表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新大東亜戦争  作者: 零戦
42/131

第三十五話 連合軍戦艦改装とソ連軍満州侵攻




―――沖縄沖―――


シンガポールで応急修理が終わり、旧英東洋艦艇は第二機動艦隊と第三機動艦隊に護衛されながら沖縄沖を航行していた。


―――空母瑞鶴第三会議室―――


今、夜中の零時を回った所である。第三会議室には、五人の人間と三人の艦魂がいた。人間は将斗、翡翠、昴、信一、山口多聞である。艦魂は瑞鶴、三笠、ウォースバイトである。


「さて、私になんのようだ?」


ウォースバイトが将斗達に聞く。


「率直に言おう。お前ら連合軍は一体に何している?」


信一が問うとピクッとウォースバイトの体が動く。


「………」


ウォースバイトはしばらく黙っているがやがてゆっくりと口を開けた。


「…………連合軍の全戦艦を改装しているらしい」


「改装…だと?」


山口が問う。ウォースバイトがゆっくりと頷く。


「ああ、改装だ」


「しかし、なんで今さら戦艦を改装するんだ?」


三笠が問う。


「三笠様。貴女の軍の航空機と新型戦艦のためです」


「……大和型戦艦の対抗かッ!!」


昴が成る程とぽんと手を叩く。


「はい、改装された戦艦は針山のようになっていると聞きました。さらに防御力もアップさせたと聞いています」


「それで、真珠湾や西海岸にはいなかったのか……」


山口が腕組みをしながら唸る。そこへ角田参謀長が荒々しく扉を開いて会議室に入った。


「山口長官大変ですッ!!」


「どうしました角田参謀長?」


将斗が問う。角田参謀長ははぁはぁと息を切らしていたのを整える。


「や、山口長官。連合艦隊司令部より緊急入電です。『ソ連軍、満州ニ侵攻ス』ですッ!!」


「何だとッ!!」


山口がガタリと席を立つ。将斗達も席を立っている。


「現在、関東軍と満州国軍が国境付近で防戦中との事です。さらに連合艦隊司令部から舞鶴にいる第三艦隊がウラジオストクを攻略準備中で第二機動艦隊は第三艦隊を支援せよと電文が来てます」


角田参謀長が持ってきた電文を読み上げる。


「……そうか。分かったで」


将斗がぽんと手を叩く。


「何が分かったんだ将斗?」


瑞鶴が首を傾げる。


「スターリンの奴、モスクワから逃げた」


将斗がバサっと世界地図を広げる。


「いいか?今、連合軍はクルスク、オリョール、ハリコフを攻略中や。連合軍がモスクワに攻めるのも時間の問題や。なら何処に逃げるか。それは満州や。スターリンは満州欲しがっとたからな」


「確かにスターリンは満州を欲しがっているが、脱出する際、モスクワの市民はどうするんだ?」


瑞鶴が将斗に問う。


「そんなん簡単や。見捨てるで」


信一が平然と答える。


「「なッ!!」」


ウォースバイトと瑞鶴が驚く。


「当たり前や。スターリンは自分の国民、一千万から二千万程殺しとるからな。それに自分の息子もドイツ軍に捕虜になった時、引き渡しがあったけど無視して息子見捨てたで」


「なんて奴だ……」


瑞鶴がわなわなと震える。


「とりあえず第二機動艦隊は舞鶴へと行くぞ」


山口長官は角田参謀長に伝えると角田参謀長は敬礼して退出した。


「関東軍が踏ん張っているといいけどな……」


昴の呟きに皆は黙ってしまった。






―――モスクワ―――


「同志スターリン。我が軍は満州に侵攻を開始しました」


「うむ」


部下の報告にスターリンが頷く。


「諸君、我々も急いでモスクワを脱出し、イルクーツクへ行くぞ」


「お待ち下さい同志スターリンッ!!」


一人の将軍らしい将校が立ち上がる。


「……何だ?」


「モスクワを脱出すると言っていますが市民はどうするんですか?」


スターリンがニヤっと笑う。


「簡単な事だ。見捨てる」


「見捨てるですとッ!!そんな……」


「ふん。我が軍にモスクワ市民を守れる戦力はここにいない。連合軍はドイツ軍だけでも四百五十万だぞ。それに対しモスクワ守備隊は三百万くらいだがほとんどが素人だぞ。これでも文句があるか?」


「………いいえ、ありません」


将軍はうなだれながらしゃべる。


「ふん。おい、何をしている?さっさと行くぞ」


さっさと行くスターリンを慌てて部下は追い掛けて行った。







―――満州国境付近―――


ズドオォォーーンッ!!


ズバアァァンーンッ!!


「一両撃破ッ!!」


二式中戦車内に声が響く。


「次弾装填急げッ!!」


再び戦車内に声が響く。


「二時の方向に敵戦車ッ!!」


ズドオォォーーンッ!!


ガキィィィーーンッ!!


敵戦車が発砲したが分厚い装甲に砲弾が弾かれた。


「〜〜ッ!!安田ッ!!赤井ッ!!佐藤ッ!!大丈夫かッ?!」


「だ、大丈夫であります」


「お、同じく自分もです」


「生きてます」


三人から無事の報せが届く。


「さっき撃った戦車潰すぞッ!!」


「井川隊長、落ち着いて下さい」


赤井兵長が井川大尉を落ち着かせる。


「すまん。しかし、こう数が多くては防衛線が突破されるぞ」


井川大尉が呟く。その時、航空機の爆音が聞こえてきた。井川大尉がハッチを開けると上空に、日の丸を付けた航空機が飛行していた。


「味方機だ」


井川が見てると九九式襲撃機が敵戦車を攻撃した。


「今が好機だッ!!残存戦車は?」


「七両がやられました。後は健在です」


安田が井川に報告する。


「よしッ!!全車突撃ッ!!」


井川の号令とともに二式戦車が突撃する。それに続いて残りの戦車も井川の後を追って突入した。


御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m 陸上戦は難しいです(-.-;)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