表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/22

第1話 花の名前

 別れる人に花の名前を教えなさい、と夏のはじめに読んだ本が言っていた。


 その花が咲くたびに、あなたのことを思い出してもらえるから、と。




 14歳。夏休みの終わり。


 頭上には、透き通る青空と幾重に連なる入道雲。足元には、真緑の稲畑の間を一直線に走るでこぼこの畦道。右を見れば、”JA香川”の野菜の直売所の案内看板。左を見れば、路傍に咲く赤と白とピンクの田んぼの花。


 遠くに繁る大木の木陰には、太陽から隠すように置かれた泥まみれの白の軽トラ。その荷台であぐらをかき、真剣に風景をスケッチするTシャツ姿の線の細い男の人。




 目深に被った麦わら帽子の下で、私は伝えるべき花の名前を、何度も何度も復唱していた。



田舎が好きです。

香川もとてもいいところ。

近いうちにまた、夏の香川へ必ず行きたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