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輝ける陽のあたる世界~ツンデレ悪役令嬢と一緒に幸せ学園生活!のんびり日常するだけのVRMMO~  作者: 砂礫零


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8-9. レベルアップとプチ改修(1)

「エリザ……元気だしなよ」


「そうですよ、エリザさん。婚約破棄されたからって、ゲームが終わったわけじゃないですし」



 ――― 後夜祭の後。


 寮の部屋に戻ったエリザは…… 明らかに、落ち込んでいた。

 予定外に婚約破棄されたら、いくら悪役令嬢でもショックを受けるものなのかもしれない。…… けど、エリザがこうもわかりやすく落ち込むのって、本当に珍しいんだよな。


 よっぽどショックだったのが伝わるのだろうか。


 エリザのパピヨン犬(アルフレッド)だけでなく、俺のシェルティ(チロル)もサクラのトイプードル(りゅうのすけ)も、揃ってエリザに(まと)わりつき、その頬をペロペロしたり、胸にスリスリしたりして慰めている。……和むなぁ。


 もちろん、サクラと俺も口々にエリザを励ます。


「むしろ断罪エンドが避けられそうで良かったじゃないですか」


「そうそう! それに、エリザは偉かったぞ!

 突如の事態に、ああも冷静に対処して公衆の面前で王子を罵り倒すなんて…… 俺は感動したぞ」


「………………ったのよ……」


 エリザが下を向いたまま、何やらボソボソと返してきた。


「え? なに?」


「罵り切れなかったのよ!」


 がばり、と顔を上げるエリザ。


「予定の半分もっ!」


 ええっ、あれでか……!?

 思わず、ぽかん、と口を開けた俺の耳に、エリザの悔しそうなぼやきが飛び込んでくる。


「せめて、『(ひざまず)いて靴をお舐め』 は、絶対に言ってやろうと思ってたのに……」


「あ、途中で勇気が挫けちゃったんですね」


 サクラが冷静に後を引き取り、エリザが扇で口元を隠しながらコクコクとうなずいた。


 ――― えーと、と俺は考える。


 ――― つまり、あの 『世にも珍しい』 4人同時の告白風景は。


「計算してたわけじゃなくて、『(ひざまず)いて』 の次をキッチリ言うのが恥ずかしくなったからだと……!?」


「…………」


 真っ赤になって、再びコクコクうなずくエリザ。


 ――― いや、そこは、エリザなら 「おーほほほほほ! 何かいけなくって!? 結果良ければ全て良しよっ!」 と開き直るところ、なんでは……?


 いきなりそれは、反則だよ女王様っ!

 どうしよう、俺…… 覚えたての 『キュン死』 が、今にも発動してしまいそうだぞ。


「……いや、俺は、そんなエリザもイイと思う!」


「そ、そうですよ! 堂々と王子に靴を舐めさせるより、よほど素敵ですよ」


「…………」


 俺とサクラのフォローに、エリザはしばらく沈黙していたが、やがて、ぱちん、と扇を閉じた。


「……このままではあたくし、気が収まらないわ! ……こうなったら」


「「……こうなったら……?」」


 計らずも重なる、サクラと俺の問いに、エリザは腰に手を当て、ばいーん、と胸を張って答えた。


「罵り足りなかった分は全て、ゲーム中(日常生活)で出してあげるわ……!」



 ――― つまり。悪役令嬢がもっと悪役になる、ってことだな。

 ま、エリザだし、いっか! 正直、進化しても大したことない予感しかしないんだぜ……!


