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隻眼の勇者  作者: 火神ツバメ
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第四話 束の間の休日

登場人物

主人公

マックアレクサス(男) 左目が生まれつき見えない

ナナセ(女) アレクサスの幼なじみ片目に眼帯をしている

ハック(男) 騎士養成学校の生徒1A 

マロン(女) 騎士養成学校の生徒1A 獣人族

ユースレイドユースティア(女) ユースレイド国の国王の娘

ミア(女) ユースティアの専属のメイド

ドルトムントカリオン(男) 騎士養成学校の生徒1B

アンナ(女) 騎士養成学校の生徒1C ニイナの双子の姉

ニイナ(女) 騎士養成学校の生徒1C アンナの双子の妹

マルク(男) カルハバーム騎士養成学校の教員。騎士を辞め教員になった。

キャロル(女) カルハバーム騎士養成学校の教員

ベッジ(男) カルハバーム騎士養成学校の教員

本格的に授業が始まってから数ヶ月がたった。

学校にも慣れ毎日勉学や鍛錬に勤しむアレクサス達。

最近では他のクラスとの交流も増え実技の授業や魔法の授業を2クラスが合同で行う時もある。

今日は1Aと1Bとで実技の授業を行なっている。


?「今日も変わらずに美しいね。ユースティア。そろそろ僕とご飯に行く気になったかい?」


ユースティア「貴方も懲りませんね。ドルムントカリオン。」


カリオン「今日こそは貴方に勝利し僕の強さを認めさせよう。」


アレクサス「お前の今日の相手は俺なんだけどな。」


カリオン「なんだまた君か庶民A!今僕とユースティアが話をしているのだ。邪魔しないでくれたまえ。」


コイツの名前はドルムントカリオン。1Bクラスで魔眼持ち。武器は片手にランス片手に盾を持つ。貴族らしい。こんな奴だが実力は確かでアレクサスとの戦績は3勝3敗。だがユースティアとは相性が悪いらしく未だに勝てていない。


