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心と心  作者: コヨーテ
21/21

昔話けど結局グダグダ

俺が生徒会長…葉月はづき しずくさんと出逢ったのは中学二年の夏から秋に変わる頃、学校の屋上で逢ったんだ。


俺は中学の時、学校の教師たちから目をつけられてたんだ。


楸「こう先輩は中学の時、学校内で有名だったんですよね…悪い意味で」


洸「……ヒサ…横から言葉を挟まないでくれないか?話が進まなくなるから」


楸「はいはい」


洸「……話を戻すぞ」


先生に目をつけられてたから、俺はよく授業をサボって学校で人気がない屋上とか裏庭、体育館裏で空を眺めてたんだ。

ちなみに、そんときは屋上にいたな。


洸『…暇だな……流石に授業中ずっと学校からでないってのは…めんどくさいな…』


そう言いながら俺は筋トレしていた。


楸「その情報いります?」


洸「いや、だって…授業中のサボりってぶっちゃけ暇じゃん?筋トレする以外やることなかったし」


楸「いや、自分が言いたいのは先輩が筋トレをしていたとか…の部分は必要ないって話なんですけど?」


洸「……ナレーションが無いって…手抜きな感じじゃん?」


楸「知りませんよ」


竜悟「どうでもいいから続き話してくんね~?」


洸「……そうだな」


……気を取り直して…俺は授業中は基本的に筋トレして時間潰してたんだけど、流石に筋トレにも飽きてきてたんだ。


洸『だぁ~!もう、飽きた~!……はぁ、やってらんね…だからって学校サボったら…爺さんになに言われるか……あ~…めんどくせぇ~』


そうやって愚痴を永遠と漏らしていた時だったな…雫さんに初めてあったのは。


雫『アンタ…なにしてるん?こんなとこで…』


洸『は?』


俺は声がする方にに目を向けるとそこには…!