「おう! NPC(男の子)たちへのフォローは任せろ」


「頑張ってくださいね。応援してます」


 それぞれにエリザを励ます、俺とサクラであった。



「ところでさ、俺の作戦会議ってまだいるの? 俺は、もうすでに達成感あるんだけどな」


 一応、4人同時に告白されたところで、もう逆ハーレム(ぎゃくはー)は成就した、と考えても良いんじゃないだろうか。



「男の子は恋愛対象じゃない、って宣言もしちゃったしさー」


「覚えが悪いわね。前にも言ったけれど、そう簡単に恋愛から抜けられるとは、思わないことね」


 エリザがビシッ、と俺の鼻先に扇の先を突きつける。


「あなたにとっては対象でなくても、いったん上がった好意値は、そう簡単には消えないわ!」


「そうですね…… けれど、あの告白イベントが発生したということは、攻略は一段落ついたと思っていいんじゃないでしょうか。

 ひとまず、ステータスを見て、それから考えましょう」


「了解」


 サクラの言葉に、俺は腕を振って空中にステータス画面を出し、『公開』 のボタンをポチして大きく表示させた。


 まずは、基本情報からだ。



 ≡≡≡≡ステータス ①≡≡≡≡


 ☆プレイヤー名☆ ヴェリノ・ブラック


 ☆職業☆ 学生


 ☆HP / MP☆ 33 / 11 ※


 ☆所持金☆  4,820 マル


 ☆装備☆ レースのドレス / 学生バッグ / 普通の靴 /ー /ー /ー


 ☆ジョブスキル☆

 ・勉強 lv.1


 ☆一般スキル☆

 ・掃除 lv.3

 ・料理 lv.4

 ・飼育 lv.2 ペット数:1

 ・買い物 lv.6

 ・おしゃれ lv.4

 ・外出 lv.4 商店街、小運河 (舟)

 ・魔法 lv.2 プチファイア、プチアクア


 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


「おお!? やったー! おしゃれが一気にupだ!」


 なんと、おしゃれレベルが+2も上がっている。


【浴衣選びと後夜祭のドレスで経験値が入りましたw】


 チロルの解説に、なるほど、と思う。


 買い物レベルも+1up。これは順当なところかな。




 さて、次は持ち物と称号だ。



 ≡≡≡≡ステータス ②≡≡≡≡


 ☆持ち物☆

 制服 レースのドレス★ 海軍制服 浴衣(紺) 学生バッグ★ 普通の靴★

 潮干狩り基本セット レターセット(白) スチル用フレーム♡ 記念ボールペン(虹) 


 Pブラシ Pトリミングセット(バリカン付) Pフリスビー

 P骨カルガム 


 B『犬種別☆おしゃれカット集』

 B『ヴェリノのお料理メモ (焼きそば)』


 T『ミラクル・リゾートへの旅』2枚


 ☆称号☆

 ◆潮干狩り初心者 ◆なりそこないライフセーバー ◆企画初心者 ◆生き物ふれあい初心者 ◆幸運の使者見習い・初級 ◆恋愛強者 ◆諦めない心 ◆ミス学園祭



 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 



 まず目についたのは、やっぱり、これ。


「おっ、参加賞のボールペンが虹色だー!」


 やったぜ、とはしゃぐ俺を、サクラとエリザが口々に 「おめでとうございます」 「ふん、お子さまは単純なことで喜べていいわね!」 とお祝いしてくれる。


 後夜祭の前に買ったスチル用フレームは、集合スチルを入れて早速飾ったから、横に♡がついてるわけか。


 チロルがしっぽを軽く振って、をん、と鳴いた。


【♡がついてる品は部屋から出ると表示されませんから、気をつけてくださいねw】


「はーい! ……あ、ミラクル・リゾートへの旅、チケットが2枚もあるなぁ……それから……」


 下へと目線をずらす。


「おおっ、なんと! 称号に 『ミス学園祭』 がぁっ!」


 なるほど、もらった個人賞は称号になるのか。


 エリザとサクラも、嬉しそうにそれぞれの成果を報告してくれる。


「あたくしは 『ベストコスプレイヤー』 で、おしゃれレベルが+3upしたわ」


「わたしも 『ベスト料理人』 で、料理レベルが+3upです」


 ほー。学園祭の賞は、なかなか役に立つんだなー!


「俺は? 俺は? ねーチロル、『ミス学園祭』 って一体、何がupするのー?」


 チロルは俺に鼻面をこすりつけて、クンクン鳴きながら、こう答えてくれたのだった。




【恋愛イベント発生率が30%upですwwww】




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◆日常系の異世界恋愛作品です◆ i503039 

バナー制作:秋の桜子さま
― 新着の感想 ―
[良い点] 単に周回プレイで普通の恋愛に飽きただけとは思えない、エリザの悪役令嬢に対する熱の入れよう。 とりあえず、照れる悪役令嬢最高! 応援したくなっちゃう(笑) 頑張って演じているエリザと、天然モ…
[良い点] >【恋愛イベント発生率が30%upですwwww】 「チロル。やっぱりね。同じオンラインゲームやるなら、ヴェリノみたいな子と一緒が楽しいよね」 「をん」
[一言] >【恋愛イベント発生率が30%upですwwww】 そりゃーもうチロルの草も止まらない! 大草原不可避!! wwwwwwww大草原wwwwwwww
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