はじめての入浴シーン(笑)
「そうっチャ。 オレチャマとしたことが忘れてたニャ」
「ん?」
ラーメンを食べ終えてベッドの上でゴロゴロしてたら、私の胸を枕にして私の上に寝っ転がるティアがなんか言い始めた。
「オレチャマ塩ってものの味が感じられないっキャ」
「そーなの?」
「そうっチャ。 オレチャマ達悪魔はホントは味覚なんて存在しないんだニャ。」
「へー」
「今のオレチャマの味覚は人間の味覚を真似したものだからカンペキじゃないっキャ。 まぁ悪魔によってはカンペキな味覚を持ってるやつもいるし、反対に味覚を持ってない悪魔もいるニャ」
「ティアはあるんだね」
「不完全だけどあるニャ。 前に作ったっチャ。 作っておいてよかったニャ」
「役に立ったんだね」
「そうっチャ」
悪魔っていろいろできるだなぁ。
味覚とか自分で作ったりできるなんて凄い。
「味覚以外なにか作ったりするの?」
「プー……そうっチャなぁ……。 人間の持ってるものはだいたい作れるニャ。 それにほとんどの悪魔は動きやすいって理由で、人間の姿をしてるっキャ」
「へ〜悪魔って凄いね。 ティアは人の姿にならないの?」
「オレチャマは他のものに姿を変えることができないっチャ。 これは他の悪魔も同じでオレチャマが人間の姿になれないのは、悪魔によってできることが違うからニャ」
「そっか、まぁできることは人それぞれって言うし、悪魔も人と同じようなものなのかな」
「……」
直感で思ったことを言ったら、ティアがティアが体の向きを変えて私と向き合う体勢になった。
急に体勢を変えたと思ったら無言で私の顔をじっと見てくる。
「どしたの?」
「……」
「……」
「……」
「えー…」
「……」
ずっと無言で見てくるから、なんだかちょっと視線がくすぐったく感じてきちゃって耐えられなくなったからティアの頭を優しく撫でてみる。
「チャァ〜」
ティアは頭を撫でると、とても気持ちよさそうにする。
この表情を見るのが結構好きだ。
「どうしたの? ティア」
「別になんでもないっチャ。 心配な事がいくつかあったけどそんなに気にすることでもないニャ。お前は地下に連れてっても大丈夫そうだっチャ」
「なんかの基準?」
「基準っていうより……いろいろっチャ」
「いろいろ……」
地下に行くにはなんか基準みたいなのを満たさないといけないのかな? よくわかんないけどなんかあるみたい。
「難しいね」
「ムズカシイっチャ」
「難しいことは苦手だよ」
「プー、お前は多分大丈夫っチャ。」
「大丈夫ってなにを基準にしてるのかもわかんないのに。 教えてくれないの?」
「キャ〜。 そうっチャなぁ……。 教えてもいいっチャけど、まだ理解しにくいことが沢山あるニャ。 それでも今知りたいキャか?」
「うん」
「チャ。 いいっチャよ。 でもゆかりも地下に行くんだから紫がいる時に話すっキャ」
「分かった。 でもその前にお風呂になるかもしれないからお風呂上がってからね」
お姉ちゃんがお風呂を沸かしてくれているはずだし、お風呂上がってからのまったりした時間に難しい話はしたほうがいいと思う。 なんもそうする理由はないけど。
「お風呂っチャか」
「地下にはない?」
「いや地下にもあるにはあるニャ。 でもそんなに入ったことないっキャ」
「なら入ろ! 一緒に!」
「いいっチャよ」
ティアとお風呂だ。 お姉ちゃんと一緒に入るわけじゃないし怖くない。 お姉ちゃんと一緒に入るとね……まぁちょっと全年齢(?)じゃ言えない…いろいろあるから……。
とりあえずお風呂が沸いてるか確認しないといけないからティアを抱きかかえて体を起こし、お風呂場に向かう。
「おっ、沸いてるっぽいね」
「湯気凄いっチャ」
浴室のドアを開けると真っ白な湯気が溢れだしてきて、温かかった。
浴槽には十分な量のお湯が溜まっている。
入ってもよさそうだ。
「入る前にお姉ちゃんに言っとかないと……」
お姉ちゃんに黙って先に入ったら絶対乱入してくるだろうから、絶対入ってこないでっていつも言ってからお風呂に入ってる。 それでもたまに入ってくるからその時は全力で阻止する。
お皿洗いをしているお姉ちゃんに声をかける。
「お姉ちゃーん。 ティアとお風呂入ってくるから来ないでね!」
「はーい、ゆっくりしてきてね〜。 でもティアがいいなら私もいいんじゃ……」
「えっ……」
「……そんなに引かないでよ…悲しくなるじゃん……」
「じゃぁ入ってくるね!」
多分これでお姉ちゃんは入ってこないはず。
お姉ちゃんの心を折っとけばいつも入ってこないけど、折りすぎるとなんか吹っ切れるのか入ってくるから、お姉ちゃんの心を折るには絶妙な加減が必須。
「よし入ろう」
「チャ」
脱衣所に入って服を脱ぐ。 自分の服を脱いでいて思ったけど、そういえばティアも服っぽいの着てる。 脱げるのかな。
「ティアってその服みたいなの脱げる?」
