ツインズ(Twinz)
水を司る感性の神ツインズ
創世神の中で九番目に生まれた小さな透明の卵から孵った女神がツインズである。その名前は古代ラグナ語で『双子』という意味がある。
彼女は水属性を司り、感性の神格を持つ。ツインズを象徴するのは芸術や杯であり、銀色をスピリチュアルカラーとしている。また3月を統治していて、春の雨を降らせる神でもあった。
ピスセスの姿を持つ神と伝えられている。ピスセスは世界中の海洋を泳ぐ魚であり、時に川を登り、湖に棲んでいるものもいる。鰭は体に対して大きく広がり、ヴェールのように薄く、透き通る水色を湛えている。
その姿は『小柄であり、銀色の髪と透き通る水色の目は川の流れにも似て、その顔立ちは子供と表現するしかなく、少年とも少女ともつかない。水面に映る同じ姿の半身を持つ』と語られる。
ツインズは自分の美しさに見惚れ、水面に映る自分にキスをした。その時に水面から彼女の半身が生じ、それ以降彼女と彼は常に一緒にいるようになった。
また全ての命はツインズのように魂の半身を持つ。エリュシオンの海で魂を融け合わせ、一つだった存在を全ての命が恋焦がれている。
ツインズは感性の神であり、それ故に芸術家達に信仰された。また恋も彼女が加護するものである。
ツインズが強く信仰されている地方では、結婚の時に男性が朝露を口に含んで妻となる女性に口移し、女性が夜露を口に含んで夫となる男性に口移す。これによるお互いの感情が交換され、言葉なくとも分かり合えるようになると信じられている。
ツインズはアルファルドに仕える神でもあり、アルファルドの死後、アローネがその地位に就くまで、その役目を果たした。海に眠る宝石の半分は、その報酬として彼女に与えられ、彼女はその内珊瑚を選んだ。そして珊瑚は彼女の手により、繊細な芸術品を自ら創造するかのように、姿を美麗にしていった。