家族を殺したあいつを、絶対に許さない!!
普通に暮らしていた少年エリックは、ある日、魔王サタンによって家族を殺されてしまう。
エリックは、魔王サタンへの復讐を誓い、ついに魔王サタンを倒したのだった。
「これで……終わりだ!!」
俺はそう言うと、家族の仇、魔王サタンの首をはねた。
こいつを、そしてこいつの配下の魔族を殺す為に、俺は多くを失った。
俺は牧場を経営する家族と共に暮らしていた。
あの日、そう、俺エリックの運命が変わった日、俺は両親や家族と一緒に、牛肉のステーキを食べるはずだった。
だが、たまたま脱走した子牛を捕まえに行き、残念ながら逃がしてしまって家に帰ると、魔王サタンによって、家族が皆殺しにされていた。
魔王は俺を殺さなかった。
ただ俺をいたぶり、嘲笑っただけだった。
その後、俺は奴を、魔王とその配下の魔族を殺す為に、剣を取り、修行し、同じ思いを持つ仲間と共に戦った。
戦いのさなか、大勢の仲間が失われた。
だがついに、魔王サタンの居城を突き止め、残った仲間と共に攻め入った。
そこでも多くの仲間が傷つき、死んでいった。
だが、ついに魔王サタンのいる場所へたどり着き、死闘の末、奴の首をはねたのだ。
やっと……やっとだ。
家族の、そして仲間の仇をとれた。
魔王サタンは最後まで異質な存在だった。
家族を殺された俺や仲間の気持ちを理解せず、
「魔族は人を殺す生き物だ」「復讐なんかして意味があるのか?」「俺が殺した家族は帰ってこないんだぞ」
とまで言ってきた。
絶対に許せなかった。
でも、ようやく戦いは終わった。
これで、平和な暮らしに戻れる。
魔族を滅ぼしたその日、俺はそう思った。
こうして、俺、エリックの、家族の仇魔王サタンを討つ旅は終わった。
数年後…………
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「これで……終わりだ!!」
僕はそう言うと、家族の仇の首をはねた。
こいつを、そしてこいつの仲間を殺す為に、僕は多くを失った。
僕は家族と共に暮らしていた。
あの日、そう、僕バッシの運命が変わった日、僕は両親や家族と一緒に、食事をするはずだった。
だが、こいつによって、家族が皆殺しにされていた。
こいつは僕を殺さなかった。
その後、僕は奴を、親の仇とその仲間を殺す為に、剣を取り、修行し、同じ思いを持つ仲間と共に戦った。
戦いのさなか、大勢の仲間が失われた。
だがついに、家族の仇のいる場所へ、残った仲間と共に攻め入った。
そこでも多くの仲間が傷つき、死んでいった。
だが、ついに親の仇のいる場所へ行き、死闘の末、奴の首をはねたのだ。
やっと……やっとだ。
家族の、そして仲間の仇をとれた。
家族の仇は最後まで異質な存在だった。
家族を殺された僕や仲間の気持ちを理解せず、
「人間は牛を食う生き物だ」「復讐なんかして意味があるのか?」「俺が食った家族は帰ってこないんだぞ」
とまで言ってきた。
絶対に許せなかった。
でも、ようやく戦いは終わった。
これで、平和な暮らしに戻れる。
人間を滅ぼしたその日、僕はそう思った。
こうして、僕、意思持つ牛バッシの、家族の仇エリックを討つ旅は終わった。
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人は魔族を滅ぼした。
牛は人を、そして肉を食べる全ての生物を滅ぼした。
その後、意思ある植物が、牛を、そして植物を食べる全ての生物を滅ぼした。
その後、意思ある土が、すべての植物を、そして、土を食べる全ての生物を滅ぼした。
その後、意思ある海が、土を、そして、自身に寄生する全ての生物を滅ぼした。
かくして、全ての生物は滅び、この世界は海だけになった。
こうして、この世界は誰も家族を殺される事がない世界になったのでした。
めでたしめでたし
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