「これっチャか? マントだから脱げるニャ」
「じゃぁ濡れちゃダメだし脱ごっか」
「チャチャっとチャ」
ティアがマントを脱いだあとのティアの体が想像出来てなかったけど、なんか全身真っ黒で人形みたいな体だった。
「では入りましょー」
ティアを抱いて浴室に入り、浴室に置いてある小さいイスに座る。
「まずは体を洗わないとね」
ティアを、太ももの上に乗せて最初に髪を洗うことにする。
「髪洗おう。 ティアは頭……でいいのかな?」
「いいっチャ」
「じゃ頭洗おう。 ちょっと待っててね」
まずは私の髪を洗う。 髪を濡らしてシャンプーから。 2回シャンプーで髪を洗ってそのあとリンスをやって私のは終了。
次はティアの頭を洗ってあげる。
「普通にシャンプーで洗おっか」
「頼むっチャ。 オレチャマ自分の頭に手が届かないニャ」
あー確かに。 ティアって手が短いから頭に届かないね。 届いても口当たりまでだろうなぁー。
「じゃぁ洗うね」
シャンプーを適量手にとって泡立てる。 ティアの頭には毛がないから泡立てないでやってもあんまり意味なさそうだし、手で先に泡を立てておく。
いい感じに泡が立ち始めたら最初にティアの頭、かぼちゃのへたがある部分から泡で洗う。
「あまり強過ぎないように……」
「チャ……」
優しくマッサージするようにゆっくり洗う。
「て、そんなにゆっくりやんなくていいっチャ!」
「あれ、そう?」
そんなに丁寧じゃなくてもいいって。
シャンプーをシャワーで洗い流してティアの頭も洗い終える。
次は体だ、と思ったけどちょっと思ったことがある。
「今普通にシャワーで頭洗い流したけど、その火消えない? 大丈夫?」
確かこの火はティアの大切なもので、消えたら死んじゃうとか言ってたけど、水かけて大丈夫なのかな?
「大丈夫っチャ。 この火はオレチャマの『コア』だニャ。 そう簡単に消えたりしないっキャ」
「コアって言うんだね、それ。 他の悪魔の人達にもあるの?」
「あるっチャよ。 それぞれ特殊な形をしてるっキャ。 まぁ知りたいなら後で詳しく教えてやるニャ」
「ぜひぜひ」
「じゃぁ地下に行ったら教えてやるニャ。 地下には沢山悪魔がいるから色んなのを見れるっチャ」
ホントに地下に行くのが楽しみになることをティアは言う。 地下のことを聞く度に好奇心がくすぐられるよ。
「地下って水あるよね?」
「もちろんっチャ」
「水綺麗?」
「キャ〜、地上と違って汚れが少ないから、地下の水はほとんど透明ニャ。 それにおいしいって悪魔達には評判がいいっチャ」
「じゃぁ地下のお風呂は綺麗なお湯なのかな」
「そうっチャよ。 あやのもきっと気に入るっチャ」
「ふふ〜楽しみ」
地下のお風呂とか凄い楽しみ。 地下でもティアと一緒に入れるのかな……。 て、その前に男女わかれてるのかな。 わかれてなかったりして……。
それならそれでティアと入りやすいからいいんだけど。
とりあえず今は家のお風呂に入ってるんだし、地下に行く前に家のお風呂を楽しんでおこう。 ティアの体を洗うところからだね。
「普通に洗っても?」
「いいっチャ」
「じゃ、体は丁寧に洗うね〜」
体を洗う時に使うゴワゴワしたタオルにボディソープをかけ、泡立てる。
私の体とティアの体を同時に洗っていきまーす。
「ふあ〜モコモコしてるっチャァ〜」
「どうだ〜気持ちいいでしょ〜」
両手で覆えるくらいに小さいティアの体を泡で包む。 泡で包んだら優しく撫でるように洗う。
ティアはこれが結構気に入ったみたいで、かわいい声を出している。
「泡で体を洗うなんてはじめてニャ。 オレチャマもあやののこと洗ってやるっキャ」
「ありがと」
ティアが私の体を優しく洗ってくれる。
洗うって言ってもティアは体がちっちゃいし、私のお腹の辺りしか手が届かないけど、頑張って手を伸ばして洗ってくれている。
「おいチャっ」
「……」
(なにこのかわいい生き物ぉぉぉ!!)
体ちっちゃいし頭かぼちゃだし、手は短いけど凄い一生懸命に私の体を洗ってくれている。
とにかくかわいいぃぃぃ〜。
(今だって思いっきり背伸びして私のおっ〇いを……)
「チャっ」
「んひゃぁ!?」
「ヂャっ!?」
「……」
いや、ティアが、ちょっとジャンプした時に私の、あの……先端にタオルが当たって……。
「へっ……どうしたっキャ? 痛かったっチャ?」
「いや!……なんでもないよ!? 気にしないで!」
「はぁ?……分かったっチャ……」
急に叫んじゃったし、驚かせちゃったかな……?
「あ、そろそろ泡を流そっか!」
「そうっキャね……?」
ティアには不思議に思われちゃったみたいだけど、多分ティアは純粋だと思うし、もしそうなら純粋なままでいてほしい。
(きっとティアは純粋だ……!)
ティアが純粋であってほしいと願う彩乃なのでした。
ちょっと雑な切り方になったかもです……




