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心と心  作者: コヨーテ
10/21

変わり者の学園長

6月になりジメジメした陽気が続く今日この頃…学園では少々面倒な事態が起こっている。

それは貴族側と庶民側による喧嘩が多発していると言うことだ。


洸「ジメジメしてて、イライラするのはわかるけど…なぜこんなめんどくせぇことになってるんだよ…」


榎梨「仕方ないことだと思うよ〜…向こうもこっちもちょっとしたことをねちねちねちねち呟くように、それでいて相手に聞こえるように文句言うんだからさ〜」


そう言いながら宮本はスティック菓子を頬張っておいる。


洸「お前…いくら自習だからってお菓子食うのはやめた方がいいんじゃないか?」


榎梨「そんなこと言って洸君も食べてるじゃん」


洸「まぁ、そうなんだけどな…あむ…」


竜悟「雨が続いてるからな〜気分が悪くなるのも頷けるよな〜」


洸「特に女子がピリピリしてる」


榎梨「湿気が多いと髪のセットとか崩れるからね〜」


竜悟「宮もっちゃんも髪型とか気にするんだ?」


榎梨「僕はそんなでもないね。お母さんがピリピリしてるけど」


洸「それだけ聞くと八つ当たりでもされそうな勢いだな」


榎梨「でも被害受けるのはお父さんだけだし問題ないよ?」


洸「おっさんも大変だな」


柊「洸ちゃん…」


洸「ん?どうした?」


柊「髪…直して…」


洸「それはいいけど…なんで半泣き?」


柊「自分なりに頑張ったんだけど…ダメでした…」


洸「…はぁ、ほら、さっさと座れ」


柊「!うん!!」


竜悟「あ〜あ〜、嬉しそうな顔しちゃって…」


榎梨「本当に、変われば変わるもんだね〜」


洸「なんの話だ?」


榎梨「ラギーの表情が豊かになったねって話〜」


柊「そ、そうかな?」


榎梨「うん、一年の時は誰に対してもオドオドしてるって言うか…なにかに怯えるような感じだったし」


柊「う…」


竜悟「俺っちに至っては顔会わすたびに逃げられてたし」


柊「うぅ…」


洸「あんまりいじめてやるなってっとできたぞ」


柊「洸ちゃん…ありがと」


榎梨「いつも洸君がセットしてるの?」


洸「ああ、柊に教えながらだけどな」


竜悟「つーか、神前って多種多様だよな〜」


洸「そうか?」


榎梨「自覚ないんだ…それより洸君」


洸「なんだ?」


榎梨「実はさっきからひーちゃんが扉から教室を覗いてるんだけど」


洸「え?」


宮本の言葉に驚き扉の方に目をやると宮本が言うように教室の中を覗きながらキョロキョロしている楠木がいた。


榎梨「行ってあげたら〜?洸君♪」


洸「なんで楽しそうなんだよ?」


そう言って俺は楠木のいる扉に行くと既に何人かの男子に囲まれていて居心地が悪そうな顔をしている。


男子A「ねぇ、君どうしたの?」


男子B「もしかして、俺に会いに来たとか〜!」


男子C「バッカ、んな訳ねーだろ!俺に会いに来たんだよ!」


楸「………」


男子A「お前等が騒ぐから怖がってんだろ?ごめんね〜こいつらバカだから」


男子B「お前だって大差ねぇだろ!!」


男子A「なんだと?!」


男子B「なんだよ!!」


男子C「あんなやつらほっといて俺と仲良くしようよ」


男子A、B「「てめえ!!抜け駆けすんな」」


楸「……」


洸「…どうしよ……間に入っても余計に拗れそうだな…」


となると…連れていくしかないか…授業中だし先生に見つかったら面倒になるけど。


洸「…いくか」


俺は覚悟を決めて近づいて声を掛ける。


洸「楸!」


楸「え?先輩…?」


男子A「な?!神前お前!この子と知り合いなのか?!」


洸「まぁな…楸!」


楸「は、はい…」


洸「話があるなら場所変えるぞ?」


楸「あ、う、えと、はい…」


洸「…んじゃ、行くから」


男子A「あ、ああ…」


そう言って俺は楠木を連れて教室をでて階段の踊り場へ移動し楠木に向き直る。


