第十三話 英東洋艦隊
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将斗が会議室に戻ると艦魂達が正座していた。
「どうしたお前ら?」
「信一からすべて話しは聞いた」
瑞鶴がキリッとした表情で将斗に顔を向ける。
「………んで?」
「例えお前が未来人でもお前はお前。私はお前についていく」
「………後ろの皆もか?」
『はい!!!』
艦魂達が一斉に声を合わせる。
「よし!分かった。………皆…ありがとう」
将斗が頭を下げる。瑞鶴、金剛、榛名、大和、龍驤、蒼龍、青葉、長門、雪風、長良、五十鈴の十一人は、将斗が頭を下げた時、泣いていたのを見た。瑞鶴達は将斗に抱き着いた。
「なんや?どないした?」
「何となくだ。なぁ皆?」
「「「「「「「「うん!!!」」」」」」
将斗は首を傾げるばかりだった。
三月二日柱島
この日旧英東洋艦隊の修理及び改装が終了したので、柱島へと回航された。既に新人の乗組員が作業してる。
―――戦艦大和第三会議室―――
会議室には、大和以下連合艦隊各艦艇の艦魂と旧英東洋艦隊の艦魂がいた。東洋艦隊の旗艦だったプリンスオブウェールズが前に一歩前に出る。
「本日より我々英東洋艦隊は連合艦隊に編入します!」
「連合艦隊旗艦大和です。皆さんよろしくお願いします!」
プリンスオブウェールズと大和が握手をする。何故大和が旗艦なのかは、大和はハワイ海戦に生駒に急遽旗艦を変更したのである。そしてハワイ海戦も終わったので大和が旗艦になったのである。と、そこへ将斗と信一が部屋に入る。
「よぉ。挨拶は終わったのか?」
「はい、一応終わりましたけど…」
大和が答える。
「英東洋艦隊の日本名が出来たから見せるよ」
将斗が紙を取り出す。
「まず、プリンスオブウェールズから…名前は『三河』。レパルスは『常陸』。ハーミズは『鳳龍』。ドーセットシャーは『九頭龍』。コーンウォールは『石狩』だ」
将斗が軽巡や駆逐艦の名前を言う。その横でプリンスオブウェールズとレパルスが怪訝そうな顔を将斗に向ける。
「貴方は誰ですか?私達艦魂が見えるんですか?」
プリンスオブウェールズが将斗に尋ねる。
「ん?そうだけど。そういや自己紹介がまだだったな。俺は瑞鶴制空隊隊長椎名将斗だ。階級は少佐な」
将斗が笑顔で紹介する。プリンスオブウェールズは将斗の笑顔に顔が真っ赤に染まる。瑞鶴達はプリンスオブウェールズの顔を見てムッとする。
「し、失礼しました、椎名少佐」
「将斗でいいよ」
「はい、では将斗さん」
三河が再び顔を真っ赤にする。そんなことは知らない将斗は部屋を出た。常陸は面白そうに眺めてる。
その夜、戦艦大和第三会議室で宴会が開かれた。名目は―英東洋艦隊歓迎会―だが実際は宴会である。
「あれ?霧島は?」
姉の比叡が霧島がいないことに気付く。
「ああ、霧島なら坂井と一緒にいるぞ」
将斗のゆうとおりに霧島と坂井が端っこの所でサイダーやら酒等を飲んでる。
「あらま!できちゃったのかな?」
比叡が驚く。
「いや、まだ告白はしてないみたいだ」
「まあ、温かく見守りましょうか」
比叡はそう言うと、輪の中に入っていく。将斗はこっそりと会議室を出て防空指揮所に行った。
―――戦艦大和防空指揮所―――
「今日も星空が綺麗だな」
そう言うと将斗はハーモニカを取り出し、ハーモニカを吹く。
『♪〜〜♪♪〜〜♪♪』
不意に後ろから声をかけられた。
「綺麗な音色だな」
将斗はハーモニカを吹くのを止め振り返る。後ろには、瑞鶴、飛龍、蒼龍、龍驤、大和、榛名、金剛、三笠、肥前、青葉、長良、五十鈴、雪風、一六八、そして三河がいた。
「どうした?」
「いやなに、そ、その…お前のハーモニカが聞きたくてな」
金剛が顔を真っ赤にして答える。他の艦魂も顔を真っ赤にして頷く。将斗は真っ赤の艦魂達に苦笑する。
「別にいいよ。……いろんな曲吹くから多分わからんと思うけどな」
そう言って将斗はハーモニカを吹き始めた。
『♪♪〜♪〜〜♪♪〜〜』
瑞鶴達は将斗のハーモニカの音色にうっとりしながら聞いている。
将斗達の上の星空はキラキラと光り続けた。
作者「さて次はセイロン沖海戦をします」 将斗「東洋艦隊は全滅しなかったか?」 作者「まだセイロンに戦艦が多数残ってるからね〜」 将斗「ああ、成る程ね」 作者「御意見や感想等お待ちしてますm(__)m」