恋愛詐欺師を追え!
私は、逃走犯で警察に追われているわ!
私の犯した罪は、、、?
『恋愛詐欺師』なのよ。
それにね、、、?
私は、【指名手配】がかかっているの。
私を見つけた者には、100万円がもらえるんだって。
まあ、私の美貌でオチない男なんていないわ!
みんな、私に釘付けなのよ。
だから! この先も逃げきってみせるわ!
そして、私はある街にやってきたの。
私は、キレイなオシャレなBARに入ると、、、?
そこには、1人で飲んでいる小太りの男性に私は目を付けたの。
『ねえ、一人で飲んでるの? もし良かったら? 私と飲まない?』
『___えぇ!? いいですよ。』
『なにか? 思い詰めていた顔をしていたけど? 何かあったのかしら?』
『・・・いや? 別にそんなんじゃないですよ。』
『今日は、無礼講よ~! 何でも私にだけ、話してみて!』
___私がそう言うと、、、。
『・・・実は? “僕の奥さんが浮気をしているのかもしれない!”と思ってて
その男性がどうやら? 僕の会社の同僚の青山という男なんじゃ
ないかと疑っているんだ。』
『あなたは、奥さんの事を? 本当に愛しているの?』
『そりゃ~もちろんだよ! 僕は妻を愛している!!!』
『あら? そう! じゃあ、私があなたに協力してあげるわ!』
『えぇ!? キミが、、、!?』
『えぇ、そうよ! 私がその“青山”という男を誘惑してみれば分かる事
だわ! あなたの奥さんがこの男と浮気しているかわね!』
『・・・・・・』
『どう? 協力させてもらえるかしら?』
『あぁ、』
*
この日は、お互いの連絡先だけ聞いて楽しくお酒を飲んで分かれたわ!
それから、私は実行に移していったの。
彼が言っていた、【青山という男】を尾行して、この男の行動パターンを
知る事と、本当に彼の奥さんと浮気をしているのかを見るためよ。
確かに、彼の奥さんと青山という男が会っている事を証拠として写真を
撮る事もできたんだけど、、、?
なんだか? “浮気をしているようには私には見えなかった!”
何か? 相談をしているように感じたの。
・・・でも、もちろん!
彼にはその事を言わなかったわ!
だって! 私は【恋愛詐欺師】なんだから!
『どうだった?』
『えぇ、あなたが言っていたように! あなたの奥さんは青山と深い
繋がりをもっているみたいね! 証拠の写真も撮ったわよ!』
『やっぱり、 僕に隠れて“浮気”をしていたのか!!!』
『まあ~そういうことよね! これから、あなたはどうしたいの?
奥さんと別れたいの?』
『・・・僕は、彼女に僕のところに戻って来てほしいだけなんだ!』
『ふーん、“別れる気はないって事ね”』
『まだ子供も小さいし! 何より僕は妻を愛している! だから別れるなんて
僕の頭にはないよ!』
『あら? そうなの!』
『青山と僕の奥さんを別れさせてくれないか?』
『いいけど? 高くつくわよ!』
『お金なら心配いらないよ! 僕が今まで貯金してきたお金で払うから!』
『幾ら貯金があるのかしら?』
『ざっと、5000万円かな。』
『じゃあ~全部ね!』
『___えぇ!?』
『奥さんと青山を別れさせたいんでしょ? 5000万円なんか? 安い
もんよね?』
『・・・わかったよ。』
『物分かりがいいのね!』
『その代わり、二人を必ず! 別れさせてくれよ!』
『もちろんよ。』
*
私は青山と偶然を装い、彼に近づいていったわ!
『あら? ごめんなさい! 18階までいいかしら?』
『・・・あぁ、18階ですね?』
【ポチッ】
青山の住むマンションのエレベータの扉が閉まる!
『・・・あまりこのマンションでは見ない方ですが、最近引っ越して
きた方ですか?』
『えぇ、ココに彼が住んでいるの! 一度奥さんにあって見たいと
思って来たのよ。』
『___えぇ!?』
『私は彼の不倫相手って事よ。』
『そんなの、やめた方がいいですよ! 貴女が幸せにならないでしょ!』
『そうかも、じゃあ! 私はどうしたらいいの?』
『___取り敢えず、ボクの部屋で話しをしませんか?』
『貴方、優しいのね!』
『ちゃんと、貴女の話を聞きますよ。』
『えぇ、ありがとう。』
こうして、私と青山は仲良くなり関係を結んでいったの。
『ねえ、貴方! 私以外の女性と会ってない?』
『えぇ!? いや、あの女性はボクの職場の同僚の奥さんでいろいろ
悩みを聞いているだけだよ!』
『・・・ただそれだけ?』
『もちろん! ボクが愛しているのは君だけだ!』
『あら? 嬉しいわ!』
*
どうやら? 青山は、本当にただ彼の奥さんの相談を聞いている
だけのようだったのだけど、、、?
私は、嘘の情報だけ! 彼に報告して彼から5000万円受ける事に
成功したの!
『ありがとう、これで! 奥さんともう一度やり直せるよ! 全部、きみの
おかげだよ!』
『良かったわね! この証拠を奥さんに突き付けて! 上手くいくといいわね!』
『あぁ、ありがとう。』
『えぇ!』
*
青山には、、、?
青山と奥さんの事を彼が既に知っている事を話したわ!
二人は密会して、浮気していると。
・・・その後、彼の奥さんから青山の方にも連絡があったみたい!
私も、青山が彼の奥さんと浮気していると強く言ったら、、、?
彼は、私と別れると言って、、、。
私に、謝罪の気持ちを込めてと。
私に、【500万円】くれたのよ。
*
私は、二人の男から5500万円も受け取ることができたわ!
そして、また私は警察から逃げてこの街からも離れる事にしたの。
そしてまた、新しい街に私はやって来たわ。
薄暗いBARのお店に私が入ると、、、?
そこには、細身の黒縁メガネをかけた、冴えない男が一人でお酒を飲んで
いたわ!
『あら? お一人なの?』
『___えぇ、』
最後までお読みいただきありがとうございます。