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328.頬を上気するスーパーモデルと本日2度目のおやすみなさい

いつもご覧いただいている皆様、誠に申し訳ございません。

またやらかしました。

前回(327.ギラギラな目と溶岩効果)と今回(329.爆笑から始まる商会長さん達との再会)のお話の間に実は1話お話があったのをぶっ飛ばして投稿しております。

さっき気づきました。

これまた前回同様きりが良かったのか、大きな違和感を感じない不思議····。

気づく人いないんじゃね、なんて思っていたりしますが、ひとまず飛ばしたお話を投稿してからの、並びの修正をするつもりです。


 と言っても数日以内に修正となりますが、その間だけNO.327、329、330、328と並びます。

→8/9付けにて修正しましたm(_ _)m

「アリーは本当に物知りなのね」


 あ、また僕の頭をジェン様が撫で始めた。

僕の頭は撫で甲斐のある丸っとした形だから僕の家族もよく撫でてくれるんだよ。


「んふふふー」


 スーパーモデルに頭を撫でられる経験ってこれまで無かったけど、手つきが優しくて気持ち良い。

撫でやすいように頭を傾ける。


「はあ、可愛い。

やっぱりこのままうちの子にならないかしら?

色々手取り足取り教えてあげたいわ」


 よしよししながらまた僕の事うっとり見つめ始めちゃってる。

頬が上気するスーパーモデルも本日2度目だけど、やっぱり色っぽい。


「えへへへ」


 何だか僕まで照れ····。


「え、えーと、駄目だから!

何回でも言うけど、駄目だから!

シュレジェンナ嬢の趣味は何も言わないけど、アリーは駄目だから!

アリーを連れてきた俺が殺られるから!

悪魔達だけじゃなくて魔王も降臨するから!

もう見つめるの禁止ね!」


 突然慌てふためく従兄様。


 え、2度目だけど、どうしたの?!


「わっ」


 最後には胡座をかいたまま、僕の手を取って引っ張られる。

意外に力が強くてバランスを崩すと、

そのまま胡座をかいてる自分のお膝にひょいっと横向きに乗せた。


「ちょっ、ちょっと従兄様?!」


 本日2度目だよ?!

皆が見てるのにこの格好は恥ずかしいよ?!


 なのに、またまたそのまま僕の顔を隠すように自分の胸に押しつけてぎゅうぎゅう抱き締めちゃうんだから、僕の羞恥心が爆発しそうだ。


 従兄様らしからぬ2度目の暴挙に、正直戸惑う。

でもまあ····2度目だし、痛くはないからいいか。


「あら、まさかガウディード様、やはりアリーを?」


 ん?

ジェン様のお声が1回目の時より更に一段低くなった?

僕がどうしたの?


 今は従兄様のお胸しか見えない。


「またまた何回でも言うけど、違うから!

アリーは可愛い従妹なだけ!

でも今は俺が保護者だから、そういうのは····うわ!

セ、セバス!

ニーア、いつの間にこっちに?!

だから物騒だよ!

違うからね!

俺はアリーを守ってるだけだからね!

物騒な物は仕舞ってー!」


 セバスチャンとニーアがまた何かしてるの?

2人共物騒な物は元々持ってないよ?


 セバスチャンの大槍も調理道具か大工道具みたいだし、ニーアのナイフは確認したけど果物ナイフしか今は携帯してなかったからね。


 うーん、でもやっぱり従兄様はこれがいつもの従兄様だから、普段通りで結局安心しちゃう。


 安心するとやっぱり眠くなってくるよね。

特に邸にこもってた最近の僕からすれば、今日はとにかく活動できだもの。

大半はセバスチャンの逞しい腕の上に座ってただけだけどさ。


 それに従兄様の抱っこは義母様がいた頃を思い出させてくれるんだ。

あの頃よりずっと大きくなってて、硬くなった男性らしい手だけど、手つきはあの頃みたいに優しくて、義父様や義兄様達とは違った安心感を感じる。


「えへへ、従兄様、好き」


 ついでだから、またまたぎゅってしておこう。


「えっ、そ、そう?

やっぱり?

俺も好きだよ····って、従兄様としてね?!

ちょっ、全員でまたまた仕留めようとするの止めて?!」


 ふふふ、意味のわからない焦り方をする従兄様はやっぱりいつも通り僕を和ませてくれるエッセンスだね。


 あ、だめだ····睡魔に意識を持っていかれる····。


 ここは火口付近だからとっても暑いはずだけど、セバスチャンが僕の周りの空気をずっと整え続けてくれてる。

ほど良くぽかぽかしてて気持ちいいんだよ。


 グジラ、もとい、魔獣バリーフェのこの付近の大体の頭数や生態、次の世代の子バリーフェの数も確認した。

次の冬の雪室の取り引き数量もある程度推測できるし、後は義父様に連絡して交渉の材料を提供するだけ。


 つまり僕のグレインビル領主の娘として、やらなきゃいけないお仕事はほぼ終了して解放感から心はすっきりだ。

正直体調が崩れたらどうしようかと思ってたから、安堵感ははんぱない。


 僕の後頭部をそれとなく支えてくれてる従兄様の手が大きくて温かくて、それに拍車をかけてくれてる。


 機会があればと思っていた溶岩プレートも手に入ったし、旅の目的の1つも達成して大満足。


 帰りはどこにも寄らずに下山するけど、またセバスチャンが抱っこして連れ帰ってくれるって言ってた。


 いくらセバスチャンが筋トレ大好きでそこらの若者より逞しい体つきでも、行きも帰りも僕を抱っこし続けるのはつらいはずだよ。

実年齢はあちらの世界では定年退職してても不思議じゃないくらいだもの。


 ニーアにはセバスチャンが疲れてそうなら無理させず、僕が寝ててもタマシロ君を首に引っかけて起動させていいって言ってある。


 だから····。


「従兄様、おやすみなさい」

「またなの?!

嘘でしょ、またこのタイミング?!

俺の最強の盾がまた寝ちゃったー!!」


 ああ、今日もいつも通りだね、従兄様。

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