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リクエスト集

その音が聞きたくて。

作者: 蒼空よひら

白球を握り、おおきく振りかぶってボウルを離す。


1球投げるごとに、毛細血管が切れると言われても、僕には投げたい理由がある。


体に力を入れて、ボウルを離した刹那の瞬間。


バン!!


と音がこだまする。


この音が好きで僕は白球を投げる。


女房役と言われるお前の左手に目掛けて。



最後の大会。


最後に投げた白球は自分が1番聞きたくない金属音だった。


自分の頭上を高々と舞う。


その瞬間は何よりも長く感じた。


ゆっくりと自分は振り向く。


遠くに見える仲間はその白球を最後まで追いかけていた。


仲間の背中がフェンスに当たり、自分の背中から大きな歓声が上がった。


それは自分たちに向けられたものではなかった。


どんなブーイングよりその歓声は自分の心を折った。


サイレンの音が鳴り、知らない昔の歌が聞こえる。


最後に頭を下げて、僕はお前にいう。


「ありがと。お前の音が好きだった。」



『その音が聞きたくて。』

リクエストお待ちしてます。

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― 新着の感想 ―
[一言]  この作品は、ピッチャーでなきゃ書けない作品だなあと思いました。  読んでいると主人公の見ているのと同じ光景が見えて来ます。  短いけど、とてもいい作品だと思いました。  素敵な作品を読ませ…
[良い点] 良いバッテリーですね!なんかバッテリーのBLストーリーが思い浮かんだ(笑)
2021/05/11 00:25 退会済み
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