1章 異世界取材への決意
何故かラノベの世界に入ってしまった凛は、助けてくれた人・ルフィアにぶたれて右頬を痛めてしまった。余りにも痛いために街へ行こうとするのだが、町いきの定期船のなかの病院で突然治ってしまう。一体何故?
……ズキズキするぅ~。
街に行くためにルフィア宅から少し離れたところにあるラゴン湖へ。ラゴン湖は、日本でいう琵琶湖と同じ面積。街まで移動距離があるため、9:00、13:00、15:00に定期船がくるのである。尚、料金は国が払ってくれるので、無料で乗れる。約2時間程かけていく船であるため、船内にはレストラン、映画館等、医療施設までもが設置されている。
「凛、ついてこい。 医者の所にいくぞ」
「ふぁーい……すぴぃ~~……」
「おきろ。さもなければ、我が極剣技 四ノ舞を繰り出すぞ。全力で」
「起きてます起きてます!」
ルフィアに脅されてビクビクしながらついていくと、約5分程で『ヒールピース』という魔法治療施設についた。そこはルフィアが行きつけの病院で、最強回復魔法 ヒールプラスエレメントという、状態異常回復と自分の治癒力を一定時間上げる習得困難な魔法を使ってくれるようなのだ。
「まずは、受付にいくぞ。……聞いてるか?」
そのときぼくは、何故か墨のようなもので謎の文字が入った鉄製の鞘と、打刀を謎の黒装束の男からもらっていた。
「おい、聞いてるのかこの馬鹿者!」
バシィっっっっっっ
痛めている頬を、何故か目にもとまらぬ早業で3回ほど叩かれていた。
「いでえええ……ううっ……ぐすっ」
「男だろうが! 泣くな! 人の話を聞け! 分かったから返事をしろ」
「……はい。って、痛いじゃねえか! なんで3回も叩くんだ? いくら可愛いからってふざけんじゃねえぞ! おい、聞いてんのか?」
「ひゅーひゅひゅひゅ~、ひゅーぴゅぴっ!?」
ルフィアは下手な口笛を吹いて反省する姿を見せないが、凛に対しイライラしているようだ。だが、いつの間にか右頬の痛みはとれていた。何故だ? そう思い周りを見渡すと、白衣を着た眼鏡のイケメンが僕に向かって何かを唱えていた。
「ヘラルペ・ルぺドゥラ・ハピネス・ヒール…… お、治ったようだな。どうだ、痛くないだろ?]
「あ、はい」
ふざけていたルフィアが何時の間にか静まり、その男と会話を交える。奥さんは元気にしてるか? 調子はどうだ? 等といった日常的な感じをだし、
「この子が例の……おい。ここの人間ではないな。どこから来た?」
例の? ということは、ルフィアはこの人に僕のことを話していたのか? そんな考えが頭の中でループする。
「自己紹介がまだだったな。俺はルーク・シャウトマン・レイジ。気軽にルーク先生と呼んでくれて構わない。ところで、その剣はなんだ?」
ああ、これか…… あれ? どこで手に入れたんだっけ?
「ここの中では、剣を抜かないでくれよ。少しマッテローヨ。それを入れる袋を作ってやるから。ナースコール・フェイド」
最後の言葉が終わった瞬間に、縦・横2m程の魔方陣が現れた。そして、茶髪のボーイッシュなナースが出現し、目の前で縫物を始めた。
「生目で見る縫物。……母さん……」
「どうした少年。お前、母さんと何かもめごとでもしたのか? 早く仲直りしないと駄目だぞぉ?」
なんだこいつ。
「そうこうしてる間に、完成したみたいだな」
見てみるとベルトに刀の鞘サイズの輪がついた物が完成していた。
「はやっ」
「おいルーク、私を会話にいれてくれないか? 一人は寂しいんだ……」
可愛らしいルフィアの顔をはじめてみた。それは置いといて、何故俺はこの刀を持っていた? これはどう見ても日本のものだが……これから何が始まるのだろう。ひょっとしたら、隠しイベント? この『煉獄の騎士』ってこんなに奥が深いんだ……。
よし、決めた。ここでいろんな人と出会って、自分を高めて、最高の小説を書いてやるぜ!
そうして、僕は異世界取材を始めたんだ。
この作品を読んでくださりありがとうございます、白零です。私が中学生のため、この小説は、3ヶ月、4ヶ月後に上げる事になっております。
余談ですが、最近体重が増加し、体脂肪率が低くなっているなぞの現象が起こり、嬉しい反面、不思議だなと感じています。語彙力が足りないですが、もっともっと良い小説を書けるように精進しますので、応援よろしくお願いいたします。では。