第七十八話 H級戦艦竣工ス
『第五十一話 敵艦艇捕獲と……え?何この状況?』はエロ発言があるのでただ今修正しております。また、「これはエロくね?」と思ったらメッセか感想欄に記入してください。
―――2月26日キール軍巷―――
「デーニッツ元帥、見てください。あれが最新鋭戦艦のH級一番艦フリードリッヒ・デア・グロッセです」
参謀長の言葉にドイツ海軍総司令長官のカール・デーニッツ元帥は、竣工したばかりの最新鋭戦艦フリードリッヒ・デア・グロッセを見上げた。
「……ついに我がドイツ海軍も強大な戦艦を保有することが出来たな」
「はい……ですが総司令長官は潜水艦の大量生産のほうがよかったのでは?」
参謀長の言葉にデーニッツは思わず苦笑する。
「確かにな。……だがそれは潜水艦艦隊司令官の時の場合だ。今は海軍総司令長官だからそうやすやすとは言えんな」
デーニッツはフリードリッヒ・デア・グロッセに近づく。
「潜水艦もいいが、やはり戦艦が一番だな」
実際デーニッツが大艦巨砲主義者かどうかは知らないのであえてここでは元大艦巨砲主義者にしています。
「そうですな。なにせ主砲を五十口径四十六センチ三連装砲三基を搭載していますから」
「海軍オンチのヒトラーにしては上出来だな」
「長官。言葉を慎んで下さい。いつ何処でゲシュタポの目が光っているか……」
デーニッツの言葉に参謀長は思わず小声で注意を促す。
「構わんさ。俺の後には目立った将校は誰もいない」
デーニッツは参謀長を落ち着かせる。
「本当ならドイツはまだ戦争してはいけなかった……陸海空の三軍が熟してからやるべきだった……それときたらヒトラーの奴は海軍はまだ再建途中なのに戦争に踏み切った。だから我々海軍は弱小と呼ばれるんだ」
デーニッツの言葉に参謀長はただ黙っていた。
「……まぁ今更言ったところでどうしようもない。我々がやるしかないのだ」
「……はい」
参謀長は力強く頷いた。
「では艦内を見て見ようではないか?」
二人は艦内に入った。
―――フリードリッヒ・デア・グロッセ司令長官室―――
「一通り見たが中々だな」
「そのようですな」
二人は司令長官室で従兵から貰ったコーヒーを飲んでいた。
「参謀長。今後の我が海軍の建造はどうなっている?」
「そうですね……二番艦のデアフリンガー、三番艦のモルトケ、四番艦のリュッツオウが3月以内に竣工で五番艦のビスマルク?、六番艦のテルピッツ?が4月に竣工します」
「そうか……。全てはアメリカ労働者とユダヤ労働者のおかげだな」
米、英、独はインド洋大海戦後、大量の艦艇不足に悩まされた。
アメリカは持ち前の大量の労働者のおかげで何とか建て直しが出来たがイギリスとドイツは大量の労働者がおらず、またイギリスはバトルオブブリテンで被害が深刻であり出来なかった。
そこでアメリカのルーズベルト大統領はドイツが各地で収容所で収容していたユダヤ人を労働者として兵器工場や造船所で働かせたのだ。
また、ドイツはロシアのオムスクから黒海に近いクラスノダールまで占領しており、男性のロシア人を強制連行してユダヤ人と同じく工場などで働かせていた。
むろんソ連戦で捕虜になっていたロシア人もだ。
さらにルーズベルトはイギリスとドイツに大量の労働者を派遣して艦艇や航空機、戦車の生産を急がせ、ようやく労働者達の約一年の苦労が実り、艦艇群が竣工し始めたのだ。
話しを戻す。
「空母に関してですが、日本の赤城の設計図を基にしてマンフリート・フォン・リヒトホーフェン級が建造中です」
「ようするに真似しだな」
「それは仕方ないですね。現在は一番艦の他にも二番艦のオズワルド・ベルケ、三番艦のパウル・ベウマーの三隻が建造中ですが、いずれも6月までには竣工します」
「熟練航海や訓練をしても全艦が使用可能になるのは……1944年の10月だな」
「はい……決戦は恐らく来年でしょう」
デーニッツは自然と窓に近づいた。
窓の外ではまた雪が降り始めている。
「……出来れば和平停戦してもらいたいな」
「……無理でしょうな」
そこから二人は5分程無言だったが参謀長が思い出したように口を開いた。
「そういえばルフトバッフェが大型の長距離爆撃機を開発したと聞きましたけど」
「あぁ、俺の耳にも入っている。ヨルムンガンドと言う名前だ。ゲルマン神話の神の名からとったらしい」
「確か神々の黄昏で雷神トールと相討ちになる大蛇ですね」
「あぁ、既に五十機が完成しているみたいだ。噂だと日本爆撃をするとか言ってるぞ」
「航続距離は?」
「俺も詳しくは知らんが約一万六千キロだと聞いている」
参謀長は目を見開いた。
「それは凄いですねッ?!しかし、発進基地はどうするんでしょうか?やはりロシアですか?」
「だろうな。オムスクからだと充分届くしな」
だがデーニッツの表情は暗い。
「何か懸念でも?」
「日本だ」
デーニッツは断言をする。
「航空機の進歩は日進月歩だ。アメリカを恐怖のどん底に陥れた零戦があれだけ強いんだ。ジェット戦闘機も恐らく配備されてるだろう」
デーニッツの勘は当たっていた。
実際、日本は二種類のジェット戦闘機を正式採用をして現在では横須賀航空基地に合わせて三十六機が配備されていた。
だが、これが活躍するのはまだだ。
「……だが、我々は軍人だ。やれと言われたらやらなければならない」
デーニッツが窓の外を見るといつの間にか雪がやんでおり、雲の切れ目から太陽の光りが長官室に入り込む。
「(しかし……問題は上層部だ。奴らときたら艦隊の再生が目的とは違うからな……)……原子爆弾……か」
デーニッツの言葉は参謀長には聞こえなかった。
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翡翠「次回は何?」
次回は……秘密やッ!!
全員『威張れることとちゃうやろッ!!』