楸「いや…そういうのいりませんから」


洸「……お前ね…話をぶったぎるの大好きか?」


楸「いってる意味がわかりませんけど…たぶん好きではないですね」


洸「…続き……話していい?」


楸「………どうぞ」


声がする方に顔を向けると長い三つ編みをした女の人…雫さんが立ってたんだ。


洸『……』


雫『ん?どうしたん?鳩が種子島食らったみたいな顔して』


洸『は?いや…あんた誰?つか種子島ってなに?ロケットがどうこうって話かなんかか?』


雫『はぁ?あんたなにゆうとんの?種子島っつったら火縄銃やろ?』


洸『いや、知らねえよ…で?あんた誰?いま授業中のはずだろ?こんなところにいていいのか?』


雫『それゆうたらあんたもやろ?授業中の屋上で筋トレしとる男子生徒とかまずおらんやろ?』


洸『…いや、俺は…なんつーか…不良ってやつをやってるから…?』


雫『なんで疑問系なんかわからへんけど…まあええわ。とりあえず、あんた…不良にはみえへんで』


洸『俺の事はいいだろ!あんたまだ俺の質問に答えてくれてないんだから答えてくれないか?』


雫『ウチか?なんや?あんた、ウチに惚れてもうたんか?あかんで~?ウチに惚れたら後悔するからな~』


洸『答える気がないなら俺は行くぞ?』


雫『行くって何処に?』


洸『答える必要ないだろ?』


雫『…それもそうやねんけどな~……よしっ!じゃあ勝負や!!今から鬼ごっこしよか!ウチが鬼な~』


洸『はぁ!!?やだよ!なんでいきなり知らんやつと鬼ごっこしなくちゃいけねーだよ!?』


雫『とりあえず!ウチが買ったらウチのゆうこと聞いてもらうで~?』


洸『いや、人の話聞けよ!!』


そんな感じでまったく人の話を聞かない人だったんだ。


楸「…そういえば……よく学校内で走り回ってるの見ましたね…」


洸「話聞かないから仕方なく付き合ってたら飽きると思ったんだけどな…想像以上にしつこくてな…毎日毎日飽きもせずにおいかけっこしてたな」


虎鉄「話を聞いていると…普通の鬼ごっこをしていたようだな…」


竜悟「普通じゃない鬼ごっこってあるのか?」


虎鉄「ああ…葉月の場合は特にな…あいつ、鬼ごっこと称して殴りかかってくるからな…」


竜悟「こえーよ!!どんな鬼ごっこだよ!!?」


洸「続き話すぞ?」


困惑する俺をよそに雫さんは腕をぐるぐる回しながら気合いを入れているようだった。


『ふんふんふふ~ん♪やったるで~♪ふふっふふ~ん♪』


洸『おい?俺はまだやるって言ってな…』


俺が言葉を言いきる前に雫さんの正拳突きが空を気っていた。


洸『………』


雫『あれ?はずしてしもた…おっかしいな~?もっかいやろ』


洸『いや!!ちょっと待て!!!』


雫『問答無用!!!』


雫さんはそういうと無数の蹴りを浴びせてくる。

俺は紙一重でかわして逃げ出した。


雫『おっ!ようやっとやる気になったみたいやな~?まっときや~すぐに叩きのめしたるさかいな~』


そっからは数日間おいかけっこをすることになり…俺は雫さんから命からがら逃げ続けた。

そして、体育館裏で息を潜めながら文句を垂れ流していた。


洸『ざっけんな!!なんだっつーんだよ!?あの女は?!鬼ごっこと称して殺気の籠ったパンチ繰り出してきやがって!これじゃあ昼寝も出来やしねぇ…』


雫『あははは!!それは災難やったな~』


洸『本当に……そう…だ……な?!』


雫『やっほ~♪』


洸『うおわっ?!』


俺はいつの間にか後ろにいた雫さんに驚き距離をとる。


雫『そないに驚かれると傷つくわ~』


洸『……あんた…なにがしたいんだよ?なんで俺につきまとってくるんだ』


雫『ん~……そやな~…桃太郎ってあるやんか?』


洸『は?』


雫『桃太郎や桃太郎!知らんの?』


洸『いや、知ってるけど……それと俺につきまとってくるのになんの関係があるんだ?』


雫『ウチな…桃太郎に憧れてんねん!!せやから、適当に強そうな人をな?鬼に見立てて倒してしまおう思てな?だから……ウチと勝負しよーや』


洸『……』


俺はなんでそんなワケのわからん理由で女と勝負しなきゃいけないのか理解できなかった。

百歩ゆずってなにかしらのゲームでの勝負ならまだ納得できる。

でも、なんで拳を使った殴りあいをするんだと思ったんだ。


柊「じゃあ勝負はしなかったの?」


洸「いや?したよ?つーか、勝負しないと引き下がりそうもなかったからな」


虎鉄・竜悟「「それで?どっちが勝ったんだ?」」


洸「……ハモりながら二人で詰め寄ってこないでくれ…暑苦しいから」


それじゃあ、続きな…俺がどうしようか悩んでいると…雫さんがそれを待たずに鋭い突きをしてくる。

俺はそれを寸前で受け流す。


洸『っと!いきなり仕掛けてくるんじゃねえよ!あぶねえだろが!!』


雫『いや~隙だらけやったし~殺ってもうてもええかな~って♪』


洸『この尼……わかった…やってやるよ…そのかわり後悔すんなよ?』


雫『おおっ!!ええなええな~その台詞!!テンプレっちゅーやつ!いや~!ワクワクしてきた~!!ほなっ!いっくで~!!せいやーっ!!!』


洸『…すぅ……神前流格闘…月凪』


雫さんの渾身の突きを俺は爺さんに教わった投げ技で受け流した…。


雫『おろ?』


までは良かったんだけど…勢いがつきすぎてたぶん想像以上に吹っ飛んでしまった。


洸『やっべ!!加減ミスった!!』


あの時は本気で焦ったな…まさか学校の三階くらいの高さまで飛んでくとは思わなかった。


椿「それで…どうなってしまったんですか?」


洸「三階の窓がちょうど開いたままになっていてそのまま三階に放り込まれましたね」


楸「どんな奇跡ですか…」


洸「いやほんとに…なんかガラスの割れる音が聞こえた気がしたけど…次の日に会ったらピンピンしてたし」


榎梨「パワフルだね~その先輩」


楸「ていうか、こう先輩いつ名前教えてもらうんですか…自分が先輩たちにあったのその話の三日後くらいですよね?その頃はもう名前で呼んでましたよね?それも…"呼び捨てで"…なんで今はさん付けなんですか?」


