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父への抑えられない好意 中編

 私は美澄ちゃんにパパが本当にいない事を証明するために家の中を回った。リビングや寝室、そして仕事場である研究室を美澄ちゃんに見せた。どうしてここまでしないといけないんだろう.......


「ほら、どこにもパパはいないでしょう。」


「そうだね」


 そう言いながら、美澄ちゃんは研究室に入ろうとした。私はそんな美澄ちゃんを部屋に入るのを阻止した。いくら何でも人の部屋に入るのはダメだと思ったから。しかも家族じゃない他人に。その上に危ない想いを持っている人に。


「あら、明花は気にならないの?」


「な、何を?」


「エッチな本があるかどうかを」


「いや、それは同級生ならともかくだけど、自分の親のそういうのは気にしたく無いよ......」


「私は気になるから、今のうちに探しましょ」


「やめて、そんな事したらパパに言うから」


「じょ、冗談だよ。それじゃあババアに宣戦布告でもしようかしらね。」


「だから、ババアって言うのもやめて。ママなら今日はパートだよ」


「ふぅん、それじゃあ甲平さんが帰って来るまで、ここで待とうかな。」


 美澄ちゃんは研究室に腕を組みながら、部屋の真ん中で胡坐をかいて座り始めた。美澄ちゃんは今日はスカートを履いているから、パンツが見えてしまっている。


「いや、ちょっとここで待つのはやめてくれない?」


「だって、ここは甲平さんの部屋なんだから、ここで待ってたら、絶対会えるでしょ?」


「そうじゃなくて、パパは自分の部屋に勝手に入られるの嫌な人なの。そうしたら私も怒られちゃうし、そんなに待ちたいなら、私の部屋で待ってよ」


「そうなの?そう言う事ならそうするわ。好きな人の嫌な事はしたくないからね」


(この状況は私にとっては嫌なことなんだけどね......)


 私は渋々、美澄ちゃんを自分の部屋に案内した。私のリラックスタイムはここで終わった。

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