13-33. レベルアップとお手紙交換(2)
≡≡≡≡ステータス ①≡≡≡≡
☆プレイヤー名☆ ヴェリノ・ブラック
☆職業☆ 学生
☆HP / MP☆ 44 / 21 ※
☆所持金☆ 14,250マル
☆装備☆ 制服 / 学生バッグ / 普通の靴 / 海のちちふさくん /ー /ー
☆ジョブスキル☆
・勉強 lv.7
☆一般スキル☆
・掃除 lv.7
・料理 lv.7
・飼育 lv.8 ペット数:2
・買い物 lv.10
・おしゃれ lv.10
・外出 lv.12 商店街、小運河 (舟)、マジカルーン山、マジカルーン湖、王立自然公園
・魔法 lv.7 プチファイア、プチアクア、プチエアー
☆ペット☆
1)チロル (ガイド犬、シェルティ)
2)カホール (使い魔、ドラゴン) 貸出中:エルリック
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「あれ? お金が減ってる……!」
俺は驚いて声を上げた。
旅行前にはバイトと小遣いで結構な収入があったし、旅行中は旅のチケットと、ジョナスやイヅナたちのおかげで何をするにも基本タダだったハズなのに……。
「それ以上に使ったからでしょ」
「でしょうね」 【ですねwwww】
至極当たり前のことをエリザが言い、サクラとチロルも当たり前にうなずいているが…… 俺だけは、釈然としない。
「おかしいな? 水着と 『日本の夏』 セット買っても、ジョナスのバイト代と小遣いで20,000マル余るはずだったのに……」
「浮き輪」
エリザが、ずびしぃっ、と指摘した。
「おおっ…… そっか……!」
「普段のお茶・オヤツ代も積み重ねればバカになりませんし……」
サクラが、頬に手をあてて首をかしげ、考え込む。
「…… コテージでのオヤツの差し入れ、どうもありがとうございます」
「ああ、そっか……!」
「三等分しましょう。わたしとエリザさんが出せば 「いやいやいや! いいって! そんなつもり無かったから!」
俺は慌ててサクラを遮った。
「俺が好きで勝手に買ってきたのに、そんなの出してもらったら、悪いだろ? 気にすんな!」
「ま、はした金ですものね? その程度、出してもらったうちにも入らないわよね?」
うーん、4ケタは、はした金なのか…… さすがエリザ、オトコマエだ!
「ふっ…… だから、次はあたくしがお茶を御馳走するわ。気にしなくてもけっこうよ? はした金ですからね!」
…… 実は気にしてたのか、エリザ。
「おおお! 楽しみだなー!」
「ありがとうございます、エリザさん」
「ふっ、ふん……っ! 覚悟してらっしゃい!」
…… 照れてるんだな、エリザ。
さて、次は持ち物と称号だ。
≡≡≡≡ステータス ②≡≡≡≡
☆持ち物☆
制服★ レースのドレス 海軍制服 浴衣(紺)ウェスタンスタイル 水着(ネコ耳・尾セット) 水着(スクール用) 学生バッグ★ 普通の靴 浮き輪
潮干狩り基本セット スチル用フレーム♡ 記念ボールペン(虹) 名刺 竜の涙(極小)50g 王室印・花のキャンディー缶 レターセット(白) 牧場のちちふさくん★ 海のちちふさくん★
Pブラシ Pトリミングセット(バリカン付) Pフリスビー Pゴムボール P骨付きジャーキー(鹿児島産高級黒毛和牛) P冷感シート♡
B『犬種別☆おしゃれカット集』
B『ヴェリノのお料理メモ (焼きそば)』
B『ヴェリノのお料理メモ (だし巻き卵・ふわふわ卵)』
B『ヴェリノのお料理メモ (カレー)』
T『ミラクル・リゾートへの旅』2枚
☆称号☆
◆潮干狩り初心者 ◆なりそこないライフセーバー ◆企画初心者 ◆生き物ふれあい中級者 ◆幸運の使者見習い ◆恋愛強者 ◆諦めない心 ◆ミス学園祭 ◆テイマー見習い・初級 ◆アルバイト見習い・初心者 ◆テント師見習い・初級 ◆釣り師見習い・初級 ◆カウガール見習い・初級 ◆船旅初心者
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「今回もまた増えたなー、ちちふさくんが! ありがとう、エリザ!」
「ありがとうございます、エリザさん」
「ふっ…… 全く、大したことではなくってよ?」
エリザが船でプレゼントしてくれて以来、俺たちの首にはお揃いの、イルカに乗った初代ガイド犬・ちちふさくんのペンダントが揺れているのだ。
現実ではアクセサリー着ける習慣はないけど、こういうのはなんだか嬉しいな。
「大切にします…… いえ、むしろ家宝に」
サクラも、めちゃくちゃ嬉しそうだ。
「なにしろ、エリザさんが素敵な船長との初デートで買ってくださった想い出の品ですから……」
…… あれ?
「エリザさんと船長の結婚式には、このペンダントを絶対に着けていきますね!」
「そそそそそんなっ……! まだ、ははは早すぎるわよっ……!」
うぉぉぉ…… 扇が間に合わずに真っ赤になったエリザの顔…… かわいいなぁ……!
「結婚式はやっぱり、豪華客船の上でしょうか……」
「サクラ…… その辺にしといてやれよ」
ついにエリザがふるふるしだして、俺は仕方なく、サクラを止めたのだった。
さて、次は交遊関係だが……
「俺的には、リゾートで見た時とそんなに変わらないと思ってるんだけど?」
「さぁ、わかりませんよ?」
サクラが首をかしげた。
「あの後、ジョナスさんとふたりきりで……」
「何もなかったぞ!」
―――― そう。あの時、ジョナスからは 『言いたいことがある』 とか言われたんだけど……
結局、ものすごい当たり前のこと、言われただけだったしな?
ともかくも見てみましょう、とサクラが言い、俺は、指をスライドさせてステータス③画面を開けた。