きっとこの男性? 私の事が好きなんだろうけど、何にも言って来ないな?
きっとこの男性? 私の事が好きなんだろうけど、何にも言って来ないな?
ここ最近、私が気づくと? ずっと遠くから私を見つめている男性
を私は見つけた!
同じ職場の、轟さん。
いつも誰かの視線を感じていると思っていたら、、、?
まさかの轟さんだった。
職場でも、地味であまり人と話をしない轟さん。
ずっと轟さんは、一人が好きなんだと私は思っていたら、、、?
私が仕事の事で、どうしても轟さんに分からない事を聞かないくてはいけ
なくなった時に私から轟さんに話しかけると?
私が思っている以上に、仕事以外の話もベラベラと話し出して話が終わら
なくなっていた。
そこに仕事の上司が通りがかり、こう言ってくれたの!
『おい! そこの二人、もう席に着きなさい! 休憩時間は
もう終わってんだぞ!』
『あぁ、はい。』
『すみません。』
まさかね? 轟さんって、こんなにお喋りなんだとこの時、
私は初めて知ったわ。
“ただ、私がどうしようもないぐらい轟さんがタイプじゃなく!”
恋愛対象には到底、思えなかった。
でも? 轟さんにとってはこれが決め手になったのか?
私があの時、轟さんに話しかけた事で、グイグイ轟さんに私は
話しかけられるようになった。
しかも? “自分の好きな話を、ガンガン私を捕まえてまで話してくる
から私もかなり参っていたの。”
これが! “好きな男性なら許せるけど、好きでもない男性
から猛アピールされても、私の心はビクとも動かない。”
ただただ、轟さんの話を聞くのが私は苦痛で仕方ないの!
もう仕事に行くのも私は、憂鬱になってきてるわ。
轟さんと会うのが私は怖い!
『すみれさん!』
『・・・・・・』
『おはようございます! 僕は今日5時半に起きて、ランニングを
1時間ぐらいして、腕立て伏せやスクワットを300回ずつやって、』
『ごめんなさい、急いでるんで!』
『えぇ!?』
きっとこの男性?
私の事が好きなんだろうけど、何にも言って来ないなって思っていたけど?
もう何も私に言わないでほしい!
“私が轟さんを好きなる事はないし、最近では轟さんを見るだけで恐怖すら
覚えるようになったわ!”
完全に、轟さんは私にとってストレスの塊になったわ。
私に絶対に、好きとか言わないでよね!
*
・・・でも? 数日後!
私が思うようにはいかないモノなのかなと。
『“好きです! 僕、すみれさんが好きです!”』
『えぇ!?』
『“僕とお付き合いしてただきたい!”』
『・・・・・・』
『勿論! いいですよね?』
『“無理です、生理的に無理なんです。”』
『・・・えぇ!?』
『“私! 轟さんみたいな男性が苦手なんです!”』
『強い心を持ちましょう! 絶対に僕達、上手くいきますよ。』
『あの? 私の話、聞いてましたか?』
『勿論! ちゃんと聞いてましたよ、僕と付き合ってくれるんでしょ!』
『聞いてないじゃないですか! 違います、私はちゃんと断ってるんです!』
『すみれさんは恥ずかしがり屋さんなんですね、僕がすみれさんを支えて
いきますから!』
『だから! 違いますから、私は轟さんが嫌いなんです!』
『“女性の男性への嫌いは、好きの意味なんですよね! 僕はすみれさんの
事が大好きです!”』
『・・・な、なんでそうなるんですか、そもそも嫌いは嫌いの意味ですよ。』
『僕は負けません! 僕は誰よりもすみれさんが大好きだから!』
『“もうやめませんか? 私は轟さんの事をこれから先も好きになる事は
絶対にないと思います。”』
『“でも先の事は、誰にも分からないと思いますよ、いつかすみれさんが
僕の事を好きになってくれるかもしれないし......。”』
『“自分の都合のいいように解釈しないでくれませんか?”』
『えぇ!?』
『“私は轟さんを見ただけで、物凄くストレスを感じてるんです、
それは今のこの時間もそうですよ。”』
『・・・ぼ、僕にですか、何故ですか?』
『“轟さんが私を諦めてくれないからじゃないですか!”』
『何故?』
『このまま話してても、ずっと話は平行線ですよね? お互い理解し合えない
と思うので、わたしはこれで!』
『・・・ちょ、ちょっと待ってくださいよ、すみれさん!』
『もういい加減、私の事は諦めてよ!』
『・・・す、すみれさん、』
・・・最後は少し私も大人げなくキレてしまい、轟さんを必要以上に
傷つけてしまった事を後になって反省していた。
ただ私はどうしても、轟さんを受け入れられない!
だからこのまま私が言った事を理解して私の事は諦めてほしいのに、
轟さんは?
『“僕、生まれ変わります!”』
『えぇ!?』
『“すみれさんに、僕の事を好きになってもらえるように努力して
頑張りますから!”』
『・・・・・・』
・・・お願い、もうやめて!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。