奴隷幼馴染の愛し方
俺がベッドに腰かけると、その意図を悟ったのか、エリーの表情が硬くなった。
「………………あ、あの、その……」
頬をピンク色に染め、俯きがちに視線を逸らしている。
下着姿の自分の体を恥じらうように隠していた。
「するって、こと、ですよね……」
「そりゃ、まあ、そうなるな」
「やっぱり、イクスも……ご主人様も、そういうことに興味があるんですね……」
「俺だって男なんだからな。あるに決まってるだろ」
「でも、今までアタシに手を出そうとしてきたことなんて、一度もなかったし……」
「そんなことしてたら殺されてただろ」
「………………それは、まあ、たぶん……」
エリーが気まずそうに視線を逸らす。
昔のエリーは話しかけるだけで「雑魚が気安く話しかけないでくれる?」とか平気で言ってきたからな。
俺なんかが手を出そうものなら半殺しは確実だし、なんならそういう気持ちを持っただけで邪念を感知されてやっぱり半殺しにされていたかもしれない。
まあそれ以前に、これまではエリーに対してはそういう風にはみれなかったんだけどな。
雲の上の存在というか、触れることすら許されないというか。
まがりなりにも世界を救うとされる「光の勇者」だったからな。
恋愛対象として考えてなかったんだ。
でも、エリーの気持ちを知ってしまった以上、もう自分の気持ちを隠せない。
しかもエリーは俺の奴隷だ。
どんな命令でも絶対服従。
これまでなら絶対にできなかったことでも、一言口にするだけで叶ってしまうんだ。
「あ、あの……」
黙ったままの俺を見て、エリーがもじもじと手を組んだり離したりしている。
きっと俺の命令を待っているんだろう。
俺のとなりに来いと、一言命じれば、エリーは抵抗しないだろう。
でも……それじゃダメだ。
そういうことは無理やりするべきじゃない。
それに、自分の気持ちに素直になることも、今のエリーにはきっと必要なはずだ。
「エリー、自分で決めるんだ」
「え……?」
「このまま俺のとなりに来てもいいし、服を着て帰ってもいい。どちらを選んでも怒らない。だからエリーが自分のしたいことを決めるんだ」
「………………そんなの、ズルい……です……」
「確かにそうかもしれないな。でも、俺が言うと命令になってしまう。大切なことだからこそ、そういう風にはしたくない。エリーの気持ちを知るためには、エリーに自分から決めてもらうしかないんだ」
「………………」
エリーが黙り込む。
だけどその足が後ろを向くことはなかった。
俯いたままじっと何かを考えている。
「あの……ご主人様は、イクスは、どうなの?」
「どうとは?」
「アタシなんかで、いいの?」
「いいに決まってるだろ」
考えるまでもなく即答した。
「今すぐにでもメチャクチャしたいに決まってる。こんなに可愛い幼なじみが好きだって言ってくれてるんだぞ。今でも押し倒したい自分の気持ちを抑えるのに必死だよ」
「そ、そう。そんなに、したいんだ……アタシと………………」
エリーが赤い顔で横を向く。
もしもエリーがここで帰ってしまったら、俺は一生後悔するだろう。
でも、きっと……。
エリーは長いこと黙り込んだ後、やがてゆっくりと近づいてきた。
となりに座ると、そのまま黙ってしまう。
俺もエリーも、お互い視線を合わせられなかった。
今更だがめちゃくちゃ恥ずかしい。
やがてエリーが体重を預けるように寄りかかってくると、小さな声でつぶやいた。
「ひとつだけお願いがあるんだけど……」
「なんだ」
「………………初めてなので、優しく、してほしいです……」
これまで他人に命令することしかできなかった幼馴染の、はじめての「お願い」だ。
それ以上の言葉はいらなかった。
俺たちは抱き合うようにベッドの上で重なり合った。
というわけでラブラブ路線になりました。
他の幼なじみざまぁものとちがって、これは幼なじみがずっと一緒にいますからね。
ずっとイヤな部分を見せられるよりは、甘々なところをいっぱい見れる方がいいかなと。やっぱりヒロインはカワイイに限る。
なによりその方が好きなので!
というわけで頑張って書いていきますので、これからも読んでいただけると嬉しいです。




