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第4話

 隊長、ノア、ベラの住むこの世界でも、かつては高層ビルが立ち並び、車や電車がそこかしこを走っていた。

 しかし、いまやこの世界には、暴走した機械や危険な変異植物が跋扈し、人類は一度存亡の危機に立たされてすらいる。


 だが、これらの脅威に対抗するために、人類は武装を進化させ続けてきた。

 

 最初期の武装は、外付けの装備であり、脚へ強化外骨格を取り付けるなどあくまで普通の人間を素体にした技術であった。 


 これらの武装は現在では()()()()などと呼ばれている。

 しかし、これでは機械の性能に肉体が追いつかなくなり、改良が余儀なくされた。


 そこで生み出されたのが、現在、主流となっている()()()()()()

 適性のある人間の筋肉や骨などを機械へと置換し、肉体そのものを強化する。


 第一世代と比べても圧倒的な身体能力を発揮することができ、これの台頭により第一世代はほとんど姿を消した。


 ベラやノアもこの第二世代に該当している。

 そして、義体を最も多く保有しているのは隊長たちの会話でも出てきた()、つまりはこの世界における治安維持組織である。


―――


 ピコンッ


 隊長たちが次に受ける依頼について話し合っている時に、端末が可愛らしい音と共に光った。


「ん? なにかしら?」


 隊長が端末を覗くと、そこにはあまりにも高報酬の輸送依頼のメッセージが届いていた。この依頼の報酬だけで隊長たちの年収に匹敵するほどだ。


「詐欺かしらね?」

「けどさ、隊長? この座標ってすぐそこじゃない?」

「あら、確かに」


 ノアが指差したところを見ると、確かに依頼の輸送物品が現在置かれているのはすぐそこの工場跡地だった。


「……怪しいわね。なにか裏でもありそうな……」

「隊長、この依頼受けよ!」

「……!」


 ノアの提案に、ベラも首を勢いよく振って同意する。


「急にどうしたのよ。確かに報酬は魅力的だけど、この依頼どこか変よ。慎重になるべき。ねっ?」


 隊長が説得しようとしても、二人の目は輝いたままだ。隊長には、この理由が分かっていた。


(この感じ、お酒目当てね。下手なこと言っちゃったわね……)


 隊長がチラッと見ると変わらず二人は目を輝かせて隊長を見ている。


「はぁ〜、全く、仕方ないわね。そんなにこの依頼が受けたいなら受けてもいいわ」

「イェーイ!」

「……!」


 二人はハイタッチしている。


「ただし、依頼を受ける前に偵察しに行くわよ」

「なんで?」

「罠とかがあったら危険と判断して、この依頼を受けるのは無しにするわ」 


「え〜? せっかくの黒字チャンスなのに〜?」

「えぇ。あなたたちになにかあったら嫌だもの。

 じゃあ、そういうことで。戦闘準備してらっしゃい」

「りょうか〜い。行こ、ベラ?」

「……」


 ベラは首を縦に数度振るとノアとともに操縦室から出ていく。ガシャと音がして扉が閉まると、隊長は立ち上がり、コーヒーを入れながら端末を弄る。


 操縦室に一番大きく表示されているメインパネルに回線を二本用意すると、隊長は椅子に深く腰掛け、熱々のコーヒーを啜る。


「あっつ!」

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