」


アレクサス「当たり前だ。全力で行くぜ。」


キャロル「それでは始め!」


アレクサスとアンナ共に接近戦を仕掛けた。


アンナ「悪いけど、これも勝負だからね。」


アンナはアレクサスの見えない右側から集中的に攻撃を仕掛けるがアレクサスは全てかわした。


アレクサス「悪いな。もう弱点は克服したのさ。」


アレクサス「天眼流 天眼一閃!」


アンナ「ぐはっ。」


キャロル「勝者アレクサス!」


アンナ「いつの間に克服してたの?」


アレクサス「強化合宿の時の特訓をあの後も続けてたら大分マシになってな。大会に間に合って良かった。」


キャロル「次はBグループの準々決勝1戦目ニイナ対ナナセです。」


ニイナ「アンナが負けちゃたからね。アンナの分まで頑張らないと。」


ナナセ「私も負けない。」


キャロル「それでは始め!」


ナナセはニイナに接近戦を仕掛ける。

ニイナはナナセに向けて弓で攻撃を仕掛けるがその矢をかわしダガーでいなしながらニイナに接近する。


ニイナ「これはかわせないし防げないでしょ!閃光の雷の紋章。ギルサンダー!」


ナナセはニイナに向かって上に飛びギルサンダーをかわし上から攻撃を仕掛ける。


ニイナ「そうするしかないよね。上からならもう避けれない。」


ニイナはナナセに向けて弓で攻撃しようとした時、ナナセは片方のダガーをニイナに向けて投げてニイナが手に持っていた矢を弾いた。


ニイナ「なっ。」


ナナセ「終わり。」


ナナセはもう片方のダガーでそのままニイナに攻撃した。


キャロル「そこまで。勝者ナナセ。」


ニイナ「やられた。アンナとニイナの分まで頑張ってね。」


ナナセ「うん。頑張る。」


キャロル「Bグループ準々決勝2戦目マロン対カリオンです。」


マロン「まさかここまで来れるとは。」


カリオン「諦めても構わないよ。」


マロン「まさか戦うよ。」


カリオン「そうか。結果は変わらないだろうけどね。」


キャロル「それでは始め!」


カリオン「行くぞ!」


カリオンはランスでマロンに突進攻撃を仕掛ける。


マロン「全てを流せ水の紋章。ウォーターボール!」


マロンの魔法攻撃を盾で防ぎそのまま突進してくる。


カリオン「誰も俺様を止められん!」


マロン「変動する大地の紋章。ドムアース。」


マロンは目の前に土の壁を作った。


カリオン「無駄無駄!」


カリオンはそのまま壁をランスで破壊する。

突進してきたカリオンに横からカリオンの足元に向けて氷の魔法を放つ。


マロン「凍てつく氷の紋章。アイスアロー!」


マロンの水魔法で濡れた足元は氷魔法により凍りついた。


カリオン「何っ!身動きがとれん。」


マロンはカリオンの後ろからナイフで斬りかかる。


マロン「くらえ〜。」


カリオン「くっ。俺様がここまで追い詰められるとは。やむを得ん。」


カリオンは盾を外しポケットから魔法の杖を取り出し後ろに向けて魔法を放った。


カリオン「燃え上がれ炎の紋章。イブフレイム!」


マロン「うわぁ。」


カリオンの魔法はマロンに直撃した。


キャロル「そこまで!勝者カリオン。」


マロン「まさか魔法を使ってくるとは。」


カリオン「俺様をあそこまで追い詰めるとはな。庶民。名前は?」


マロン「えっ。マロンだけど。」


カリオン「マロンか。覚えておく。さらばだ。」


マルク「これより準決勝を行う。Aグループユースティア対アレクサス。」


ユースティア「アレクサス。本気で行きますわよ。」


アレクサス「当然だ!」


マルク「それでは始め!」


ユースティアとアレクサスは共に接近戦を始めた。

互いに一歩も引かない剣撃の応酬。


ユースティア「アンナ戦でも見ましたがどうやら完全に右側の攻撃に対応できるようになっていますね。いや、以前よりも反応速度が上がっている?」


