第七十七話 戦乙女達の聖戦
え〜非常に甘いです。
―――空母瑞鶴食堂―――
「……( ゜д ゜)」
食堂のテーブルには数え切れない程のある物がある。
「……(つд⊂)ゴシゴシ……(;゜Д ゜)ッ!!」
食堂に佇む一人の男―――椎名将斗は目を疑った。
「今日は二月十四日。バレンタインの日ネ♪」
ここ最近、登場している由華梨が将斗に説明する。
「……この大量のチョコを俺が食え……と?」
『………(頷く)』
「(こんなにようさん食ったら鼻血止まらんで……)」
将斗は冷や汗タラタラである。
さて、何故こうなったか、それは二月十二日、バレンタイン前々日から始まる。
―――二月十二日、空母瑞鶴第三会議室―――
「諸君に集まったのは他でもない」
予備会議室である第三会議室に第二機動艦隊の艦魂達と少数の撫子新撰組航空隊員がいた。
一応の議長席に翡翠が座ってサングラスと付けヒゲをして某司令の真似をしていた。
「翡翠……それは何の真似だ?」
金剛が呆れながら問う。
「ゲ○ドウに決まってるやろ。まぁそれは置いといて。諸君、二月十四日は何の日か分かる人手上げて?」
二月十四日の言葉に日本艦艇の艦魂達は首を傾げるが外国艦艇の艦魂達は手を上げた。
「DC説明」
「誰が国の首都を言ってるんですの?」
伊賀が立ち上がる。
「二月十四日は簡単に言うと好きな人にチョコレートをあげる日ですわ」
「何だと?」
「本当なのそれ?」
日本艦艇の艦魂達から声が上がる。
むろん『好きな人』の単語でだが。
「そこで、二月十四日に将斗にチョコレートを全員でプレゼントしたいと思うんやけど……どう?」
『乗ったァァァーーーッ!!』
全員が両手を上げて賛成した。
「しかし、どうやって作るのだ?我々日本の艦魂達は作り方を知らんぞ」
三笠が当然の事を言う。
「あぁそれなら私と伊賀達が教えるわ」
「よろしく頼む」
「任せなさい。基本的な作り方は教えてあげるわ。後は自分でアレンジしなさいよ」
「よ―しッ!!第一回将斗チョコレート作戦開始よッ!!」
『オオォォォォーーーッ!!!』
そして皆が退席する中、翡翠は瑞鶴を呼び止めた。
「瑞鶴。貴女には史上最大のチョコレートを作ってもらうわ」
「ひ、翡翠姉ッ!!Σ( ̄▽ ̄;)まさか……あれを?」
「そうよ……。クックック………」
その時、瑞鶴は思った。
「(嫌な予感がしまくりだな……)」
そして戦乙女達は愛する人のために奮闘する。
「しまったッ!!チョコが焦げたッ!!」
「う〜ん。このデコレーションは駄目ですわね……」
「無難にハート型にしよっと」
「そして今に至るのだ」
香恵が将斗に経緯を説明していた。
「そうなんか〜。ありがとうな」
『………///』
将斗の笑顔に全員が顔を朱くする。
「まぁむっちゃありがたいけどこれ一人で食ったら必ずてか絶対鼻血が出ると思うし皆で食べようや」
「それもそうだな」
三笠が頷く。
そして皆が食べはじめる。
将斗がふと気づくと瑞鶴が居なかった。
「瑞鶴は?」
「あぁ何でも準備がどーたらこーたらあるみたいよ」
飛龍が説明する。
「まーくん」
翡翠が将斗を呼ぶ。
「何や?」
「悪いけどまーくんの部屋まで来てくれへん?」
「俺の?まぁええよ」
二人が食堂を出た。
―――将斗の部屋―――
「瑞鶴何してんの……て昴もどないしたんや?」
将斗が自分の部屋に入ると瑞鶴と昴の二人がいた。
昴は普通に士官服を着ていたが瑞鶴はコートを着ていた。
「??瑞鶴、コート何か着てどうしたん?」
ビクッと瑞鶴の身体が震えた。
よく見ると顔が真っ赤である。
「今から瑞鶴がチョコ渡すのよ」
「チョコ渡すんやったら食堂でよかったんとちゃうん?」
「ここでええの」
「ま…将斗……」
瑞鶴が震えながらコートを脱いだ。
「ず、瑞鶴ッ!!Σ( ̄▽ ̄;)」
瑞鶴は…まぁ何て言うかうん…身体にチョコを塗っていた。
「ま、将斗ッ!!バレンタインのチョコは私だッ!!私を食べろ将斗ッ!!///」
「ブハアァッ!!Σ(゜Д゜)」
将斗が某軍師並の大量の鼻血を出した。
「ま、将斗ッ!!しっかりしろッ!!」
瑞鶴が将斗を支える。
「フフフ♪近衛家奥義裸チョコ成功♪♪♪」
「成功……なのかあれは……///」
翡翠が将斗の状況を見てVサインを決め、昴が恥ずかしながらツッコミを入れる。
「だってさ、私と昴がした時まーくん襲い掛かったじゃないの」
「まぁ……な…///」
昴が将斗を見る。
「我……生涯に悔いは無し……」
「将斗ッ!!将斗ォォォッ!!」
「こんなオチでいいのか作者?」
いいんや昴by作者。
何を書いてんねや俺は……(-.-;)御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m