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終わりなき迷宮に挑むもの。


「このダンジョンには終わりがない……」

そう言われ続けてきた。幾千もの冒険者たちが挑み、幾千もの者たちが絶望し、敗れ去った。


だが、それでも挑戦者は後を絶たない。なぜなら、この迷宮には““全てがある””からだ。


未知なる財宝、失われた魔法、そして伝説級のモンスター。ここでの冒険は命を懸ける価値がある。そして、より価値のあるものを求めるには、深層へと下っていく必要があるのだ。


今まさに新たな探索者たちがこの迷宮に足を踏み入れようとしていた。





――――――――――――――――




「本当にここが無限のダンジョンなのか?」


主人公――レイは、目の前に広がる巨大な迷宮を見上げながらぼやいた。


「そうよ、レイここは“終わりなき迷宮”と呼ばれていて、踏破した者は誰もいないわ」


サキュバスクイーンのセレネが妖艶な笑みを浮かべる。彼女の黒く艶めく翼が微かに揺れ、長い銀髪が闇に溶け込むように流れる。その美しさは、周りの冒険者の視線を独り占めするほどだ。


「この前私を1人にした分、今日は私とずっと一緒に居てもらうわ」

「…………それは構わないが、今から行くのはダンジョンだぞ?」

「当然分かってるわ!魔物も倒して、イチャイチャする。他に何か問題でもあるのかしら?」


コテンっと首を傾げ、あたかも“自分は正しいんだ!”と言いたげな表情をしている


「……セレネ。お前楽しそうだな」

「当然。楽しみだもの」


顔を引き攣らせながら、セレネに対してラスティが突っ込む。彼女は身の丈ほどもある剣を軽々と扱う筋力の持ち主であり、戦闘狂でもある。


「じゃあ、行くか」


レイは深く息を吸い込み、セレネとラスティと共にダンジョンの奥へと踏み込んだ。


――――――――――――――――


「……ふむ、モンスターの出現パターンが読めるな」


探索を進める中で、数多くのモンスターを撃破していった。低層であるため、敵自体そんなに強くはない。


――ラスティはその圧倒的な身体能力を活かし敵を粉砕。


――セレネはサキュバス特有の魔法と魅了能力で敵を翻弄し、魔法で殲滅。


――レイはスキル収納を駆使して、臨機応変に戦術を組み立てた。


レイは“スキル収納”を駆使しながら、周囲の動きを観察していた。スキル収納とは、他者のスキルを一時的に保存し、必要なときに取り出して使用できるというものだ。


「右から来るわよ」


セレネが鋭い視線で警告を飛ばす。その瞬間、カインはラスティのスキル“瞬撃”を取り出し、超高速の斬撃を繰り出してモンスターを両断した。


「さすがご主人」


ラスティが口元を吊り上げる。彼女自身はすでに数十体のモンスターを片付けていたが、レイの動きに驚いている。


「ふふ、成長が早いわね。レイ」


セレネは妖艶に微笑みながら、魔力を纏った爪で敵を切り裂く。彼女の戦い方はまさに優雅そのもので、流れるような動きで敵を翻弄していた。


順調に進んでいく三人だったが、やがて迷宮の中で一行は予想外の人物と遭遇する。

 


そんな中、ある地点である人物に出くわした。


「おい……誰か来るぞ」


ラスティが低く呟く。


そこには、一人の男とピンク色の髪を持つ少女がいた。


「……グレイ?」


主人公は目を細める。


彼は有名なSランク冒険者・グレイだった。冷静沈着でありながら、戦闘では恐るべき実力を発揮する男。

そして、つい先日剣を交えた相手だ。


そして、彼の隣にいるのはピンク色の髪を持ち、彼の補佐役を務める少女だった。


「お前ら……。ここで何をしている?」


グレイが静かに問いかけた。


「決まってるだろ? この迷宮を攻略するためだ。元々そのためにここの国に来たんだ」


「……なるほど。俺たちは王国の命で調査に来た。……この迷宮の奥には、何かが眠っているらしい」


グレイは小さく頷くと、ピンク髪の少女が口を開いた。


「この前はうちのグレイがごめんなさい!! こいつったらすぐに戦闘したがる能無しの、おバカちゃんなの」


ピンク髪の少女はそう言うと、ぺこりと頭を下げた。


「頭を上げてくれ。あれは双方合意の上での決闘だったんだ。君が謝る必要はない」


「そ、そう言ってくれると気が楽になるわ。ありがとう」


安堵したように無でを撫で下ろし、ふと何かを思い出したかのように――――


「あー!!!! そういえば、君の名前聞いていなかった! 私はカナルって言うわ。よろしくね」


「俺はレイだ。この2人はセレネとラスティだ。よろしく」


ニコリと笑う少女と、この前の鬼のような形相をしていた時の表示よとのギャップに戸惑ってはいるが、挨拶には挨拶で返していくべきだろう。



「うんうん。レイ、セレネ、ラスティよろしくねぇ。そうだ!一緒に臨時パーティーを組まない? どうせだし、お互いのことを知るいいきっかけになると思うの!」


「それは……そうだが、そっちの迷惑にならないか?」


「何水くせぇこと言ってんだよ!俺たちは一戦交えた仲だぜ!一緒に探索しようぜ!」


グレイはむしろ、パーティーを組まない選択肢がない!と言いたげな表情だ。



「それもそうだな……どうする?」


レイはセレネとラスティの顔を見た。


「まぁ、私はどっちでもいいわよ」


「わっちも賛成でござる!」


「なら決まりだな」


こうして、新たにグレイとカナルを加えた五人の探索が始まったのであった。

















――――――――深層の奥深くに何が眠っているのかも知らずに……。



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