第十五話
※前回のあらすじ
竜と契約しました。
…………………。
ファンタジー生物キタァァァァァァアアア!
まさか契約出来るとはね!
冷静に考えたら凄いことだよ!
転生してから七年!
憧れの契約を体験することができたぜイェェェェェ!
ヒャッハアァァァアア!
※しばらくお待ち下さい
………えー、ゴホン。
落ち着きました。
冷静に考えると状況が見えてフィーバー状態になりました。テンションアゲアゲでした。
見苦しいところをお見せして申し訳ない。
祖父様、オーディン、ソラが得体の知れない物を見る目で私を見ていて正気になったよ。
さて、気を取り直して試験けんがk
「しまった!今日は馴染みの店の割引があったのを忘れておった!」
割引ぃ!?
「レイラ。すまぬがわしは行く。ちょうどソラと契約もしたことだしソラに乗せてもらうと良い。」
「……分かりました。ちなみに、どちらへ行かれるのです?」
「…………………戦場じゃ。」
「っ、祖父様、」
「なあに、心配するな。戦利品を持ってじきに帰って来る。……さらばじゃ。」
祖父様はそう言って、紅に染まりはじめた空に飛び立って行った。
「じ、祖父様ぁぁぁ!」
「……ねぇ何この茶番。」
そして、ソラの言葉は虚しく辺りに響いた。
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そして、それなりの大きさになったソラの背中に乗って何事もなくアクロイド家屋敷に帰って来た。
玄関には執事服を完璧に着こなしたウィルが立っていた。相変わらずイケメンですな。
……にしても、何故ウィルはそんなに不機嫌そうなんだ?
「………魔力測定だけにしては随分遅いから色々心配して直ぐにでも捜しに行こうと思ったけど、でもブレントン様がいるから滅多な事は起こらないだろうし何の連絡もないから待機してたんだけど………。何故見知らぬ竜と帰って来るの?」
ひ、ひぃ!
ウィルが怖い!
「お、落ち着いて。落ち着いてよウィル。魔力測定の後ちょっと祖父様に竜騎手試験を見させてもらっただけだから。たまたまこの竜、ソラと契約できたから、連れてきたんだ…。」
「こんにちは!ボク、ソラだよ!君怖いからボクはこれにて失礼!頃合いを見て改めてご挨拶に伺うよ!」
ちょ、ソラ貴様!裏切ったな!?
「……へぇ?そうなんだ。で?何で何の連絡も無しに出かけてたわけ?」
怖い怖い怖い怖い!
ブラック!ウィルがブラックになってるよ!?
ヤンデレじゃないのにブラックだよ!?
「そ、それは何と言うか、えっと、わ、忘れてたと言いますかそうと言いますか……。」
「ふーん。忘れてた、ねぇ?」
うわあああ!
ウィル様が、ウィル様がご乱心だ!
「お、落ち着いてよ、ウィル。ね?」
「僕は落ち着いているけど?」
嘘つけぇぇぇぇぇぇ!
「さて、レイラにはどんな罰を受けてもらおうかな……?」
「ウィル!?は、早まるな!憎しみは憎しみしか生まないぞ!」
平和な心を取り戻せ!
「ああ、そのことなら安心してよ。僕はレイラの事大好きだから。」
「そんな真っ黒な笑顔で言われたって信用出来るか!」
「ま、取りあえずお仕置きは必要だね。ほら、おいで。」
「い、嫌だあぁぁぁぁぁあああ!」
その後、私の大嫌いな芋虫と同室の部屋に手足を縛られ数時間閉じ込められました。
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ウィル、絶対ドSだろ……。
ゲームでのセシルと同じもしくはそれ以上だぞきっと……。
「ウィルのいじめっ子……。」
「僕、好きな子はイジメちゃうタイプなんだよね。」
そんな言葉が何になる!
「反省した?」
「はい。しました……。これからは連絡します……。」
「はぁ、全く………。最近君のヤンチャっぷりは加速してるね。直ぐにどこかへ行ってしまいそうだ。いっそ監禁でもしようか……。」
「ははっ。ウィル、冗談でも笑えないこと言うのはやめようか。」
シャレにならんぞ。
「まあとにかく、これからは気をつけてよね。」
「オッケーです。」
終わったね……。
ウィルは怒らせたら駄目だな。本当に。
「それから、得意属性一緒だったんだって?なら明日からブレントン様の訓練の後僕が稽古をつけてあげるよ。」
「え!?確かに教えてほしいけど何で訓練の後なの!?過労死するわ!」
祖父様の訓練ってすっげえスパルタなんだぞ!日に日に過酷になっていくから毎日クタクタなのにその後!?鬼か!
「大丈夫。もし倒れたら回復魔法使ってしごくから。」
「より過酷!?」
「そうと決まれば今日はゆっくりお休みー。明日から忙しいよ。」
「貴方は鬼ですか!?」
さて、ウィルさんはスパルタなのでしょうか。
申し訳ありません!
リアルが忙しく、更新が遅れました……。
これからも度々あると思います。
それでも見て下さる皆様に感謝です。
頑張りますので見守って下さい。