第101話 マトンの旅立ち
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ー出発当日ー
「マトン!! そろそろ出発するぞ!!」
「ばっ… ばっでぐだざい!!(まっ… 待ってください!!)」
マトンは鼻水を流し、号泣しながら答えた。
「ったく… みんなに挨拶しに行くって言ったらこれだよ…」
その後、身支度を済ませた4人は集落のみんなに見送られることになった。
「おっ… ぼばえら…(おっ… お前ら…)」
「だっ… だっじゃでな…(たっ… 達者でな…)」
いやっ… お前らもかよ…
「……」
「そういえば… ラムさんがいないな…?」
「ほんとね…」
「あー… ラムは自分の家で何かやってるよ…」
「きっと… 面と向かって別れるのが嫌なんだろ…」
「マトン…」
「……」
「いいんです… 直接会うと、寂しくなっちゃうから…」
マトンは少しうつむき、悲しげに答えた。
「そうか…」
「それじゃあ… みなさん…」
「行きましょうか…」
「みんな…」
「ありがとね!!」
「マトーン!! 体に気を付けてな!!」
「3人共!! マトンを頼んだぞ!!」
4人は集落のみんなに手を振り、集落を後にした。
「みっ… みんな!!」
「マトンは!?」
「あれっ… ラム!?」
「マトンはもう出発したぞ!!」
「しまった!! 渡したい物があったのに!!」
「嘘だろ!?」
「今からだったら、マトン達に追いつけるかもしれないが…」
「あいつらが、どこから山を降りて行ったのかわからないぞ…」
「はぁー… そっか…」
メェェェ!!
「シロちゃん!?」
メッ… メェ!!
シロちゃんは首を後ろに沿り、顔で背中を叩いた。
「ん… 何だ…?」
「何か伝えたがっているような…?」
「もしかして…」
「乗れって言ってるんじゃないのか…?」
「もしかして… シロちゃん…」
「マトン達の場所がわかるの…?」
メェ!!
「ラム…」
「えー…」
ラムはシロちゃんに跨った。
「シロちゃん!! お願い!!」
メェ!!
ラムを乗せたシロちゃんは勢いよく飛び出した。
「そういえば… マトン…」
「お前ん家… 誰もいないけどどうするの…?」
「あー… それはですね…」
「民泊として貸し出すらしいです!!」
「これからは、観光にも力を入れていきたいんですって!!」
「なるほどな…」
「マトーン!!」
「えっ…」
「ラム!!」
「良かった!! 間に合った!!」
シロちゃんに乗ったラムが、シン達に追いついた。
「どっ… どうしたの!?」
「……」
「これ!! あげる!!」
シロちゃんから降りたラムは、白い紙袋をマトンに渡した。
「何これ…?」
「いいから… 開けてみて…」
マトンは言われた通り、紙袋を開け、中身を取り出した。
「……」
「何これ…?」
「山羊の角笛よ…」
「本来だったらもっと大きいサイズの物なんだけど…」
「今回は、身につけていても疲れないように、手のひらサイズで作ってみたの…」
「ラム…」
「へー… 凄い綺麗だね…」
「ほんとね…」
「……」
質屋に行ったら… 高く売れそうだな…
「ちょっと… 貸して…」
ラムはマトンから角笛を受け取り、マトンの首にかけた。
「よし…」
「いい…? マトン…」
「これで… 私達はずっと一緒…」
ぐすっ…
ラムは涙を流しながら、マトンに抱き着いた。
「これから先、どんなことがあっても…」
「あんたは私の親友さ…」
「大丈夫… 自信をもって…」
「楽しんできなさい…」
「ラム…」
ぐすっ…
「わだじも!! わだじもあなだのじんゆうだよ!!」
「ラムもだいじょうにぎをづげでね!!」
「まだ、いっじょにあぞぼうね!!」
2人は号泣しながら抱き合った。
ぐすっ…
「ダメだわ… こらえていた涙が…」
「凛… 僕もだよ…」
4人は号泣しだした。
「……」
嘘泣きしといたほうがいいのかな…?
その後、シン達はラムに別れを告げ、麓に降りた。
「そういえば… マトン…」
「お前は… もう使用人じゃなくて、仲間なんだ…」
「敬語使うのやめてくれないか…?」
「えっ… いいんですか…?(ちょっと、照れくさいけど…)」
「それじゃあ… みなさん…」
「いやっ… みんな…」
「これから!! よろしくね!!」
「マトンさん!!」
「あっ… マトン!!」
「よろしくね!!」
「マトン!! 女の子同士!! よろしくね!!」
「……」
「さて… マトンも仲間に入ったことだし…」
「行きますか!! “メタリカ”へ!!」
「おーーーー!!!!」
プルルルル… プルルルル…
「ん…?」
「何か鳴ってね…?」
「……」
「あっ… 私のスマホからだ…」
「ちょっと失礼…」
凛はシン達と少し離れ、スマホの画面を見た。
「どれどれ…」
「ん… 知らない番号からだ…(てか、じっちゃん以外の番号知らないわ…)」
「はい… 凛です…」
「……」
「凛の奴一体誰と話してんだ…?」
「もしかして… これ…?」
マックスは小指をたてた。
「……」
「ハハハ!! まさかな!!」
「ちょっと… 失礼だよ!!」
「えっ…」
ポロッ…
凛は震えながらスマホをその場に落とした。
「凛… どうしたんだ…?」
「じっちゃんが… じっちゃんが…」
凛の体の震えが大きくなった。
「該伯さんがどうしたんだ!?」
「死にそうなんだ…」
「!?」
突然、凛にかかってきた電話… これが、シン達の新たな冒険の幕開けとなる…
第101話 FIN




