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第22話 8月3日。月曜日。木綿のハンカチーフ_3

 あおいおじさんは、ママにとても優しい人だった。


 ママは明るくて、沸き上がるような自信があって、話題が豊富で、仕事が好きで、そして何より美人だった。目鼻立ちが整っていて、スタイルもよくて、それを自分でも理解している。仕事が徹夜続きで疲労困憊でも、生気がみなぎる大きな瞳と血色のいい唇を持つママは、いつでもどこでも堂々と振る舞う。

 少女であった頃から老いを実感する今日まで、それが最適解だと本人は自負している。その健全な自己愛にまみれた美しさを、周囲は目で常に追う。そしてその特権と煩わしさを、ママは当然のごとく享受し消化する。私はその姿勢が羨ましく、同時にとても疎ましかった。


 そしてあおいおじさんは、ママに似ている私にも、とても優しい人だった。

代替品として大切にされるのは腑に落ちない。

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