洸「んで?用件はなんなんだ?今は授業中のはずだろ?」


楸「え?ああ!!!なんでいきなり名前呼んだりしたんですか!!ビックリするでしょうが!!」


洸「いや、悪いと思ってるけど…あの状況じゃ仕方ないだろ!…じゃなくて!!なんで教室に来たのか聞いてるんだけど?!」


楸「まぁいいです。そんな事より……先輩に聞きたい事があったんです」


洸「聞きたいこと?」


楸「はい、この猫なんですけど」


洸「え?」


そう言って楠木が下をみるので俺もつられて目をやるとそこには…家の猫七緒がいた。


洸「七緒!?なんで学園に…もしかして俺達の後をつけて来たのか?」


七緒「にゃ〜ん」


俺の言葉に返事をするように鳴く七緒に思わず笑顔がこぼれる。

そんな俺をジト目で見る楠木に気づき俺は思わず顔を反らし咳払いをしてから楠木に向き直り質問をする。


洸「そ、それよりも、なんでこいつが俺の猫だと思ったんだ?」


楸「あ、誤魔化した…」


洸「う、うう、うっさい!!」


楸「赤くなりながら言っても説得力ないですよ〜?」


そう言って楠木は悪戯っぽく笑みを浮かべる。

このままからかわれるのは嫌なので俺は深呼吸をしてから話を戻す。


洸「…で?なんで家の猫だと?」


楸「実はこの猫を見つけたときにこんなメールが自分の携帯に送られてきまして」


洸「えーっと?…その猫は2年9組の神前くんの家の猫だ。時間を稼いでおくから、連れていってあげて…ってなにこれ?」


楸「わかりませんよ。そもそもこのメールが届いてすぐに自習になったんですよ?出来すぎにも程がありますよ?」


確かに…楠木の言うとおりかなりできすぎた状況だと思うけど…。


洸「ハッキングで誰か特定とかしないのか?」


楸「試してないと思いますか?」


洸「お前でも無理なのか…」


楸「はい…少なくとも相手はギーククラスの腕の持ち主ですよ」


洸「そうか…まぁいいや。それよりも…こいつをどうにかしないとな…」


俺は七緒を見ながら呟く。


楸「適当に先生を誤魔化せばいいじゃないですか…」


洸「誤魔化すって…例えば?」


楸「三半規管が爆発して死にそうなので帰りますとか?」


洸「三半規管が爆発ってなに?!!適当なこと言うなよ!?」


楸「自分はもう行ってもいいですか?いくら自習とはいえ、もうそろそろ教室に戻らないと…」


洸「面倒ごとを持ってきておいて教室帰ろうとすんなよ!!このまま七緒連れてったら俺が授業中集中できねーだろが!!」


楸「先輩って頭は良い方ですよね?」


洸「いや、そこまで良くないけど…突然なんだ?」


楸「自分で打開策を考え出してください♪」


そう言って去ろうとする楠木…って!!


洸「なに、さらっと帰ろうとしてんだよ!!」


楸「もういいでしょ!!いい加減にしてくださいよ!!こっちだって忙しいんですよ!?」


洸「逆ギレすんなよ…」


俺が楠木と言い合いをしていると教頭が歩いてくるのが見えた。


洸「っ!やべ!!楠木ここから離れるぞ!」


そう言って七緒を肩にのせ楠木の腕をつかみ走り出す。


楸「え?!ちょっと?!先輩!?」


俺は楠木を引っ張りながら階段の踊り場をあとにするのだった。


ー視点変更 柊ー


洸ちゃんが楸ちゃんを連れて出ていってからまだ戻ってこない…。


柊「……」


榎梨「洸君…帰ってこないね〜」


柊「ひぇっ!?そ、そうだね」


急に声を掛けられおもわず変な声が出てしまった。


榎梨「…ラギーってさ……洸君がいるときは普通に喋れるのに…なんで洸君が居なくなった途端にオドオドしだすよね〜」


榎梨ちゃんが怪訝な顔をしてそう言う私はとっさに


柊「そ、そうかな?そんなこと…ないよ?」


そう言うけど自分でもわかっている。

洸ちゃんが側にいると少し安心する…。


榎梨「……あ、そう言えばさ〜洸君って彼女とかいるの?」


榎梨ちゃんの急な話題変更をする。私の話し方については深くはいらないようにしているんだろうか?

