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新大東亜戦争  作者: 零戦
106/131

第九十二話 通商破壊その3

最近、艦魂が出てないけど、次話で必ず出す予定です。





―――1944年6月24日午後20:00―――



軽巡鈴鹿を先頭にして、通商破壊部隊は夜のインド洋を航行する。


既に全艦、灯火管制を行っており、敵味方の識別は白色吹流を両舷に付けさせた。


「秋山司令官ッ!!索敵機の瑞雲より入電。『我、敵輸送船団ヲ発見ス』以上です。艦隊との距離は約十万メートルです」


「うむ」


秋山は腕を組んで夜の海を見ている。


「……全艦、砲雷撃戦用意」


「全艦砲雷撃戦用〜意ッ!!」


軽巡鈴鹿の艦橋が慌ただしくなる。


「連合国軍に帝国海軍伝統の夜戦を見せつけてやろうじゃないか」


秋山はニヤリッと笑った。





―――英国海軍駆逐艦カットラス―――


艦長室で二人の女性がいた。


「紅茶醒めるよメアリ」


「……うん……」


一人は長身で、髪をただ巻いてるだけ。メアリと呼ばれた女性はあまり身長は大きく、ショートヘアである。


「何か心配事?」


「昼の攻撃……凄く気になる……」


「大丈夫よメアリ。カットラスの見張り員は優秀だもの」


「うん…そうだけど……」


長身の女性は、メアリの左耳をペロンと舐めた。


「ひゃんッ!!」


長身の女性からの攻撃?にメアリは身を縮めた。


しかし、右手に紅茶が入ったカップを持っていたため、女性からの攻撃時に紅茶が胸にかかった。


「もぉ〜。アンったら紅茶こぼしちゃったじゃない」


ひぃ〜んとメアリが慌てふためく。


「あらら、こりゃ大変」


アンと呼ばれた女性は苦笑する。


「すぐに着替えないとね♪」


「やぁ〜ッ!!」


アンの目は獲物を見つけた目である。


まぁ翡翠には劣るが……。


「ヌッフッフッフ♪」


「も〜、アンのいぢわる」


アンが手をわきわきさせながら脱がす。


「ッ!?」


突然、メアリが舷窓を見た。


「??どうしたの?メアリ」


「東から……何か来る……」





―――軽巡鈴鹿―――


「間違いありません。敵輸送船団です。距離二万メートル」


見張り員が秋山に報告する。


「……進路このまま。出来るだけ接近せよ」


「了解」


艦長が了承した時、敵輸送船団に動きがあった。


パッパッ!!


「む…」


「信号弾ですッ!!敵輸送船団散開しますッ!!」


「むぅ……。バレたか。向こうにも、目のいい奴がいるようだな。畝傍に打電ッ!!攻撃開始だッ!!」


秋山の命令はすぐに畝傍に伝わる。


「小浜ッ!!攻撃開始ッ!!」


畝傍副長の九鬼中佐が伝声管で、小浜美冬砲雷長に告げる。


「初弾から狙っていくよッ!!左砲戦、面舵ッ!!」


畝傍が左に傾き、右に進路を取る。


「照準よしッ!!」


「撃ち方始めッ!!」


ズドオォォォーンッ!!


畝傍の五十口径三十.五センチ三連装砲三基が火を噴いた。


ヒュルルル……ドォンッ!!ズシュウゥゥンッ!!


瞬く間に、三隻の輸送船が炎に包まれた。


「11時に駆逐艦ッ!!」


「探照灯照射ッ!!」


九鬼の命令で探照灯が照らされる。


ピカァーーッ!!


「メアリッ!!砲弾の雨が来るよッ!!」


「煙の中に突っ込んでッ!!」


駆逐艦カットラスは最大戦速で、煙を噴きながら沈没寸前の輸送船に向かう。


「畜生ッ!!味方の護衛は何やってんだッ!!」


ボートで脱出した船員が愚痴る。


「はッ!!」


船員達は目を疑った。


味方の駆逐艦が高速で突っ込んできた。


「わあぁぁぁッ?!」


ボートは間一髪、ぶつからなかった。


バシュッバシュッ!!


駆逐艦が通り過ぎる寸前に、駆逐艦から魚雷が放たれた。


その魚雷は、ボートに向かってきた。


『え?』


ザップウンッ!!


ボートは真っ二つに割られた。





―――超巡畝傍―――


「雷跡四本接近ッ!!」


見張り員が叫んだ。


「取舵一杯ッ!!」


「取舵一杯ヨーソローッ!!」


九鬼の命令を千賀航海長が復唱する。


ググっと畝傍の艦体が右に傾斜する。


「魚雷かわしましたッ!!」


ドオォンッ!!ドオォンッ!!


カットラスが前部の十二センチ単装砲を放つ。


しかし、これは畝傍には届かず遠弾となる。


「一、二番撃てェッ!!」


ズドオオォォォーンッ!!


ヒュルルル……ズシュウゥゥゥーンッ!!


畝傍の砲弾はカットラスの至近弾になる。


「煙幕展張ッ!!」


ブサアァァッ!!


「船長ッ!!正面から駆逐艦がッ!!」


「なにぃッ?!」


見張り員からの報告に輸送船の船長が驚く。


カットラスは輸送船の左舷を通過した。


そこへ、畝傍からの砲弾が輸送船に命中する。


ズガアァァァァァンッ!!


「あいつらこの船を盾にしやがったッ!!」





―――駆逐艦カットラス―――


「面舵一杯ッ!!進路2―7―0ッ!!(この進路とかの意味が何やったか忘れたので誰かマジで教えて下さい)」


「(今度の魚雷は外さないよッ!!)」





―――超巡畝傍―――


「(煙幕を張って逃走?………ッ!!)」


九鬼が何か分かったのか艦長に声をかける。


「艦長ッ!!」


「………」


別当は何も言わない。


「前進一杯ッ!!取舵ッ!!」





―――駆逐艦カットラス―――


「舵戻せッ!!」


「このまま煙幕を突っ切りますッ!!」


駆逐艦カットラスは自艦が放った煙幕を突き抜けた。


『ッ!!!』


しかし、畝傍はそれを読んでおり、カットラスと擦れ違う。


艦橋にいた九鬼は駆逐艦の艦橋にいる二人の女性と視線が合った。


御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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