アレクサス「ユースティアの攻撃も鋭くなっているな。」


ユースティア、アレクサス「なら、この一撃で決めよう。」


ユースティア「スターラッシュ!」


アレクサス「天眼流 天眼一閃!」


ユースティアがその場に倒れた。


マルク「そこまで。勝者アレクサス。」


アレクサス「ハァハァ。大丈夫か?」


ユースティア「私もまだまだですね。良い試合でした。」


アレクサス「あぁ。またやろうな。」


マルク「次の試合はBグループ準決勝。ナナセ対カリオン。」


カリオン「君達庶民を少し舐めすぎていたようだ。少し認識を改めることにしよう。」


ナナセ「そう。」


マルク「それでは始め!」


ナナセはカリオンに攻撃を仕掛けるも盾で防がれてしまう。

カリオンはランスでカウンターを狙うもナナセの動きが速く攻撃が当たらない。


ナナセ「閃光の雷の紋章。ギルサンダー!」


カリオンは魔法を盾で防ぐ。

ナナセはその隙にカリオンに攻撃する。

ナナセの攻撃がヒットするがカリオンのカウンターもヒットする。

ナナセはそのままカリオンを速さで翻弄しながら攻撃を繰り返す。


カリオン「速い相手の対策は強化合宿でしているのさ。」


カリオンは盾を捨て両手でランスを持ちランスを振り回した。


カリオン「レボリューションランス!」


ナナセはカリオンを攻撃を紙一重でかわし攻撃をする。

カリオン「まずい。」

だが、ナナセは攻撃をやめた。何故か動きが止まった。

カリオン「ん?ガラ空きだ!」


カリオンの攻撃はナナセにヒットした。


マルク「そこまで。勝者カリオン。」


カリオン「なんのつもりだ?」


ナナセ「一瞬意識が飛んだ。負けは負け。」


カリオン「フン。次までにしっかり体調を整えておけよ。」


ナナセ「うん。」


マルク「それでは決勝戦を始める。アレクサス対カリオン。」


アレクサス「いよいよだな。全力で行くぜ。」


カリオン「まさかアレクサス。貴様が来るとはな。てっきりユースティアだと思っていたが。」


アレクサス「俺の名前知ってたのか。いつも庶民Aとしか呼ばないから知らないのかと思った。」


カリオン「今回の闘技大会で君達庶民の認識を改めることにした。だからといって結果は変わらないがな。勝つのは俺様。ドルトムントカリオンだ。」


アレクサス「そっか。何があったか分からねぇけど、お互い全力でやり合おうぜ!」


マルク「それでは決勝戦。始め!」


アレクサスはカリオンに攻撃を仕掛けるが盾で防がれる。

カリオンの攻撃もアレクサスはいなし互いに攻撃が当たらない。


アレクサス「燃え上がれ炎の紋章。イブフレイム!」


カリオンは盾で魔法の攻撃を防ぐ。その隙にアレクサスは攻撃を仕掛ける。


アレクサス「天眼流。」


カリオン「貴様は本当に学習せんな。それはくらわん。」


カリオンは咄嗟にバックステップで後ろに下がり盾でアレクサスの攻撃を防ごうとする。


アレクサス「天眼流。回転ノ二閃!」


一閃目は盾に防がれるがその衝撃を利用しそのまま回転しカリオンの背中に二閃目がヒットした。


カリオン「ぐはっ。」


マルク「そこまで。勝者アレクサス!闘技大会優勝はマックアレクサス!」


カリオン「くっ。油断は無かった。俺様の負けだ。認めようアレクサス。貴様は俺様のライバルだと。」


アレクサス「そうか。ライバルか。これからもお互い頑張ろうぜ。」


カリオン「フン。次は負けん。」


マルク「それでは表彰式を始める。優勝したアレクサスは表彰台まで来なさい。」


アレクサスは表彰台に登り国王の前に立つ


ランバルド「見事だった。優勝おめでとう。今後も精進したまえ。」


アレクサス「ありがとうございます。」


アレクサスは国王より表彰状を受け取り闘技大会は終了した。


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