第十三話
更新遅れて申し訳ないです!
ウィルが超人すぎてつらい。
貴族として最低限必要な知識はすでに身につけていた。
私と違い、使用人としての知識も同時進行で勉強しなきゃいけないのに、私より先に終わらせていた。
暗殺者時代は法律もクソもないから魔法を使えるようになっていた。
気がつけば中央の魔法学校に余裕で合格出来るような優等生に成長していたよ。
え、何お前チートじゃね?。私転生チートあるじゃんヒャッホウと思ってた時期が少しあったけど、ウィルと比べたら私凡人じゃん。
「………神様って不公平だよね。」
「急に何言ってるの?」
そして今凡人の私はチートなウィルがいれてくれたモーニングティーを飲んでいる。
今までこういう仕事は侍女の仕事だったけど、今は私の専属執事になったウィルの仕事になっている。
正直すごく助かった。侍女は交代制だったから、リタも来る。
もうその日は日の出直前に起きて屋敷を散歩して時間を潰すほどだった。
しかしもうその必要はない。ウィルという名の救世主がいる。
「ウィル、執事になってくれて本当にありがとう。」
「ねぇ本当にどうしたの?」
「いや、何でもない。」
「……ま、いっか。レイラが変なのは何時もの事だし。」
「おい、どういうことだ。」
「褒め言葉だよ。それより、今日の予定ではもうすぐ家庭教師が来るから準備して。」
………私に対するウィルの扱いが日に日に上達している気がするのは気のせいか?
「今日は魔法についての基本知識だっけ?使えないのに教えられるとか拷問でしかないんだけど。」
「そんなに魔法使いたいの?」
「使いたい。めっちゃ使いたい。無から有を生み出すとか神秘すぎる。」
「正確にはそうじゃないけどね。」
「似たような物じゃん。空気中の水蒸気集めて水作るとか魔法使わないと無理だよ。」
是非やってみたい。魔力あるといいなぁ。
ゲームでは一応あるってことにはなってるけど、やっぱ不安だ。
「失礼します。二人とも、先生がお見えになられましたよ。」
「はい。わかりました。ウィル、行こう?」
「うん。」
ウィルとは一緒に勉強しているから、一緒に行く。
最近はウィルと一緒にいる時間が一番多い気がするなぁ。
父様は仕事だし、母様は少し身体が弱いから寝室からあまり出てこないし。
ウィルの隣にいるためにも、勉強頑張って一緒に学園に入れるよう頑張ろう。
さて、そろそろ到着するし、気合い入れて行きますか!
★ ☆ ★
「くそっ魔法使いたいー!」
「落ち着きなって。あと二年もすれば使えるようになるから。」
「わかってはいるけど、やっぱ詳しい事聞くと使いたくなるのー!」
「そういうもんなの?」
ウィルはイマイチ理解出来ない様子。
「じゃあさ、凄く欲しいけど今は手に入れられないものがあるとするでしょ?」
「………うん。」
「それについて詳しい事教えてもらって、さらに手に入れる方法もわかって、そして教えた人はとっくに手に入れてるとか、どう思う!?」
「………うん。嫌だね。凄く嫌だ。そいつの事消して強引に掻っ攫いたいという衝動が抑えられないかもしれない。」
お、おう………。予想以上に凄い答えが返ってきてびっくりだよ。
そして何故ウィルは私の方を見ながら言うのかね?私は君の欲しい物なんて持ってるか?
そしてこの執着度は将来ヤンデレになる確率が高いな。
ブラックルートの可能性なきにしもあらずだよ。
これは、先手をうたねば。
「あ、あのさウィル。もし好きな人が出来てもさ?周りの人に迷惑かけちゃ駄目だよ?たとえ邪魔してきた人でも、間違ってでもその人を自殺に追い込んだりしちゃ駄目だよ?」
「……そうしたら、レイラ僕の事嫌いになる?」
「うーんそうだね。時と場合によっては回避出来なかった自分と一緒に怨むかも。」
「じゃあ、しない。絶対に。レイラに怨まれるくらいならそんなことしないよ。」
え、いいのか!?そんな理由で!?将来自殺に追い込む人物って私だぞ!?
「じゃあ約束ね?」
「オッケー。」
でもとにかく、これでウィルがヤンデレになる確率は下がった………よね?
「信用出来ないなら、七歳になった時魔法契約して命かける?」
「そんな恐ろしいことしないよ。でもまあ、魔法は早く使いたい。」
「二年なんて直ぐにすぎるよ。」
「そうかな?子供にとっての二年って凄く長いと思うけど。」
しかし、私の考えとは裏腹に、二年の月日はあっという間に過ぎ去った。
引きこもっていたおかげで日にちの感覚が少しずれていたからかもしれない。
……魔法使えるようになって喜ぶべき?それとも引きこもりのせいでそうなった事を嘆くべき?
次は番外編です。どんな内容にするか一切決めておりません。
そして残念なお知らせですが、これから更新ペース遅くなる可能性があります。
頑張って更新しますが、間に合わないかもしれません。
申し訳ないのですが、それでも読んで頂けると嬉しいです!