マルク「いつまで話をしている。さっさと準備しろ。」


カリオンとアレクサスは模擬戦の準備を始めた。

しばらくして2人が闘技場に姿を表す。


1Bの女子「キャーカリオン様〜。」


マロン「相変わらず凄い人気だね。」


ハック「顔はイケメンだからな。」


カリオンは観覧席にいるユースティアに指をさす。


カリオン「ユースティア!君に勝利を送ろう。」


アレクサス「もういいか?」


マルク「始め!」


アレクサスはカリオンに攻撃を開始する。

カリオンはその攻撃を盾で防ぎランスでカウンターを狙う。

アレクサスの攻撃は盾に防がれてしまうがカリオンの攻撃はアレクサスに当たっていた。

これがカリオンの必勝パターン。


ナナセ「あの盾で防御しできた隙や相手の攻撃に合わせてのカウンターは厄介だな。」


ハック「正面からじゃなくて周りこんだりすればもう少しやりようはあるんだけどな。実際ナナセやユースティアみたいなスピードが早い相手とは相性が悪いみたいだし。」


マロン「アレクサスらしいけどね。正面にこだわるのも。」


ユースティア「だが、それでは勝てない。」


カリオン「ホラホラどうした庶民A!このまま終わらせてもらうぞ」


アレクサス「このまま終わるかよ!はっ!」


アレクサスはカリオンのカウンターをフェイントでかわし距離を詰める。


アレクサス「天眼流 天眼一閃!」


カリオン「それはもう喰らわん!」


カリオンはアレクサスの攻撃をバックステップで下がりながら盾でガードし跳ね返した。

その反動でアレクサスに隙が生じる。

その隙をカリオンは見逃さなかった。


カリオン「くらえ!」


アレクサス「ぐはっ。」


カリオンの攻撃がアレクサスに入る。

その結果防具の耐久値がゼロになった。


マルク「そこまで!勝者ドルムントカリオン。」


カリオン「勝ったぞ〜。まぁ勝って当然だがな。」


アレクサス「くそ〜。負けた。次は勝つ!」


カリオン「ハッハッハ。いつでもかかってくるがよい!」


1Aと1Bの合同の実技試験が終わり昼休みになった。

いつも通りアレクサス達は食堂の庭のテラス席でお昼ご飯を食べることにした。

ミア「お昼の準備が出来ました。」


ユースティア「ありがとう。ミア。」


アレクサス「腹へった〜。」


ハック「アレクサスは毎回日替わり定食だな。」


アレクサス「そういうハックは毎回A定食だな。」


ハック「同じじゃないと調子が出ないんだよな。」


ナナセ「飽きないの?」


ハック「うーん。飽きるとか飽きないじゃなくて同じじゃないと不安というか。」


マロン「まぁ気持ちはわかるけどね。」


アレクサス「ユースティアの弁当は毎日美味そうだな。」


ユースティア「あぁ。旨いぞ。食べてみるか?」


アレクサス「いいのか?」


ユースティア「構わない。皆も食べるか?」


マロン「ボクもいいんですか?」


ハック「いただきます!」


ナナセ「ありがとう。」


アレクサス「おい。俺が先だぞ。」


?「相変わらず賑やかですね。貴方達は。」


?「賑やか賑やか。」


アレクサス「ん?アンナとニイナか。」


アンナ「やっほー。アレクサス!私達も混ぜてよ。」


ニイナ「混ぜて混ぜて。」


この2人は1Cの双子の姉妹アンナとニイナだ。

2人共魔眼持ちである。


アンナ「アレクサス!いつになったら私達が働いてる喫茶店に来てくれるの?」


ニイナ「いつ来る?今日?明日?」


アレクサス「あぁ〜そうだったな。今度行くよ。」


アンナ「絶対だよ?今週はマスターの趣味でメイドキャンペーンやってるから。必ず来てね。」


ニイナ「絶対来てね。絶対!約束!」


アレクサス「わかった。わかった。」


ミア「メイドキャンペーン。ユースティア様。」


ユースティア「分かったわ。行きたいのね。」


ハック「ミアさん。メイド好きなんですか。」


ミア「メイド好きというより見聞を広める為です。」


マロン「皆行くならボク達も行こうよナナセ。」


ナナセ「…。」


マロン「ナナセ?」


ナナセ「あっ。ごめん。聞いてなかった。なんだっけ?」


マロン「大丈夫?最近ボーっとしてることがあるみたいだけど。悩みがあるなら聞くよ?」


ナナセ「ごめん。大丈夫。それでなんだっけ?」


マロン「今度の休み一緒にアンナとニイナが働いてる喫茶店に行こうって話。」


ナナセ「私も行くのか?」


マロン「行こうよ。」


ナナセ「しょうがないな。」


ハック「ナナセは最近マロンに甘いよな。」


ナナセ「そうかな?」


アレクサス「良いことじゃん。ナナセが皆と仲良くなって嬉しいぜ。」


ナナセ「なんでアレクが喜ぶの?」


アレクサス「やっぱり昔から一緒だからな。成長を感じる。」


ナナセ「なんか不快だな。」


アレクサス「なんでだよ。」


そうこうして週末を迎えた。

アレクサス達はアンナとニイナが働く喫茶店の前に来ていた。


アレクサス「アンナとニイナが働いてる喫茶店がここか。」


ミア「楽しみですね。ユースティア様。」


ユースティア「そうね。私もこういうお店は初めてだから楽しみだ。」


マロン「皆でお出かけするの初めてですよね?」


ナナセ「そうだな。」


ハック「たまには悪くないな。」


アレクサス「さぁ行くぞ。」


アレクサスはお店の扉を開いた。


アンナ、ニイナ「いらっしゃいませ!ご主人様!お嬢様!」


アレクサス「うおっ。」


