04
「ねえ、携帯電話、見ていい?」
「見るって?」
「メールとか、発着信履歴とか」
「なんで?」
「見られて困るもの、あるの?」
「ないけど」
「ならいいじゃない。お願い」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ごめん。ジュース、これしか──なに、してんの?」
「ん? 浮気チェック」
「──なんで、勝手に見てんの?」
「まえに言ったら、見せてくれたじゃない」
「まえはまえだろ? なんで今、また勝手に見てんの?」
「見られたら困るもの、あるの? あったの? メール、何件か削除してるみたいだけど」
「メルマガは見たら消す。それくらい知ってるだろ」
「わかった。ごめん、もう見ないから」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お前、浮気してんの?」
「──なんで?」
「お前の電話」
「見たの?」
「見れるわけないじゃん。お前、ロックしてる」
「ああ──落とした時のためよ」
「じゃあ、暗証番号教えて」
「──なんで?」
「やましいことがないならできるだろ。俺の見たんだし」
「──男の子と女の子は、違う。女の子は女の子同士、男の子に見られたくないメールだってあるの。それに、暗証番号は教えるものじゃないわ」
「んじゃ、お前がロック解除すればいいじゃん。内容見なきゃいいんだろ。一覧画面だけでいいから」
「──やだ」
「は?」
「男友達からのメールだってある。もちろん、浮気なんかしてない。でも、男友達の名前だけで勘違いされるの、イヤだもん」
「──あっそ」
「ねえ、信じてよ。私は、浮気なんかしてない。私は、あなただけ。ギャヴィン。大好き」




