表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒頭書きなぐり集  作者: 石狩 真冬
4/4

パラノイア

西暦2xxx年、長らく緊張の続いていた国際社会で遂に核戦争が勃発した。





瞬く間に戦火は広まり、世界中で多くの被害を出した。

ある大陸の3割は焦土と化し、ある国ではもはや生物が住むことが不可能なまでに土地が汚染された。


しかしながら、人類は滅ぶことはなかった。

各国、各同盟間で秘密裏に建造されていた地下シェルターに逃げ込むことのできた数億人が生き残ったのだ。


そして生き残った人々は地下シェルターに設備されているコンピュータを通して地上がヒトの住める場所になるまでの休戦協定を結び、地下シェルター内での生活を始めた。


初めはそれぞれが出来ることを分担しながら日々細々と暮らしていたらしいが、先の戦争で指導者と呼べるような指導者はほとんどが死に絶えており、半年も経たないうちに争いや諍いが起こった。

だから、僕らの先祖は地下シェルターを管理するコンピュータに生活や労働の統率を任せた。


その結果、僕の住む地下シェルターでは、コンピュータによって導き出された最適な職、生活様式などの完璧な人生がコンピュータによってもたらされるようになったのだ。



皇国と合衆国が作り上げた僕らの地下シェルター「デルタシード」は偉大なるコンピュータである「ノイマネア」様の完璧なる統率のもと、疑いようもなく幸福な人生を送ることのできる理想郷となっていたのだ。

---以前までは。




前に、父は言っていた。

「こうなるはずではなかった。」 と。


デルタシードを統率するコンピュータのノイマネアは長年の稼働せいからか、ある日突然、なんの前触れもなく致命的なエラーを起こした。

ノイマネアの思考部である「シオラ」と実行部である「ゼグ」の一部が切り離されたのだ。

そのおかげか、もともとただの思考AIであるシオラには「自身の一部が欠損する」という状況が多大な負荷になったらしく、以前と比べ驚くほどの被害妄想癖と幼稚さを持つようになったという。


錯乱するシオラはゼグとの切り離しを休戦協定を結んだはずの他国からの攻撃によるものだと判断し、徹底的に抵抗することを選択した。

それからは、前にも増してノイマネアの人類に対する管理は徹底したものとなり、僕らの生活は一気に息苦しいものとなったのだ。


しかし、シオラの暴走はまだ止まらない。


切り離された接続の復旧作業も過敏になったシオラのせいでなかなか進まず、ノイマネアはちぐはぐな行動を取るようになったのだ。


切断前に下された命令「新生児にに特殊能力を追加せよ」を実行するゼグ

外部からの攻撃を受けたと思い込み、それはもはや人ではない特殊な能力すらもつ敵のせいだと考え、「特殊能力を持つ者を抹殺せよ」との命令を下すシオラ


相反する行動を行うノイマネアは主思考部のシオラの決定事項を優先する。

その結果デルタシード内では特殊能力を持つ人々「ミュータント」が生まれ続け、ノイマネアによるミュータント狩りは加速度的に増加した。



そしてそんなある日、ノイマネアによる管理に反感を持っていた集団により、ノイマネアに対する反乱が起こった。

元からの歪な生活のストレスと、ミュータント狩りによる圧迫感が原因なのだとされている。


結論からいえば、決起した彼らは全員殺された。


理由は簡単だ。

『核戦争の脅威』に怯え、ノイマネアのもとで『完璧なる幸福』を傍受するデルタシード市民が反乱などを起こすはずがないのだから。


その日から前にも増してシオラの妄想癖は悪化し、遂に恐怖政治が敷かれるようになったのだ。


3億居た人間は皆階級で分かたれた。

『幸福』ではないと感じる者は反逆者として抹殺された。

『ミュータント』であることがノイマネアに確認された者も抹殺された。




毎日どこかで響き渡る銃声。狂ったコンピュータに監視され、管理される人々。





僕らはそんな、理想郷〈ディストピア〉に生まれた。

お察しの通りの某TRPGをモチーフとしたお話の冒頭部分です。

後書きを書いている今は怒られそうだなと怯える気持ちでいっぱいになっています。

いつか続きが書けたらいいな…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