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番外編 転生者の転生する前のお話

これは物語が始まる少し前の話。

私は竹内家五人兄弟の真ん中に生まれた、兄弟唯一の女の子だ。

自分で言うのも何だが、かなり甘やかされていた。

それで武道を一通り習わせるのはどうかと思うけど。

兄弟は全員かなりの美形。まあ私も、ジャニーズ系の美形だと言われた。女子だけど。


そんな私は全寮制の女子高に通う事になった。

兄弟が男ばかりでむさ苦しい。私も女子っぽくない。このままだと、女の子の友達できない!

そう思って、家を飛び出して来た。


そして今日は入学式。

頑張って友達作るぞー!


しかし、早速問題発生。


(女の子って、どう話しかければいいの!?)


隣の席の子に話しかけようとして、気がついた。


ど、どうしよう!?今まで男友達なら直ぐにできたんだけど、女友達なんていなかった!

と、とりあえず、今まで通り話しかけるか……!と思った時、紳士でモテモテの兄の言葉を思い出す。


「優、女の子は普段とても繊細なんだ。宝物を扱うように、優しくあつかわなきゃいけないんだよ?男とは違って、宝石みたいに傷つきやすいから。」


そ、そうだ!何時ものようにしたら、女の子を傷つけてしまう!兄よ、感謝する!


で、でも、具体的にどうしよう?何かお手本みたいなものがあれば………


「君を見てると不安になるよ。俺が抱きしめていても、気まぐれにするりと僕のもとを離れてしまうんじゃないかって。分かってるんだ。美しい君を、俺みたいな人間が縛ってはいけないって。それでも、俺の近くにいて欲しい。俺から離れないで欲しい。俺を、愛して欲しい。」


何時もハーレムを作っている弟の言葉を思い出す。

………あ、これを真似すれば、女の子の友達が沢山つくれるんじゃ!?

弟みたいに、女の子から人気になるのでは…!?


そして、実行してから一週間。


何時ものように、登校して下駄箱へ行く。

下駄箱の中には、毎日のように入っているそれ。


「また、ラブレターですか………。」


とりあえず手紙は袋に入れて教室へ向かう。


「竹内さんだ……!」

「今日もカッコイイ………。」

「ああ、あの瞳に見つめられたい。」

「竹内さんが身につけた物は何でも欲しい…。」

「抱いて……!」


…………廊下にいる殆どの人が私に注目する。

教室へついて、席につく。

机の中にもある手紙を袋につめて、授業を受ける。

女の若い先生からも熱っぽい視線を向けられる。

それに気づいた女子は別の意味で熱っぽい視線を先生に向けていた。


居心地が悪い授業を乗り越え、寮に帰還する。

ちなみに今、一日に一回部屋を変えている。

今度こそ……!と願いながら部屋へ入る。


「竹内さん………!」


部屋に入った途端、ルームメイトに押し倒される。

その子の潤んだ瞳と、熱を含んだ荒い呼吸と熱い身体に、思わずその子の意識を奪って、寮母さんのところへ駆けつける。


「またなのかい!?」

「ほんとすみません………!」


また失敗した。

部屋を変える度に襲われて部屋を転々としてきたんだけど……。

ついに、一人部屋になってしまった。


………可笑しい。思っていたのと大分違う。


もしかして、私間違えた!?


しかし気がついた時にはもう遅い。

私は、女子高の王子様へと成り上がっていた。


「もう嫌だ~!!!」





そんな私が、乙女ゲームの世界に転生してフラグ回避を目指すのは、もう少しだけ先のお話。







いかがでしたでしょうか!

番外編は何故か短めになってしまいます。

いやはや、申し訳ないです。

さて、次回から七歳編が始まります!

よろしくお願いします!

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