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竜族

 竜族九種の説明です。

 ラグナガルドには九種類の竜がいる。その九種とは、龍・リンドヴルム・ドラゴン・ヴィーブル・コアトル・ドラシル・ナーガ・ディノ・リザルドである。これら全てはロン・アルファルド・トゥバンの三竜神を祖先にしている。龍とリンドヴルムは、ロンとアルファルドのみを始祖とするものがいるが、その二種の大半とそれ以外の種はトゥバンとブリーデの九匹の竜神を始祖としており、三竜神全ての血統を受け継いでいる。

 なお、これら竜族九種は生物学的分類で綱の段階で単系統を作り(魚類などと同じレベル)、九種はそれぞれ科のレベルでは分化している(ヒトとニホンザルが分かれる段階)。


 龍とは、頭は駱駝、角は鹿、目は鬼、耳は牛、項は蛇、腹は蜃、鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎という生物で、翼がなくとも天を自在に飛ぶ。体は長く、毛を持ち、四肢がある。品種が最も多く、爪が多いものほど高位であり、五本爪はロンとその息子シンしか存在しない。またシンとその血族は応龍と呼ばれ、翼を持つ最上位の龍とされ、伏儀国やエアスト大陸では最も尊き皇帝が即位する時に現れるという伝説がある。また龍はマナの制御が得意であり、様々な超常現象を引き起こす。飛行もマナの操作で行っている。

 その多くが伏儀国に生息しているが、高い飛翔力を持っているため世界中の空を飛び回る。


 リンドヴルムは遊泳に優れ、四肢が鰭に変化しており、水中から顔を出さずに生きていくことも出来る。体は長いものが多いが、鯨のような体型のもの、ワニのようなもの、魚のようなものとヴァリエーションに富んでいる。アローネは子を成さなかったため、彼女とブリーデ以外はトゥバンとブリーデの娘であり、リンドヴルム神のアウルムの子孫である。マナを体内に溜め込み『竜玉』と呼ばれる魔石を生成する。この『竜玉』は魔術師一万人分の魔力を持つとも言われ、世界最高の宝の一つに数えられる。

 大海を泳ぎ回り、七つの海にはそれぞれリンドヴルムの主が海域を守っており、海を汚したものや海の生き物を不当に奪うものに罰を与えると言われている。


 ドラゴンは最強の生物と呼ばれ、頭部には角が生え、強靭な四肢に加えて、大きく発達した皮膜翼があり空を飛翔することも出来る星の支配者だ。かつての竜族がラグナガルドを支配しようとした時も、先陣を切ったのはドラゴンであった。様々なサイズと特性を持ったドラゴンが存在し、龍やリンドヴルムと同様に亜種が多い。強靭で巨大な肉体を持つが、その反面体温調節が苦手らしく、金属を巣に持ち込み太陽の熱で温まったその金属に横たわって体温を上げる。そのため、伝導率の高い貴金属を特に好む。

 エアスト大陸に多く生息し、さらにこの地には凶暴なドラゴンも多い。このため、エアスト大陸では如何にドラゴンを排除した土地を維持するかが、人間存亡の要である。他の大陸に生息するものもいるが、その密度は大変低く、希少種だと言える。


 ヴィーブルは、前肢が皮膜翼へと進化を遂げた種であり、体内に発電器官を持つ。全体的なフォルムは無駄な部分を削ぎ落としたドラゴンとも例えられる。大きな個体では、雷を発生させる程の発電能力を持ち、空を自由に飛び回るために武器で捕らえることも苦労する。ワイバーンや翼竜とも呼ばれ、ヴィーブルを狩ることは空に生きる男のロマンでもあった。

 高山地帯を好み、標高2500m以下の土地には住み着かない。


 コアトルは、四肢全てが翼になった竜で、個体によってはさらに多くの翼を持つ。細長い体と羽毛を持った翼で風を掴み、優雅に空を飛ぶ。穏やかな性格のものが多く、空腹や怪我をしてない限りは他の生物に手出ししようとはしない。しかしその翼は断熱効果が高く、また風のマナを宿すため、手にしたものは風の速さを得られるとあって、乱獲されていた時代もある。

 特定の生息域を持たず、風に乗って世界を遊泳している。このため、雌雄が出逢う可能性が低く、繁殖が上手くいかず、数が少ない種である。


 ドラシルは、一見すると樹木のようにも見える種である。後肢は根となって大地に結ばれ、前肢を含めて枝が体より広がり、葉が生い茂る。光合成と地面からの栄養で生きており、他の竜のように獲物を取ることはない。竜族の中でもかなり長生きであり、他の竜種の寿命が千年単位であるのに、ドラシルは数十万年を平気で生きる。ドラシルは種子(のような卵)で増える種であり、種子から孵ったばかりの頃は四肢は葉か綿毛になっており、それを使って器用に飛ぶ。そして気に入った地で根を張り、それ以降は動かなくなる。配偶子は幼体の時に出逢った配偶者から受け取り、一生その相手の配偶子で繁殖する。

 エアスト大陸に多いが、他の大陸にも数個体だけ存在が確認されている。


 ナーガは、四肢を持たず長い体をくねらせて移動する。その姿は大蛇とも表現される。さらに水の中を泳ぐことも得意であり、皮膚呼吸によって水中でも息をしなくても生きていける。その牙には水の魔力があり、猛毒として使うことも出来れば、解毒や浄化にも使える。

 エアスト大陸と伏儀国にのみ生息し、暗く湿った洞窟や、湖沼の周辺を好む。


 ディノは一言で言えば恐竜である。トゥバンによる竜族滅亡前は、世界に最も多い種族であったが、トゥバンによる淘汰とその後の環境変化によって、神暦以前に絶滅したと考えられていた。しかしごく稀に生存報告が上がる。

 エアスト大陸の山奥とスウェア大陸の山奥以外では目撃証言はない。


 リザルドは、発達した四肢があり、翼がない。その発達した四肢は、四足歩行にも二足歩行にも適応しており、二足歩行をしている時は、発達した前肢は強大な武器にもなる。リザルドは、鉱石や宝石を食べることで、その鉱石や宝石に含まれた成分やマナを吸収する。リザルドの成体は堅強な鱗で身を守り、体の一部を結晶化させ、さらに純粋な鉱石や宝石を与え続けることで魔力を蓄える。食した宝石によって、性格がある程度決定されるという報告もある。

 エアスト大陸の中央域に大規模な生息地がある。

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