第57話 鏡水の滝
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「おっ… ここは…」
「海…?」
「それに… 大量の水着姿の可愛いちゃんたち!!」
「ハハハ!! 俺は一生ここにいる!!」
「シン!!!!」
「えっ…?」
「なんだ、幻覚か…」
「ハァ… いったい何度幻覚にかかれば…」
「えっ…?」
「あれは、幻のスニーカー!?」
「まさかこんな山奥に!?」
「マックス!!!!」
「あっ… 幻覚か…」
「ったく… お前も人のこと言えたもんじゃねぇぞ!!」
「へへへ… ごめんね!!」
「お前ら…」
ボコッ!!!!
該凛はシンとマックスの頭を思い切り殴った。
「一体修業を何だと思ってるんだ!?」
「いてて… だって仕方ないだろ、かかるもんはかかるんだし…」
「さっき… 対処方法言っただろ!!」
「仕方ないよ… それに僕たちこの修業初めてだし…」
「……」
「初めてだしって…」
「私は、初めての修業でこの山に放置されたんだぞ!!」
「えっ…」
「急にじっちゃんにここに連れてこられて、地図を渡されたと思ったら…」
「1人で滝に向かえだと…」
「おかげで何度も死にかけたわ!!!!」
「……」
「あのー… 何かごめんなさい…」
「僕たち、頑張って修業に取り組むよ…」
「わかればよろしい!!」
「それじゃあ行くぞーー!!」
「おーー!!」
それから、シン達は滝を目指して、山の中を歩き続けた。
そして…
「やった…」
「着いたぞ…」
「幻覚じゃないよね…」
「あー… 現実さ…」
「2人とも頑張った!!」
「ここが…」
「鏡水の滝…」
「別名“邪を流す滝”」
「気術医見習いは誰しも必ず1度訪れるという由緒ある場所なんだ…」
「へーっ…」
「まぁそんなことはどうでもいいや!!」
「さっさと滝に打たれて帰ろうぜ!!」
シンは荷物を降ろして、滝に向かって走っていった。
「あっ… 待て!!」
「へへっ… 一番乗りだ!!」
ズコッ!!
該凛は気術を使い、シンの足に黒い煙を巻き付け、転ばせた。
「痛ってって…」
「こらっ!! ここは神聖な場所なんだ!!」
「ちゃんと、礼をして、祝詞を唱えてから入りなさい!!」
「はい… すみません…」
該凛の説教を受けたシンは、きちんと滝に向かって礼をした後、祝詞を唱えた。
「よし!! マックス!!」
「それじゃあ先に行くぞ!!」
「うん!! 気を付けてね!!」
シンは滝の前に進んでいき、水に体を沈めた。
「うおっ… 冷て!!」
「大丈夫!? シン!?」
「あー… ここまで来たら後は引けん…」
シンは滝壺に入っていった。
「うわっ… 何だこの水の衝撃は!?」
「やばい!! 息が出来な…」
シンは苦しさによって意識が遠のいていった。
「おい!! しっかりしろ!!!!」
「!?」
「凛さん…?」
「いいか!! 最初は苦しいかもしれないが…」
「徐々に消えていく!!」
「それまで耐えるんだ!!」
「……」
「いやっ… 耐えろって…」
「そんなこと言われても…」
「コツは無心になることだぞ!!」
「何も考えるな!!」
わかった…
何も考えない… 何も考えない…
それから、数分間、無心でシンは滝に打たれ続けた。
慣れてきたぞ、何も感じない…
これが、無我の境地ってやつか…
「汝よ…」
「!?」
「何だ!? 何か聞こえたぞ…」
「どうだ… 全てを失った絶望の日々は…?」
「その声はまさか…」
「ディアボロス・ブラック!?」
シュウウ……
シンの体から黒い煙が出だした。
「えっ…?」
「凛さん!! あれって!!」
「邪気だ…」
「シン!!」
「修業はもういい!! 早く滝から出ろ!!」
「お前のせいで… 俺の人生はめちゃくちゃだ!!」
「地位も名誉も力も全て失った…」
「……」
「だがな…」
「俺は諦めない…」
「いつか必ず… お前を倒して、元の体を取り戻す!!」
「待ってろよ…」
「まだ完全に絶望してないとは…」
「いいだろう…」
「今度は…」
「命まで奪うとしようか…」
「シン!!」
「シン!!」
「マックス!! 危険だからここにいろ!!」
「私が、気術で何とかしてみる…」
該凛は水の中に体を沈め、シンの近くに向かった。
「……」
「何だこの邪気は、まるで底の見えない深淵を覗いているみたいだ…」
「一体、シンにどんな過去があったんだ…?」
「フゥ… まぁやってみるか…」
「該伯流… 気術…」
「吸!!!!」
フゥ――ッ!!!!
該凛は思い切り息を吸って、煙を体内に吸い込んだ。
「やった!! 凛さん!!」
マックスは凛に駆け寄ろうとした
「マックス!! 来ないで!!」
「えっ!?」
該凛は苦しみだし体をかがめた。
「ハァ… ハァ… 何これ…」
「体を邪気が侵食していくのがわかる…」
「ダメだ… 何も見えない… 何も聞こえない… 何も感じない…」
「真っ暗闇の絶望…」
「ごめんシン… 私じゃ、治せない…」
シュッ……
「大丈夫か凛!!」
「じっ… じっちゃん…?」
該伯が鏡水の滝に駆け付けた。
「該伯流… 気術…」
「祓!!!!」
シュウウウ…
該伯の両手から、煙が出始めた。
ポン!!!!
該伯は煙が出ている両手を該凛の背中に合わせた。
「もう安心せぇ凛… 今、わしが邪気を追い祓ってやる…」
「あっ… 暖かい…」
少しずつ該凛の体から、黒い煙が出始めた。 そして、その煙はシンの体の中に入っていった。
「よし!! 何とか邪気は凛の体の中から消え去った…」
「ありがとうじっちゃん…」
バタン……
該凛はその場で倒れた。 その後、滝に打たれていたシンも力尽き倒れた。
第57話 FIN