だけど…洸ちゃんに彼女さん…私は考えてみるけどあまりそう言う話は聞かない。


柊「え…?えと…多分…いないと…思う…けど?」


榎梨「わからない?」


柊「洸ちゃん…自分の事とか…あまり…話さないから…それにあまりそういうこと聞かないし…」


榎梨「やっぱりか〜…まぁ、彼女がいないことは知ってたけど…」


じゃあ、なんで聞いたんだろう?

私が考えていることをさとってか榎梨ちゃんが言葉を繋げる。


榎梨「洸君って優しいから結構モテたりするんだけどな〜」


柊「そう、なんだ…」


竜悟「へー!やっぱしモテたりするんだな!」


柊「ひゃひっ!?」


榎梨「雨竜君、女子の会話に割り込むのは作法がなってないんじゃない?」


竜悟「宮もっちゃんその呼び方はなんかいやだから速攻で変えてくれ!!」


榎梨「我が儘だな〜」


び、びっくりした…雨宮君は本当に神出鬼没だなぁ。


榎梨「はぁ、洸君まだかな〜…」


竜悟「宮もっちゃんってなにげに神前のこと気にしまくってるよな〜」


榎梨「ん〜…そうだね…好き…だからね」


柊・竜悟「「え?」」


竜悟「ちょっと待って…宮もっちゃん…もっペん…もっぺん言って」


榎梨「僕は洸君が好きなんだよ」


竜悟「えええぇぇぇぇぇぇぇええええ!!???」


榎梨「大袈裟じゃない?」


竜悟「いや…だって…いきなりそんなことを暴露されても…なんつーの?反応に困る」


榎梨「だから大袈裟だって。ラギーだって洸君のこと好きでしょ?」


柊「えっ?!いやっ!?えと…そのぅ…っ〜〜〜!!」


榎梨「ありゃりゃ…赤くなっちゃった…なんで?」


竜悟「宮もっちゃん…さっき自分がなんて言ったか覚えてる?」


榎梨「さっき?………っ!!」


雨宮君の言葉を聞いて思い出した榎梨ちゃんの顔は真っ赤に染まっていた。


榎梨「いやっ、さっきのあれはっ…そういうんじゃなくて…その…そう!!友達として!!友達として好きだって話だよ!!」


竜悟「宮もっちゃん…説得力ねーよ?」


榎梨「っっっ〜〜〜!!」


柊「洸ちゃんのこと…本当に好き…なんだね…?」


榎梨「だからっ!友達としてだよ?!大体僕は恋とかそう言うのよくわかんないし!!」


柊「うん、わかってるよ。私も恋とか…そう言うのよくわからないから…榎梨ちゃんと…同じ…だね?」


榎梨「………ラギー…うん…そうだね」


柊「ふふっ」


その日の実習時間、私は榎梨ちゃんとちょっとだけ近づけた気がしたのだった。



ー視点変更 洸ー


俺は楠木の手を引き教頭から隠れるためある教室に入った。


洸「…はぁ…はぁ…ふぅ…開いてたから入っちまったけど…この教室はなんの部屋だ…?」


楸「知りま…せん…よ…先……輩…ちょ…ちょっと…走り…すぎ……です…よ」


洸「……大丈夫か?」


楸「大…丈夫…なわけ…ないで……しょうが…」


そういえばもともと楠木は体力が全然なかったっけ…俺もかなり焦っていたんだな…そう思いながら

まわりを見渡す。


洸「………」


見渡すとかなり豪華なソファが置いてあったり大会の優勝トロフィー、楯の数々が飾られた棚があったり、いかにも偉い人がいそうな雰囲気が漂っている。


洸「…なんか……早く出てった方がよさげだな…」


女子「だれじゃ?…妾の部屋に無断で入ってきたのは?」


洸「は…?」


女子「ふむ、その制服の感じは高等科の生徒か?ん?あまり見ん顔じゃの?」


洸「……」


女子「なんじゃ?人の顔をじろじろみたりして…妾の顔になにかついておるか?」


洸「え?いや、その…」


女子「まあ、よかろう。妾もちょうど暇じゃったからの。どれ、少し儂に付き合ってはくれんかの?