洸「なんでおまえに会う3日前だって知ってるんだよ…つかそれ今関係ないだろ…」


榎梨「へぇ~…それはそれは興味深いなぁ~」


竜悟「ほっほ~ぅ…これは放っておくには無理な話題ですなぁ~」


ソフィア「そんなことよりお腹すいたわ…なにか作ってもらえないかしら?」


洸「お前ら追い出すぞ…?」


柊「洸ちゃん落ち着いて」


その後俺は竜悟と榎梨に暫く弄られて…そのまま話が終わってしまっていた。

そして日が沈み辺りが暗くなる頃に解散することになった。


洸「みんな気をつけて帰れよ~」


榎梨「僕は隣だからとくに気をつけることもないんだけどね~」


洸「わかってるけど一応な」


ソフィア「あ!パパ?私今日は友達の家に泊まるから!晩御飯はいらないわ。

うん、わかってるわよ~それじゃあ、お休みなさい」


洸「…泊まってくのか?」


ソフィア「あら?ダメだった?」


洸「……べつにいいけど、あまり騒ぐなよ?」


ソフィア「はいはい、わかってるわよ~」


適当な返事をするソフィアに溜め息を吐きながら

先輩方に顔を向ける。


洸「先輩たちも気をつけて」


虎鉄「ああ、と言いたいところだが…お嬢が心配だ」


洸「帰り道一緒ですよね?なにが心配なんですか?」


虎鉄「確かに帰り道は一緒だが、あくまで途中まで…そのあとはお嬢一人になっちまう」


椿「大丈夫ですよ?竹刀を持ってきてますから」


そう言ってどこから出したのかわからない竹刀を握っていた。

それを見て虎鉄さんは大きな溜め息を吐いた。


椿「なんですか?その顔は…私がおくれをとるとでも?」


虎鉄「そうじゃない…オレがいいたいのはお嬢は女なんだから気をつけろと言っているんだ!!」


椿「ですから!私は強いから平気だと言っているではありませんか!!」


虎鉄「この…暴れ姫が…」


洸「……暴れ姫?」


榎梨「ぶちょーの昔の通り名……だったかな?」


洸「なんでそんな通り名が?」


榎梨「さ~ね~僕はその通り名を聞いただけだから詳しくは知らないよ~」


洸「ほー…先輩にもやんちゃしてた時期があったんだな~」


それから30分間先輩たちの口論は続いていた。

ソフィアは眠いと言ってたので柊に任せ、俺は暫く先輩たちを眺めていた。


虎鉄「大体な…お嬢は自分が女なんだと言うことをもっと自覚するべきなんだ!!なにかにつけて"強いから平気です"とか馬鹿なのか!?」


椿「そちらこそ!私のことを侮っているんじゃありませんか?私がたかが雑兵ごときに負けるとでも?」


なんか……無限ループ状態なんだけれど…これどうしようかな…。


楸「先輩…」


洸「ん?ヒサ?まだ帰ってなかったのか?」


楸「ええ、まぁ…あの残念ブロンドが気になって」


洸「…じゃあ、ヒサも泊まってくか?」


楸「は?なに言ってるんですか?」


洸「いや、ソフィアが気になるんだったらいっそのこと泊まってけばいいんじゃないかと…もう夜だし」


楸「…なにか良からぬことを考えてます?」


洸「善意だよ!!そこは素直に受けとれよ!いい加減泣くぞ!?」


楸「……そもそも、なんで自分に聞くんですか?宮本先輩とか…チャラ男先輩とかは?」


洸「榎梨は家隣だし、竜悟は気がついたらいなくなってるからな~…かと言って稲叢先輩は門限とかきつそうだし…虎鉄さんは妹と弟さんたちの世話がある。

そうなると聞けるのってお前だけじゃん?

それに、ソフィアも見知った相手が一人でもいてくれるなら安心できるだろうし」


楸「……喧嘩しかしてませんよ?」


洸「むしろそれがいいんだろ?言いたいことを言い合える相手って貴重だとおもうぞ?俺は」


ヒサは少し悩んでから俺がそこまで言うなら泊まるとだけいって家の中に入っていった。


洸「…さて……この二人はどうしようかな…」


俺とヒサの会話中にも喧嘩をずっとしていた先輩たちに俺は頭を抱えていると、柊が家の中から出てきた。


洸「どうした?」


柊「先輩たちが気になっちゃって…どうなったのかな~って…」


洸「見ての通り…同じような会話を永遠ループ状態」


俺は呆れ半分に先輩たちをみる。

それを見ていた柊が俺にある提案をした。


柊「それじゃあさ…洸ちゃんが稲叢先輩をおくっていってあげたら?」


洸「……え?いまなんと?」


その提案を聞いたとき俺は思わず聞き返していた。


柊「だから…洸ちゃんが稲叢先輩をおくっていってあげるのはどうかな?」


俺は柊の提案に少し考える。

確かに、俺が先輩を送って行けば虎鉄さんの心配は解消される…だけどそれだと柊がヒサたちの面倒を見ることになるわけで……。


洸「………柊…俺が先輩を送っていくのは構わないけど…それだと柊はヒサとソフィアの二人を見ておくことになるんだが……大丈夫なのか?」


一瞬柊の顔が曇ったが、すぐに笑顔を浮かべて言ってくれた。


柊「…大丈夫だよ…洸ちゃん。楸ちゃんも一緒だし…だから先輩を送ってあげて」


洸「…わかった、だけどあんまし無理すんなよ?人と話すのまだ苦手なんだからな」


柊「…うん」


洸「それじゃあ、いってきます」


柊「うん、いってらっしゃい」


俺は柊からはなれて先輩たちの方へ行き柊が提案をした伝えて了承してもらい先輩たちを送って行くのだった。

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