表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/58

Ep.46 星滅装備『三相断界』


 固体名識別開始。【ライブラリ】からの回答きました。

 対象は『八十八星座の化身の一つ:神殺毒九頭竜』


 巨人のごとき体躯と、九つに分かれた頭部を持つドラゴン。

 この『クリスタル・レイク』のボスにして、母なる星から別たれた星の化身と呼ばれる星霊。女神アルティメシア様が人類に与えた試練の一つ。


 通称を『ギガンティック・ヒュドラー』と呼ばれています。



「なにこの大怪獣……。デカすぎんだろ……」



 肯定。湖面から突き出た九つの頭部の一つ一つが高層ビルのごとく。

 そして、開いた口腔こうくうは同ビル丸呑みできるほど大きいです。



「あ、()()ヤバ」



 危険予測アラート。『ギガンティック・ヒュドラー』の巨大な九頭すべての口腔に膨大な無色魂光(アストラル・ライト)の集束を確認。『竜の一撃(ドラゴンブレス)』が来ます――――ハチ!



「わかってる! ――――いくぞ、クソ殿下ガキ!」


「え? ――――ぐふ!?」



 殿下確保。同時に【限界突破リミットブレイク】を発動。

 急加速の確保により、殿下から変な声が漏れます。

 乱暴になりますがご容赦ください。


 追随ついずいする十二号と共に全力退避を開始。

 護衛の皆様が後方で全霊の結界を張っています。

 ですが、これは――――



「オクトー殿、殿下を頼みます! 安全な場所へ!!!」


「――――ッ!」



 暴威咆哮。あまねく全てを破壊する奔流ほんりゅう――『竜の一撃(ドラゴンブレス)』放たれました。

 九頭から発射された高圧縮魂光の光線は――――


 護衛の皆様を結界ごと消し飛ばし。

 わずかに逸らした光線がダンジョン内を蹂躙じゅうりんし。

 自然を破壊して、大地をめくり上げ、そして――――


 出口に続く道。退路を断ちました。


 前方。大地に刻まれた深い傷跡。

竜の一撃(ドラゴンブレス)』は当機たちの前に断崖を作り上げました。


 跳躍するには向こう岸が遠く、落下は必至。

 回り込むにしても崖の果ては遠く、追いつかれると予想。

 ()()()()()した護衛の皆様からの救援は、()()()()()により不可能。


 ならば。



「戦うしかないか」


「なッ!?」



限界突破リミットブレイク】『刻限超過リミットオーバー』。第五霊石エーテリアル節約のため解除しました。


 当機はハチに賛成します。それ以外に道はありません。

 ()()にも当機たちには――――



「なに言ってんだよ! 無理に決まってるじゃないか!」


「あん?」


「僕の護衛――精鋭五つ星魔導士がなにも出来ずにやられちゃったんだぞ! 旧式のお前がどうにかできる訳ない!」


「…………」


「それより逃げよう! あっちの崖の端までいけばなんとかなるって! 遠いけどあんな怪物を相手にするより、よっぽど――――」


「いいか。よく聞け、クソ殿下ガキ



 前屈。目線を殿下に合わせました。



「人生にはな、困難と戦わなきゃいけない時がある――今がその時だ」


「…………ッ」


「無理でも、怖くても、逃げたくても、自分を奮い立たせて戦う。それができない奴に待ってるのは『死』だ」


「死……ッ。――で、でも。戦うって言ってもあんな怪物に勝てるわけがないッ」


「でも、じゃねえ。()()()()だ」


「それでも……?」


「よく覚えとけ。逆境を否定して勇気をくれる言葉だ。

 無理、怖い、逃げたい――――()()()()

 あの大怪獣に立ち向かい勝つ。自分なら絶対できる。

 そう信じさせてくれる魔法の言葉だ!」



 存在力急上昇。拳を握り、熱く語り、眩いほど輝くハチの魂。

 殿下の目に反射で映るその輝きは、希望の光が灯ったように見えます。


 ――――警戒。『ギガンティック・ヒュドラー』、『竜の一撃(ドラゴンブレス)』を放った反動から復帰。行動を開始しました。

 湖面から陸に上がります。



「池ヘビもヤル気のようだ。じゃあ、クソ殿下よく見とけよ」


「う、うん……」


「困難に打ち勝つ。俺たちの生き様を!

 ――――<ユーハブコントロール>!」



 了解。<I(アイ) Have(ハブ) Ⅽontrol(コントロール)



 ◐【(ハチ) → (オクト―)



 トリアさんから借りた『切り札』のお披露目だ! 

 盛大に、派手にいこうぜ!



「収納引出。魔法プログラム展開。三相の一(トリニティ・ワン)。『境界崩壊ボーダーブレイク』起動。内蔵全霊石活性開始・最大強化(フルブースト)―――星滅装備『三相断界トリニティ・へカティア』展開完了」



 うわぁ……でっけえ()()……ッ。



「トリア姉様の名を刻んだ星の化身を滅する星砲カノン――――とくとご覧ください」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