うーん。どうしよう?
ふむ。どうしたものか
相手が冷静さを欠いてて助かった。
爪が当たる直前――――つまり片方の足は地面についている。その地面を土魔法で陥没させ、転けさせたのだ。
そして、俺の特性【復活の加護】で噛みつきを無効化した。
かなりギリギリの戦いだった。相手が手負でなければ勝負にすらならなかったであろう。
ヤツは力なく崩れ落ち浅い呼吸を繰り返している。俺は側まで歩み寄り、回復薬を取り出した。
残り少ししか在庫がない回復薬神級【極大】を飲ませる。奈落ですらほとんど入手する機会がなかった激レアな代物だ。
そんなことは言ってられない。先程まで闘志にたぎっていたひとみも今では弱々しくなっていた。だが、その瞳には諦めの色は浮かんでいない。知的な瞳は自然と俺を吸い寄せるような魅力があった。
「飲めるか?」
そう聞くとおとなしく口を開けたので、回復薬を口へと流し込んでいく。
効果はすぐに発揮され、先程まで傷だらけだった体毛はみるみる漆黒の艶を取り戻し、浅かった息も息を吹き返した。
「元気になったみたいでよかった。もう暴れないでくれよ?」
冷静さを取り戻したヤツはじっと俺の方を見つめ、動かない。
そのため、元気になったと判断した俺は、街へと戻ろうと歩き出した。
「――――――待て。」
が、突如女性の声が俺を引き止めた。
「なぜ、倒さなかった」
「倒す理由がないからな。何かしらの事情があったんだろうそっちにも」
「私が暴れないとでも言い切れるのか?」
「ああ。目を見ればわかる」
「そうか、であれば何かお礼をせねばならぬな。何か欲しいものはあるか?」
「特にないな。今はそこまで欲しいものはない」
「であれば、私を仲間にする。というのはどうだ?」
どうだ。と言わんばかりにドヤ顔で提案をしてくるその人物を凝視する。
よくよく考えた結果
「いや、遠慮しておこう」
「は?!!?! なぜじゃ! この私が仲間になるとゆうておるのじゃぞ!!!」
「なんか,めんどくさそうなんで」
頭を抱え、唸っているので、そっと踵を返して立ち去ろうとする。
「ぐぬぬぬぬぬ。おい――――。逃さぬぞ!」
――――結果宿までその着いてきた。
「いや、いいって。お礼なんて」
「そういうわけには行かぬ」
なぜか妙に張り切っている。
しかも、人化したせいで服を着ていない。
「ま、まずは服を着ようか…?」
「うぬ。服を着たら仲間に入れてくれるってことじゃな!」
「ま、まぁそこまで言うなら仲間になってもらおうかな。俺としても頼もしい味方が増えるのは嬉しいから。」
そうすると、その少女?は再度目を輝かせ大きく頷く
「決まりじゃ!お主たちと私は仲間じゃ!」
嬉しくなってきたのか、人化が一部解除されており、翼や尻尾が見えている。嬉しそうにパタパタと振っている。
そこまで喜ぶか?と思いつつ、こちらとしても嬉しいのでそのままにしておくことにした。
「よし、飯を食べにいきたいところだが………、まずはみんなにお前のことを紹介しなくちゃいけない」
話が伝わっているのか怪しい様子の少女は、飯のことで頭がいっぱいなのか、無言で尻尾を振っていた。
なかなか筆が進まず、かなりの年月が経っていました。のんびり投稿を再開しようと思います。
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