表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/38

Ep.27 異世界人、一歩外に出れば山賊に出遭う



 不肖。俺、八神 八満はサンシーロちゃんの話を聞いて興奮していました。


 勇者の末裔とか言われるお嬢様――――竜を殺せるらしいオクトーの【限界突破リミブレ】を軽々とあしらう、サンシーロちゃん。それと同等以上の『魂力』とかいう謎パワーを持つと認定された俺。


 まるでチート能力が発覚した物語の主人公のよう。ワクワクしない訳がない。

 一瞬で存在しない記憶が駆け巡ったよ。


 ピンチの美少女の前に颯爽と駆けつける、俺。

 ――――『もう大丈夫だ(歯をキラーン)』


 窮地に陥った仲間をスタイリッシュに救う、俺。

 ――――『フッ。この程度か(髪、ふぁさぁ)』


 強大な凶敵に怯えることなく不敵に笑う、俺。

 ――――『見せてやる。俺の魂の輝き(ライジング・サン)を!(全身ピカーン)』


 チート無双でイキり散らかす妄想の数々。


 いいのか、異世界?

 はじまっちゃうよ? 俺のチート異世界生活はじまっちゃうよ!?

『人形転生者の魂力無双~俺の魂力は勇者の末裔以上だった件~』はじまっちゃうよ!?



「魂力無双? 愚問。そんなこと出来る訳ありません」



 はい。異世界はそんなに甘くありませんでしたー。

 ですよねー。現実はそんなに甘くないって知ってんだ、俺。

 伊達に何度も生死の境さまよってないんだわ。


 ちなみにその理由を聞いてもいいでしょうか、オクトーさん。



「回答。まず――――知識と、教育と、経験と、資格と、道具と、戸籍と、認定と、人脈がなく。そして、なによりも『お金』が圧倒的に足りません」



 …………つまり、どういうこと?



「補足説明。理由を大別すると三つです」



 わかりやすくお願いします。



「一つ。義務教育を受けてないからです。『魔術マギア』は取扱いに注意が必要で、教育を受けてない者が行使できないよう、術式に『魔法プログラム』が組まれています」



 ほうほう?



「二つ。資格を持っていないからです。扱える魔術は保有する第五から第一までの資格試験によって変わり、資格を得ることで国から魔術行使を認められます。ちなみに国民以外にこの試験を受けることは出来ません」



 ん? 国民以外?



「最後。お金がありません。資格試験を受けるにしろ、魔道具・魔法を保有するにしろ、金銭が必要になります。ハチはお金をもっていますか?」



 …………もってません。



「結論。学なし、金なし、住所不定の無職・ハチに魔術を行使することは国が認めません。たとえ異世界人と暴露しても、強靭な『魂』を持っていると主張しても、それは変わることはありません。例外を認めては、法の正当性が疑われますからね」



 え? じゃあ、俺の推定:勇者の末裔級『魂力』って、宝の持ち腐れ?

 スキルなしじゃなにも役に立たない死にステータスってこと?



「否定。そんなことありません」



 おお、希望が見えた!

 教えてください、オクトーさん! 俺の『魂』はなんの役に立つんですか!



「照明。夜道で光れば道具要らず。第三霊石イグナリウムの節約になります」



 懐中電灯!?

 俺の魂って百均で買えるアイテムと同価値なの!?



「冗談。()()を使えばこの限りではありません。ですが――――」



 うん。()()()()じゃあ役に立ちそうにないね



「おうおう。ガラクタ人形が人間様をシカトか? あぁん?」

「さっきからブツブツと、どっかに連絡してんのかぁ?」

「残念! 通話妨害の魔術展開中だぁ! 助けはこねぇよ!」

「あるんだろ? お宝持ってんだろ? プンプン匂うぜ!」

「ヒャハハ! 痛い目見たくないならさっさとだしな!」



 俺、異世界初心者の八神 八満。異世界にきて初めての街中ぶらり。

 近未来SFファンタジーを感じさせる街並み。

 オクトーの中から、ワクワクドキドキのおつかい中。


山賊アウトロー』に遭遇エンカウントしました。


 なんでこうなったよ……。



 Tips:『術』と『法』


 物語によって解釈が分かれる魔術と魔法。

 星廻魔導世界『アルティメシア』での扱いは、『道具』と『ルール』です。


 語れば長くなりそうなので、割愛。

 これからの話の展開で説明できればいいなと思います。


次の更新は12/29の7:00です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