っとそうじゃ、まだお主の名前を聞いてなかったの?お主、名前は?」


洸「えと、…洸…だけど…」


四季「コウ…か…うむ、良き名じゃの!妾はこの学園の学園長で風町かぜまち 四季しきじゃ。よろしく頼むぞ!コウ!」


洸「へ?…学園長!??」


四季「なんじゃ?騒々しいの」


洸「いや、だって…」


四季「そもそもお主…自分がおるこの場所が学園長室だということに気づいておるか?」


洸「……ああ…そういうことか…」


通りで豪華な部屋だとおもった …。


楸「…学園長って…わりには…若いんですね?」


あ、復活した。


四季「ぬ?お主は……おお、そうじゃ!一年生首席の

楠木さんじゃな?」


楸「そうですけど……今まで気づいてなかったんですか?」


四季「いや、先に見知らぬ顔に目がいっての。すまん」


楸「…別にいいですけど」


四季「そうか、許してもらえるならありがたい。して?そなたらは何故この部屋に?」


洸「実習時間にこいつが教室に来て、そんで場所を移して話をしてる最中に教頭が来たんで焦って隠れたらこの部屋だったって訳なんだけど」


四季「…何故隠れる必要があるんじゃ?お主…まさか、不良か?それか、教頭になにかしたのか?」


洸「…いや〜、そういうのはないと思うんだけど…」


ただ、教頭の性格がネチッこくて鬱陶しくてなおかつウザかったからつい反論的なことをしたくなってしまったというか…。

つい、髪は少ないのに文句は多いんですね。とか言ったらマジギレされ目をつけられてるからな…。


四季「フム…まぁよい。妾の暇潰しに付き合ってもらうのじゃから、そなたらの行動については目をつぶるとしよう」


洸「…そりゃ、助かるけど…いいのか?そんなことをして」


四季「妾を誰じゃと思うておる?学園長じゃぞ?こういうときに使ってこそじゃろ?」


洸「職権乱用かよ…」


四季「そういうでない。そもそも妾はこういう機会がないと学園の生徒と会話を交わすことが殆んどないからの」


楸「それは…学園長だからってことですか?」


四季「そうじゃな、それもある…が、それだけともいいきれんのじゃ」


洸「と、言うと?」


四季「妾は学園長であって学生でもあるのじゃが、どうやら皆は妾が教室に居ると気になって授業に集中できないみたいでの、それに妾を遠巻きに見ておるだけでけして話しかけてこない。

そんな空間いたら妾じゃなくても気が滅入ってしまう…そう思わないか?」


そう言って笑う学園長の顔は寂しげな影が射していた。


洸「…まぁ、言いたいことはわかった。だけどあんたにも一人くらい友達とかいるだろ?」


四季「……何故…そう思う?」


洸「人伝で聞いただけなんだけど…生徒会長と友人なんだろ?」


四季「っ!!……ふんっ、友人などではないわ!…あんなやつ…」


洸「なんかあったのか?」


四季「べつに?ただ、連絡しても返してこんかったり、最近学園に来てなかったりするだけじゃよ」


そう言ってふてくされている。

子供かこの人は…。


四季「…ところで、お主、何年生じゃ?」


洸「2年だけど?」


四季「…妾は3年なんじゃが?」


洸「知ってるけど…なんつーか、歳上の感じがしないっつーの?」


四季「失礼なやつじゃのう」


楸「先輩の失礼なところは今に始まったことじゃないですけどね」


洸「お前な…」


四季「ふふっ、そなたらは面白いの」


その日の実習時間を抜け出した俺と楠木は学生で学園長の風町先輩に出逢って自習時間が終わる頃まで話をしていたのだった。

優しく面倒見がいい不良少年。


西城(さいじょう) 虎鉄(こてつ)


一人称 オレ


4月15日生まれ 18才


O型


185㎝ 80㎏


好きな食べ物 グラタン、明太子スパゲティ。


嫌いな食べ物 魚全般、イカスミパスタ。


趣味 バイト、ランニング。


詳細

風町学園の三年生で庶民クラスにもかかわらず、貴族クラスの生徒と仲がいい生徒が数人居る。

名前のせいか竜悟とは相性が悪い。

家があまり裕福ではなくバイトをしている。

クラスでは浮き気味であまり人がよってこない。

喧嘩がめっぽう強く、そのせいかガラの悪い連中に絡まれやすい。

根は優しく、弟や妹の面倒をよくみている。

椿には頭が上がらないご様子。

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