第八話 ウェーク島攻略作戦
十二月八日、ウェーク島沖約三十キロに戦艦二、軽巡三、駆逐艦十二、輸送船十二、特設水上機母艦四、の艦隊がいた。井上成美中将の第四艦隊である。
―――第四艦隊旗艦戦艦香取艦橋―――
「井上長官。クェゼリンの航空隊より入電。『我ウェーク島奇襲成功セリ』とのことです」
「そうか」
参謀からの報告に頷く井上。このときクェゼリンから発進した航空隊は一式陸攻二十七機、九六式陸攻二十七機、零戦十八機の攻撃隊は開戦と同時にウェーク島を空襲。F4Fワイルドキャットを全機地上撃破、対空陣地等も攻撃した。ほぼ壊滅状態だが対艦砲はまだ残っていて井上艦隊を撃破するべく砲を海上に向けている。
「これより砲撃戦に入る。砲撃準備!」
井上の命令が各艦に伝わり、香取と鹿島二隻と軽巡夕張、駆逐艦疾風、如月、睦月、弥生の四隻計七隻がウェーク島を目指す。
―――戦艦香取防空指揮所―――
「………」
長髪の髪を風になびかせてる女性―香取は無言で手を組み、海上を見つめてる。
「香取司令。ウェーク島まで後十五分です」
香取の後ろから夕張が現れる。
「ご苦労。さがっていい」
「は、失礼します」
夕張はぎくしゃくとしながら帰る。
「開戦か……」
「どうしたの姉さん?」
「いや、なんでもない」
とその時。
「て、敵機来襲!」
突然見張り員からの報告に鹿島は驚く。
「なんで!基地航空機はすべて破壊したはずじゃないの?」
確かに戦闘機は全滅したがこの時、爆撃機のドーントレス。ウェーク島にF4F十二機派遣したが機動部隊司令官ハルゼー中将は念のためにと、ドーントレスを六機派遣したのである。だがクェゼリン基地航空隊の攻撃により二機破壊されたがまだ四機残っていた。四機とも四百五十キロ爆弾を搭載し砲撃部隊を攻撃すべく高度二千メートルを飛行中である。香取の司令部は慌ただしく対空戦闘を命令する。
「対空砲火撃ち方始め!」
ドンドンドンドンドンッ!
ドドドドドドドドドドッ!
各艦の十二、七センチ高角砲と二十五ミリ三連装機銃が火を噴く。二機が火を噴き落ちていく。残った二機は戦艦香取に狙いを定め急降下していく。
ヒュゥーーーーン。
「取り舵一杯!」
艦長は避けようとするが二発目が前部二番砲塔天蓋に命中した。だが爆弾は不発弾のようだったみたいで、炸裂しなかった。
―――香取防空指揮所―――
「くぅ……」
防空指揮所で香取が腹からの痛みを堪えていた。腹の服の部分が少し血が滲んでいた。
「姉さん大丈夫!?」
鹿島が駆逐艦の疾風と如月を従えてきた。
「あぁ、少し血が出たみたいだ」
艦魂は船の護り神なので艦が被弾したら艦魂も怪我をするのだ。
「それより敵機はどうした?」
「特設水上機母艦から二式水戦が一個中隊が来たから大丈夫よ」
香取が上空を見るとフロートをつけた零戦が飛んでいる。遠くの方で黒煙を噴いてる機が落ちていく。おそらくドーントレスだろう。鹿島が香取に声をかける。
「姉さん。砲撃する?」
「当たり前だ。かすり傷だからな。皆も早く自分の艦に戻るんだ」
「「「了解!」」」
駆逐艦達消えてゆく。鹿島は心配そうな顔を香取に向けてる。
「姉さん。無茶はしないでね」
「大丈夫だよ。心配するな鹿島」
「うん!」
香取に頭をなでられた鹿島は笑顔で自艦へと帰る。香取はウェーク島に目を向ける。そして腰につけた軍刀を抜いた。
「私を傷つけた代償は高いぞ!」
「砲撃開始!」
「「撃てーーー!」」
ドカァーーーン!
井上長官の命令。艦長と香取は同時に声を放つ。香取は軍刀をウェーク島の方向に向けて振り下ろしてる。
ヒュルヒュルヒュルッ。
ドォーーーンドォーーーンドォーーーン。
ウェーク島は瞬くまに炎の島へと変わる。輸送船は上陸用舟艇を下ろす。主力は海軍陸戦隊である。
四時間後、島の米軍司令部は降伏した。
作者「感想や御意見等お待ちしてますm(__)m」 瑞鶴「おい作者!次は私達は出るのか?」 榛名「そうだそうだ!早く出せ!」 金剛「出さないとどうなるか、分かってるよな?」 作者「まだだし。次は戦果報告だからまだや」 三笠「貴様〜。銃殺刑だ!皆武器は持ったか?」 瑞鶴 榛名 金剛 飛龍 肥前「オオオオオオ!」 三笠「全軍突撃ぃ!」 皆「ワァァァァァ!」 作者「あまいわ、貴様ら!飛天〇剣流龍翔せーん!」 将斗「またかよ…」