新しい仲間が加わったよ!
「…………」
「…………」
「ただいまセレネ。…えっと。新しく加わった仲間……だ?」
「なぜ疑問系なんじゃ!」
尻尾をフリフリと振りながら、怒っている。
「わっちは気高き妖魔族じゃぞ!」
「ねぇ…………レイ?」
ゾワっとするような声色で名前を呼ばれ、思わずひぇっと身構える。
「私のことほったらかしにして、随分と可愛い子連れてきたのね。ふふ…。いいご身分ねぇ……」
「ちょっ!セレネ……違うんだ!!!! 俺が助けたんだ。そしたら、お礼がしたいとかくっついてきやがったんだ!」」
(ひどい誤解が生じてるので、ここは本人に説明してもらおう!)
「おい!お前も自分の口から説明したらどうだ?!」
「ふむ、たしかに誤解されたままではわっちとしても本意ではないの」
たしかに!と言いたげな表情で耳をぴょこぴょこさせる
「わっちはすでにこいつに身も心も捧げとる!」
ふふん!と謎のドヤ顔を決めつつ,爆弾発言を投下した。本人にその気は無いのか、どうだ?と言わんばかりに俺の顔を見てくる。
(ちょっ?! おい!!!! このアホ耳女っ!)
「わっちはこいつにめちゃくちゃにされたんじゃ!もうすでに奴とは身体を交えた仲よ」
(あとで、絶対こいつのことしばくッ! ……それはともかく、俺死んだな…)
「………レイ? ちょっと来なさい」
「は、はい……。せめて状況説明だけでもさせてもらえませんか……」
「いいから来て。私とも当然、今からできるわよね?」
「――――――?! も、もちろんです!!!!!」
▲
「こ、コホン……………。どうやら私の勘違いだったようね」
やる事をやってまんぞk……誤解が解けたようだ。
「だから、話を聞いてくれてと言っただろ」
俺もセレネも若干頬を火照らせつつ、見つめ合う。
「んじゃーー!! どんだけ待たせるんじゃ!!!! ゆうに1時間は超えておったぞ!」
怒り心頭と言った様子で、尻尾と腕をバタバタさせている。
「そ、そういえば今更なんだけど名前を聞いていなかったな」
「あら?レイも名前知らなかったの?」
こてんと首を傾げているセレネは俺の方をチラリと見てくる。俺自身こいつの名前を知らない。
「…うう。わっちの扱いが雑なんじゃないかの…。名前はラスティじゃ」
およおよと萎れた様子である。
「「よろしく(ね)ラスティ(ちゃん)」
「うむ!! よろしくなのじゃ!!」
ビシッと背筋をのばし、にこにこと笑顔を浮かべるその姿はまるで無邪気な子供のようであった。
「なぁ、ラスティ。一度俺たちの実力をお互いに把握するためにも、ダンジョンに潜ってみないか?」
「あら、いい考えね」
俺たちはこの街にダンジョン攻略をしにきている。お互いのできることや、実力を把握しておくことが最重要事項である。
「おお!任せてなのじゃ!! わっちが殲滅してやるのだ」
目をキラキラと輝かせ、まかせろ!と言わんばかりに尻尾と耳をパタパタとさせている
(あの時の手負の状態ですら、かなり手強かった。万全の状態で戦ったら一体どれほどの強さなんだろうか?)
ラスティの強さがどれほどなのかワクワクで昂る気持ちを胸に、俺たちは各々準備を始めるのであった。
――――――――――――――――
「ねぇ、セレネどの」
おずおずと近寄ってきたラスティは、小声でセレネの耳元で話しかけてきた。
「あらどうしたの?」
「ご主人のアレはどうだったのじゃ…?」
「ブッッ」
予想していなかった質問のせいで、飲んでいたお茶を吹き出してしまった。
「ラスティ………。急に何を言い出すかと思えば、貴方ねぇ…」
「だ、だって羨ましいのじゃ!! わっちだってご主人のこと好きなのに…!!泣」
うるうると涙目になりながら、またもや尻尾で床をペシペシとたたいて、抗議している。
「今まで会ってきた人間なんて、全員悪い目をしていた。富や名声を求めて薄汚い冒険者どもがわっちの命を狙ってきた。どうせ,同じ輩だろうと襲いかかったのにも関わらず、あいつは手当して食べ物までくれたんじゃ……。だから、そんなあやつが好きだし、恩返しがしたい。そのためには全て捧げるつもりじゃ」
「そうね。私もレイのことは大好きだし、彼に救われたわ。あなたをまだ認めたわけじゃないけれど、彼のことを支えるために協力しましょう。改めて、よろしく頼むわ。ラスティ」
「こちらこそなのじゃ。セレネどの」
レイの知らない間に、女性組の友情は深まっているのであった…!
のんびり執筆を再開しようと思います。
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援をしていただけると、執筆の励みになります。
ブックマークもして貰えると本当にうれしいです。
10万文字完結へと向けて頑張ります。応援のほどよろしくお願いします。
盛り込みたい展開などガンガン入れていきます。




