2.始まりのファイター(2)
『それじゃ、さっそく作り始めるとするか!』
リュウヤはそう言うと【ビルドスペース】と呼ばれる所に座り準備を始めた
『ねぇ、リュウヤ、僕…ガンプラって作った事なくて…上手く作れるかな……』
『大丈夫だって!別に1から塗装したりとかするわけじゃ無いし、ニッパーが有れば綺麗に切れるんだぜ!パーツだって、ほらこんな感じに色が着いてるだろ?』
リュウヤは自分の買ったガンプラの箱を開けて見せた
『すごい…本当だぁ…でもどれがどのパーツなんだろ…?』
『初めてだと、どれか判らなくて色々なパーツを切って判らなくなりがちだけど、しっかり説明書通りに作れば大丈夫だぜ』
『そっか…これなら、僕でも作れるかも!』
『あと、パーツを切る時なんだけど、ゲートと間違えてパーツ部分を切っちゃう時があるからそれだけ気をつけるんだぜ?まぁ、わからない事とか、悩んだ部分があったらきいてくれよな!』
リュウヤはそう言いながら満面の笑みで親指をグッと上げた
『ゲート?って言うのは?』
『おっと、ごめんごめん、プラモデルのパーツってのは、まずこのパーツがくっついてる周りのが【ランナー】んで、パーツとランナーのこの細い接続部分が【ゲート】でくっついてるのが本命の【パーツ】だな!』
『へぇー、あっ、確かにこのゲート?ってやつ、よく見ないとパーツと一緒に切っちゃいそうだね』
『まぁ、そう言う事だから、判断が難しかったら聞いてくれよな!』
『うん!リュウヤが居てくれて良かったよ』
難しそうに思えたプラモデルも色々な事を知っていく内にだんだん楽しみになってきた
『えーっと、ここがコレと…ここにくっ付くのか!このパーツは…ねぇリュウヤ、コレって?』
『ん?あぁ、このパーツは、このパーツをはめ込んで…こうだな!』
『ありがとう!リュウヤ助かったよ』
『良いってことよ!俺もこんな風に友達と一緒にガンプラが作れて楽しいしさっ!』
僕達2人は顔を合わせ照れくさそうに笑った
『よし…後はシールを貼って…パーツ同士を付けて……できたっ!!』
『おっ!初めてにしては中々の出来じゃんか!!ツバサぁ、中々センスあるぜぇ〜』
『そ、そうかなぁ、えへへ、でもリュウヤが丁寧に教えてくれたし、教え方が上手だったからだよ!』
『そ、そうかなぁ〜なんだか照れるなぁ』
リュウヤはそう言いながら顔を隠しながら照れた
『よし、完成したところで早速シュミレータースペースに行こうぜ、シュミレーター内で簡単なチュートリアルもあるし、それが終わったら軽く俺とバトルしてみようぜ!』
『うん!行こう!』
久しく忘れていた楽しむと言う感覚、僕の胸の内は未知の世界へのワクワクに心躍らせていた