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謎多き少女


『なんでこんな所に少女が?』


目の前にいる少女を見て、そう思う。



「うっ…… んっ…… 」


あれこれ思考を巡らせていると、少女が目を覚ました。



「あ、あなたは…… 誰?」


少女が首を傾げながら、聞いてくる。


「レイだ」


「貴方はどうしてここに?」


「仲間に裏切られたんたんだ。そのせいで今ここにいる」


今思い出しても腹が立つ。僕は吐き捨てるようそう言った。


「君こそどうしてこんな所に?」


逆に聞き返してみる。


「わ、私は……」


だが、少女はぎこちない様子で俯いたまま何も話さない。


「別に無理に言わなくても良い」


「え…?」


「お互い探り合いはやめておこう。 今はこれからどうするかの方が大切だからね」


「あ、ありがとう…」


『ここで下手に相手を刺激しても愚策だしな』



“ぐうぅ”


「!? こ、これはその……」


少女は空腹のせいか腹の音が鳴る。



「これしか無いけど、どうぞ」


そう言って、パンと水を渡す。 さっきまで警戒していたが今ので拍子抜けだ。


「お、おいしい……」


感極まった様子で、パンを食べている


『この少女の正体は気になる所だが、まずはこのダンジョンから脱出しないとなぁ』


そんなことを思いつつ、名前をまだ聞いていなかったことに気づく。


「そう言えば、君の名前は?」



「無いから、つけて欲しい……」


少女はそう言って、上目遣いでこちらを見てくる。


急に名前をつけてと言われても、なかなか良い名前が思いつかない。



「んー、 そうだな…… セレネとかはどう?」


「セレ….ネ?」


少女は首を傾げている


「月を意味する言葉なんだ。どうかな?」


「セレネ…. セレネ….んっ!」


少女は名前を気に入ったのか、何度か唱えたのち、満面の笑みを浮かべた。



「僕はダンジョンからの脱出の方法を探すけど、セレネはどうする?」


僕の目標はこのダンジョンからの帰還だ。


「ん、私はレイに……ついて行く」


少女(セレネ)はそういうと、トコトコとこちらへ歩いてくる


「そうか…… ありがとう」 


正直、一人でのかなり心細かっので、ありがたかった。


「んっ!」


セレネは嬉しそうな顔で頷いた。



「とりあえず。しばらく休んで、明日から攻略を再開しようと思う」


「ん、分かった」


ひとまず、腹が減っては攻略の効率も落ちるので食事を取ることにした。


僕はドラゴンの肉を取り出して、火炎魔法で焼いていく。


だいぶ焼けてきたので、食べやすいように切り分ける。


「んっ………美味しい」


セレネもハフハフ言いながら、満足そうに食べている


そんなセレネの様子を見ながら、僕も肉に齧り付く。


『確かに美味い』 僕とセレネはその後もドラゴンの肉を満喫した。






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