アンナ「皆よく来てくれたね。」


ニイナ「よく来た!」


アンナ「メイド服どう?似合ってる?」


ニイナ「どうどう?」


マロン「カワイイです!ね?」


ナナセ「うん。カワイイ。」


ミア「素晴らしいです!ね。ユースティア様。」


ユースティア「そうね。可愛らしい。よく似合ってる。」


ハック「メイド服いいね!ミアさんのもいいけど。こっちもいい!」


アンナ「アレクサスは?」


ニイナ「意見聞かせて?」


アレクサス「俺?似合ってるぞ!」


マロン「なんか適当だな。」


アレクサス「本当にそう思ってるって。」


アンナ「ありがとう。」


ニイナ「お席に案内します。どうぞ。」


アンナとニイナに案内され席についた。


アンナ「こちらがメニューになります。どうぞ。」


ニイナ「オススメはオムライス!」


アレクサス「それじゃあオムライスで。」


ハック「俺も。」


ユースティア「私はコーヒーを。」


ミア「私もコーヒーをお願いします。」


マロン「ボクはスパゲティにしようかな。」


ナナセ「レモンティー。」


アンナ「かしこまりました。」


ニイナ「少々お待ち下さいね。」


しばらくして料理が運ばれてくる。


アンナ「それでは最後に料理が美味しくなるおまじないをしますね。」


ニイナ「おまじない。」


アンナ、ニイナ「せーの。美味しくなーれ!美味しくなーれ!ラブラブキュン!」


アンナ「どう?美味しくなった?」


アレクサス「特に変わらないな。」


ハック「バカ!こういう時は美味しくなったって言うんだよ。」


ナナセ「アレクにお世辞は無理。」


マロン「えっと、美味しいよ。」


ミア「なるほど、おまじないですか。」


ユースティア「ミア。真似しないでね。」


ハック「ミアさんのおまじないも見てみたいけどな。」


アンナ「そうだ。せっかくだからアンナとゲームで勝負しない?」


アレクサス「ゲーム?どんな?」


アンナ「単純だけどジャンケン。勝った方の言うことをなんでも聞くの。」


ニイナ「ゲーム。ゲーム。」


アレクサス「わかった。」


ハック「おい。そんな簡単に了承するなよ。」


アレクサス「大丈夫だって。」


アンナ「それじゃあ行くよ。」


ニイナ「グーだすよ。グー。」


アレクサス、アンナ「ジャンケン。」


アンナ「チョキ。」


アレクサス「パー。」


アンナ「はい。アンナの勝ち!」


アレクサス「なっ。ズルいぞ。」


アンナ「何が?」


アレクサス「グー出すって言ったじゃないか。」


アンナ「言ったのはニイナだもん。」


ニイナ「グー出す。グー出す。」


アレクサス「くそ〜騙された。」


アンナ「アンナが勝ったから約束通り言うこと聞いてもらうよ。」


アレクサス「わかった。」


アンナ「それじゃあ今度アンナとニイナとデートしようよ。」


ニイナ「デート。デート。」


マロン「なっ。」


ユースティア「でっデート。」


アレクサス「デートってなんだ?」


ハック「男女でお出かけすることかな。」


アレクサス「なんだ。そんなことか。それならいいぞ。」


マロン「駄目だよ。ね、ナナセ。」


ナナセ「…。」


マロン「ナナセ?」


ナナセ「あっ。ごめん。えっと、良くないと思う。」


アレクサス「ナナセがそう言うなら辞めとくか。」


アンナ「え〜。ならそうだな。連帯責任としてユースティアとマロンとナナセにはメイド服を着てもらいます!」


ニイナ「メイド!メイド!」


ミア「私は着なくてもよろしいのですか?」


アンナ「ミアさんはいつも着てるじゃん。」


ミア「そうですが…。」


ハック「ミアさん。着てみたかったのか。」


ユースティア「メイド服を私が着るのか?」


マロン「そんな。ボクは似合わないよ。」


ナナセ「大丈夫。マロンならなんでも似合う。」


アンナ「嫌ならアレクサスとデートしていいよね。」


マロン「うー。わかりました。着ます。」


アンナ「それじゃあ、皆こっちに来てね。」


ユースティア、マロン、ナナセは奥の部屋に連れて行かれた。

しばらくしてアンナとニイナが先に姿を表す。


アンナ「それではお待たせしました!メイドさんの入場です!」


ニイナ「入場!」


奥から3人がメイド服を着て歩いてくる。


ハック「おぉ。3人共似合ってる。なぁアレクサス。」


アレクサス「おっおう。似合ってる。」


ナナセ「驚いた。アレクにお世辞が言えるとは。」


マロン「うー。恥ずかしい。穴に入りたい。」


ユースティア「やっぱり私にはこういうヒラヒラした服は似合わないわね。」


ミア「そんなこと御座いません。とても良くお似合いです。」


アンナ「なんだか、ちょっと負けた気分。」


ニイナ「ブーブー。」


喫茶店内は皆の笑い声で溢れていた。

それから更に数日が経ちある日の学校の朝礼の時間。


キャロル「はーい。今日は皆さんに大事なお知らせがありまーす。」


ざわざわ


ハック「彼氏が出来たんですか?」


キャロル「はーい。違いまーす。そんなことを言うハック君には罰として追加で宿題を出します。」


ハック「それは勘弁して下さい。」


キャロル「駄目でーす。それでは本題に移りますね。カルハバーム騎士養成学校では毎年1年に一度闘技大会を開催しています。各学年ごとにトーナメント制で試合をしてもらいます。もちろん全員参加ですよ。ルールは模擬戦と同じです。」


