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遭遇

ーー通路をしばらく進むと広い広場に出た。


「あれ? 行き止まりだね」


「通路を間違えたのか?」


不思議そうなルキにジャックが問いかける


『ここまで特に別れ道はなかったはずだ。道を間違えるなんてあるのか?』


僕は違和感を覚えた。


「もしかして、噂に書く転換期か?」


僕は違和感を感じたので尋ねる


「いや、流石にそれは無いと思うよ。僕も長いこと冒険者をしてるけど、転換期なんて起こったことがない」


「そうか……」


そう答えたものの、違和感は晴れない。



「とりあえず、ボスだけ倒して帰ろうか」


みんなもそれ賛同し、ボスを倒して帰還することにした。



僕たちはボス部屋に向けて歩き出した。








 




あれから僕達はボス部屋へと向かって歩いていた。




”ゴアッアアアアアアアアアッ!”




突如、断末魔(だんまつま)のような方向が聞こえてきた。



『!?』


僕は思わず身構える




「何だ!?」


ルキも同じく困惑しているようだ。



「とりあえず逃げよう」


僕の提案に頷いたメンバー達は来た道を急いで引き返した。




だが、甘かった。



方向を上げた化け物は、ありえない速度でこちらへ接近してきた。



そして、僕達の退路を(ふさ)いだ。



「グルルルルルルルルッ」


その化け物は全長五メートルはある巨体に、それを銀色の毛並みが(おお)っている。手には二メートルはある(おの)を持っている。



「ーーッ なんだこいつ!?」


僕は思わず声を荒げる。



「逃げるぞ!」


ルキも迷わず退散を選んだようだ。


だが、逃げ道は化け物に塞がれている。




少し考え、僕は閃光玉を取り出し、投げだ。



刹那(せつな)眩い(まばゆ)い閃光が弾ける



が、あまり効果がないようだ。



「どうする?」


僕はルキに尋ねる



「ーーー」


ルキは、考えているのか沈黙している


そして何か(ひらめ)いたように顔を上げ、こう言い放った。



「こうなったら……仕方ない」


ルキが何かボソボソと呟いている。



「ーーッ!」


嫌な予感がし、咄嗟(とっさ)に伏せた。



「ぐッ!」


避けきれず、僕は胴体を深く斬られた。



「俺たちのために死んでくれ」


ルキは見下すような視線を僕に向けながら言う。



「ふざッ…… けるなッ!」


「安心しろよ。墓ぐらい立ててやるさ! はははっ」


タンクのジャックも薄ら笑いを浮かべている。



「ちょっとッ! ルキ! 私は反対よ!」


「黙れッ! リーダーとしての命令だ!」


コレットがすかさず反対するが、ルキは一蹴(いっしゅう)する



魔導士である、エルザも


「あたし達4人の命とこいつ1人の命どちらが大切だと思う?」


っとルキの意見に賛成の様子だ。


「ん〜? 私はどっちでもいいかな? 私が助かれば」


と、支援職のリリーも賛成の意見を述べる。



「コレット…… こいつ1人の犠牲でみんなが助かるんだ。 ある意味お得だろ? お前の得意な損得勘定だぜ?」



「で、でも……」


コレットは、ジャックの言葉に反論できずにいる。


「ごちゃごちゃ言ってねーで早く逃げるぞ」


ルキは怒鳴るように告げ、駆け足で逃げ出した。



「くそッ くそッ!」


僕は(おとり)にされた悔しさと、絶望から地面をひたすら殴る



”ドシンッ ドシンッ”


そうしているうちに化け物が近づいてくる




「ーーッ 早く逃げなきゃ」


しかし、腰が抜けてしまいうまく歩けない。


僕は地面を()いつくばりながら、近くの穴へと逃げようとする。



しかし、化け物は僕を(もてあそぶ)かのように、僕を蹴り飛ばした。



「うゴあッ 」


激しく壁に叩きつけられ、僕は意識が遠のくのを感じた。



再び、ゆっくりと近づいてくる化け物に対し僕は目潰し用の石灰を取り出し投げつけた。


運良く、奴の目に当たり視界を潰すことができた。


『チャンスだ!」


僕はそそくさと地面は這いながら穴へと逃げ込んだ」



“グルルルルルルルル ガァアアアアアアッ”



目をつぶされた化け物は、怒り狂い周り斧で周りを破壊し始めた。



そして運悪く、僕の逃げ込んだ穴に斧が直撃した。




「え?」


僕は急に感じた浮遊感(ふゆうかん)に思考が止まった。


そして、奴の攻撃で足場が崩れたと理解した時にはすでに遅かった。


















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