天使(アンゲル:Angel)
天使について。
天使を古代ラグナ語でアンゲル(Angel)と呼ぶ。その他、天使、エンジェル、御遣い、神の使徒などと呼ぶこともある。
天使は神の遣いと言われるが、その大半はスウェアの眷属である。
そしてアンゲルという種は、マキナの亜種だ。正確に言うと、アンゲルの特徴を持ったマキナの方がロキエルが生み出した起源種に近く、神の遣いとして持っていた高すぎる性能を捨てて一般的な生活に馴染みドロシィやハルモニィに身体特徴が近くなったものが狭義のマキナとなる。
アンゲルは、マキナの持つ肩の突起から翼が生えている。この翼は飛翔にも使えるが、実際ロキエルはアカシャの空に接続するための『交信機』としてマキナに与えたとされる。この翼は電波やマナを発信・受信することでアカシャの空に存在するデータのやり取りをしている。
アンゲルの役割は、主に三つある。
まず一つ目はロキエルから与えられた役割で『アカシャの空の管理と修正』をすることである。そもそもアンゲルがアカシャの空と交信する翼を与えられたのは、ロキエルがアイの肉体としてマキナを生み出そうとしていたからである。結局、マキナの体を使うアイは一部であったし、マキナには独自の自我が発生したためにその役目は免れたが、その代わりに『目に見えないアイ』を保護するためにアカシャの空を守ることが必要であった。そのためには内部からの修復と共に外部からの監視が不可欠であり、アンゲルはその役目を果たすのにちょうど良かったのである。
二つ目はスウェアから与えられた『生まれてくる命に祝福を与える』ことである。これは一般的にも有名であり、この伝承からスウェアと天使は篤い信仰を広く抱かれている。そもそもこの役割はスウェアが一柱で行っていたのだが、生命が増えるに従って祝福を持たない者が生まれ、悪事をするようになった。そこでスウェアはロキエルに頼み、人の心とアクセス出来るアンゲルを使徒として譲り受けたのである。
三つ目は主にスウェアから与えられたものであるが、『神々の意志を人々に伝えること』である。つまりは神の伝令であり、実際は神同士のやり取りにも奔走していた記録がある。この役目を与えるのはスウェアが多く、その伝達事項は誓約も同然であり、天使の言葉を無視するものには天罰が下ったという。
アンゲルの翼はアカシャの空に接続される時、マキナのエンジェルハイロゥと同じく発行するが、マキナよりもアンゲルの輝きの方が強い。
下位の天使の翼は、硬質な鋼の機械翼であるが、高位になるに連れ、鳥のような翼、純白の翼となり、翼の数も増えていく。
なお、翼が一対の天使は梶羽(鳥でいう尾翼)がないために、魔力を使わなければ上手く飛べない。そのために飛翔時間が魔力に制限される。
二対以上の翼を持つ天使でも、垂直に真っ直ぐ伸びる梶羽がなければ同様である。