ハック「全員ってことは1A〜1Cの30人ってことですか?」


キャロル「そうでーす。この大会には国王も観に来られるので皆さんの成長した姿を見せるチャンスですよ。頑張りましょう。」


ユースティア「父上が観に来られるのか。」


マロン「なんだか今から緊張してきた。」


キャロル「それで今度闘技大会に向けて1年生全員で2泊3日の合同強化合宿がありまーす。今まではこちらで準備した武器を使用してもらっていましたが、合同強化合宿から自分達で購入した武器を使用してもらいますから合同強化合宿までに各自武器を調達しておいてください。それでは朝礼を終わります。皆さん今日も1日頑張りましょう。」


その日の昼休み


ハック「合同強化合宿か。何するんだろうな。」


アレクサス「楽しみだな。」


マロン「武器も買いに行かなくちゃ。」


ナナセ「うん。マロンは魔法の杖?」


マロン「そうだね。学校指定のしか使ったことないから自分にあったのを探さないと。ナナセはダガーだよね。」


ナナセ「うん。今度見に行かないと。」


マロン「一緒に行こうよ。ユースティアさんはどうするの?」


ユースティア「私も買いに行くか。」


ミア「こちらでご用意しますか?」


ユースティア「いや、自分が使う物だからな。しっかりと選びたい。」


ミア「かしこまりました。それではマロンさんとナナセさんとご一緒してはどうでしょう?」


マロン「ボクは全然いいよ。ね、ナナセ。」


ナナセ「うん。」


ユースティア「それでは頼む。」


ハック「女子は楽しそうだな。アレクサスはどうするんだ?」


アレクサス「俺も今度見に行くよ。」


ハック「じゃあ一緒に行くか。」


アレクサス「わかった。」


そして次の休みの日


学校の校門前


マロン「あっユースティアさんとミアさんが来たよ。ナナセ。」


ナナセ「うん。」


ユースティア「待たせてしまったな。」


ミア「申し訳ございません。支度に時間が掛かってしまいまして。」


マロン「全然大丈夫ですよ。それじゃあ行きましょうか。」


マロン達は市街地にある武器屋に向かった。


ミア「沢山のお店があるんですね。」


マロン「そうですね。ボクも久しぶりに来たけどまた新しいお店が出来てる気がします。」


ミア「マロンさん。あれはなんでしょうか?」


マロン「あれは、クレープという食べ物を売っている屋台ですね。」


ミア「まぁなんて美味しそう。見た目も可愛らしいですね。」


ユースティア「ミア。興味があるのはわかるけど、今日は武器を買いに来たのよ?」


マロン「まぁまぁせっかくだから食べてみますか?」


ミア「はい!ほらユースティア様行きましょう。」


ユースティア「そんなに焦らなくても大丈夫よ。」


ミア「いろんな種類があって迷ってしまいますね。」


マロン「それなら違うやつを買って食べ比べしましょう。」


ミア「それはいいですね。ユースティア様はどれになさいますか?」


ユースティア「うーん。私はこのチョコレートを貰おうか。」


ミア「いいですね。」


マロン「私はキャラメル味にしようかな。ナナセは?」


ナナセ「私はブルーベリーで。」


ミア「それでは私はストロベリーにします。」


しばらくして全員分のクレープが出来上がった。


マロン「この席に座って頂きましょうか。」


ミア「それでこれはどのようにして頂くのでしょうか。皿もナイフやフォークもありませんが。」


マロン「これはこのままがぶりと頂くのです。がぶり。ん〜美味しい!」


ナナセ「がぶり。うん。旨い。」


ミア「なるほど、では失礼して。がぶり。ん〜。美味しい!口の中が幸せです。」


ユースティア「なんだかはしたない気がするが何事も経験あるのみ。がぶり。うん。美味しいな。」


マロン「ナナセ。一口下さい。ボクのもあげるので。」


ナナセ「はい。どうぞ。」


マロン「うん。ブルーベリーは初めて食べたけど、美味しいね。」


ナナセ「こっちも美味しい。」


ミア「ユースティア様。私達も食べ比べしましょう。」


ユースティア「えぇ。良いわよ。」


ミア「それでは失礼します。ん〜。美味しい。」


ユースティア「こっちも美味しいわね。」


マロン達はクレープを食べ終えてようやく武器屋に向かった。


マロン「この辺にいろんな種類の武器屋が立ち並んでるので各自見て回ろうか。終わったらまたここに集合でいいですか?」


ユースティア「分かったわ。」


ナナセ「了解。」


マロン達は各自武器を探しに行った。


マロン「うーん。魔法の杖もいろいろあるな。どれがいいんだろ?」


ダガーやナイフの専門店の店員「これなんていかがでしょう?」


ナナセ「ん〜。違う。次。」


ミア「レイピアだけでもこんなに種類があるんですね。」


ユースティア「そうだな。」


ミア「良さそうなのはありましたか?」


ユースティア「いやまだ。すまん。ちょっとの間1人にさせてくれないか?」


ミア「わかりました。終わったら先程の場所に来てくださいね。」


ユースティア「分かったわ。」


ミアは武器屋を出て他の店を見に行った。


ユースティア「ん〜。どれがいいか。」


武器屋の店員「あっ泥棒!誰かソイツを捕まえてくれ!」


泥棒は店に置いてあった高価そうな剣を盗んで逃げた。


ユースティア「泥棒だと!私に任せろ。」


ユースティアは店を飛び出し男を追いかけた。


そのころアレクサス達も武器を探しに来ていた。


ハック「この辺ならいろいろ揃ってそうだな。」


アレクサス「そうだな。それじゃあ探すか〜。ん?あれは。ユースティアか?」


ハック「どうした?」


アレクサス「悪い。ちょっと俺行ってくる。」


ハック「おい。アレクサス。どうしたんだ?」


アレクサスはユースティアが走って行くのが見え気になったので追いかけてみた。


アレクサス「このままだと人が邪魔で追いつけないな。よしっ。」


アレクサスは路地裏の建物と建物を壁を蹴って上に登り建物の上からユースティアを追った。


アレクサス「ん〜と。前の男を追いかけてるのか。なんか分からんが手伝ってやるか。」


ユースティア「待ちなさい!」


泥棒「くそ!しつこいな。しかも速い。このままだと追いつかれるな。」


泥棒は咄嗟に子供を捕まえて人質にした。


泥棒「動くな!」


ユースティア「その子を離しなさい。」


泥棒「うるせー。いいか。動くなよ。動けばこの子供がどうなるかわかるだろう?」


ユースティア「卑怯な。」


泥棒は子供を人質にしながら後ろに下がっていく。

その時、建物の上から泥棒目掛けてアレクサスが蹴りをいれる。

アレクサスの蹴りが頭にヒットし泥棒は気絶した。

アレクサス「ふ〜。上手くいったな。もう大丈夫だぞ。」


子供「ありがとう。お兄ちゃん。」


子供は母親の元に帰って行った。


母親「本当にありがとうございました。」


母親はアレクサスとユースティアにお礼を言って去っていった。


アレクサス「それで、コイツはどうする?」


ユースティア「とりあえず腕を縛って武器屋の店主に渡そう。というか、アレクサスはどうしてここに。」


アレクサス「たまたまユースティアが男を追いかけてるのが見えてな。俺も咄嗟に追いかけて男が人質をとったから隙をみて攻撃した。」


ユースティア「アレクサスの行動力にはいつも驚かされるな。」


アレクサス達は泥棒を武器屋の店主に受け渡した。


武器屋店主「助かったよ。君達騎士養成学校の生徒だろ?武器を買いに来たのかい?」


アレクサス「はい。そうです。」


店主「それじゃあ特別に割引にしよう。」


アレクサス「本当ですか!やったな。ユースティア!」


ユースティア「いや、私はそんなつもりで泥棒を捕まえたわけではないので。」


アレクサス「こういう時は有り難く貰っておくもんだってハックが言ってたぜ。それに俺だけ割引してもらう訳にいかないだろ?」


ユースティア「分かったわ。そこまで言うならそうしよう。」


アレクサスとユースティアは割引してもらい剣とレイピアを購入した。


ユースティア「ありがとう。アレクサスのお陰で良い物を買えた。」


アレクサス「ユースティアが頑張ったからだろ?ユースティアが泥棒を追いかけなくちゃ俺も追いかけてないし。」


ユースティア「まぁそういうことにしとこう。」


アレクサスとユースティアは集合場所に移動した。


ハック「おっ。アレクサス。お前どこ行ってたんだよ?ちゃっかり剣買ってるし。」


アレクサス「ハックも皆と合流してたんだな。」


ハック「あぁ。武器屋でバッタリな。」


ミア「ユースティア様もお目当ての物が買えたようで何よりです。」


ユースティア「えぇ。良い物が買えたわ。」


マロン「皆武器買えたんだね。それじゃあ帰ろうか。」


ナナセ「帰ろう。」


全員無事に武器を購入し帰宅した。



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