表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/97

トラブルの気配

 知らないあいだにすごいステータスが上がっていた。

 しかもなんだ職業奴隷王って。

 そんなのに転職した覚えないんだけど。


「どうした?」


 ガドーさんがたずねてくる。


 そういえばステータス画面は人には見えないんだったな。


 俺のステータスの数値がすごいことになっていることを話すと、ガドーさんも俺のステータスを確認した。

 それから驚いたような、自分のことのように嬉しそうな表情になった。


「おお、レベルがずいぶん上がっているじゃないか!」


 えっ。


 確かに言われてみればレベルも上がっている。

 前は確か52くらいだったから30くらい上がったことになるな。

 確かにすごい。全人類でも相当上位になるだろう。


 が、注目すべき部分はそこじゃない。


「もっとヤバいところがないですか?」


 ガドーさんがよくわからないといった表情になる。


「ヤバい? もしかして職業のことか。でもかの奴隷王と同じスキルを手に入れたんだろう? そんなに驚くことでもない。まあ人に自慢できる職業じゃないだろうけどな!」


 そういって大きな笑い声を響かせた。

 大きすぎてエリーが顔をしかめたくらいだ。


 なんだろう……。

 どうも俺とガドーさんの間に認識にズレがあるというか……。


 もしかして。


「ステータスのとなりにプラスされてる数値がないですか?」


「……いや。俺には何も見えんな」


 やっぱり。

 どうやらこのカッコ内の上昇分は俺にしか見えていないのか。


 数値を教えると、ガドーさんが驚いた。


「プラス520だあ!? そんなのお前、レベル1000以上のステータスじゃないか!」


 確かにそうなんだよな。

 あまりにも上がりすぎててびっくりした。


 ちなみにエリーのステータスも確認してみた。


エリー=クローゼナイツ

レベル1

職業:奴隷 (イクス)

攻撃:0(+28)

魔力:0(+28)

防御:0(+28)

精神:0(+28)

素早:0(+28)

幸運:0(+28)



 増えてはいるがそこまでじゃない。

 いやステータスが28ということはレベル60前後になるから、これはこれで相当強いのだが。

 なんかもう麻痺してきたな。


 ちなみにシェイドやパンドラのステータスを確認しても、人間とは違う種族のためか細かいステータスまではわからなかった。

 ドレイクを見た時も名前と状態くらいしかわからなかったからな。

 やっぱり「ハイステータス」を覚えに行く必要があるな。

 それならモンスターのステータスも確認できるというし。


 そのとき、扉をノックする音が響き、受付のお姉さんが申し訳なさそうな表情で入って来た。


「あのー、お話中すいません。至急手を借りたいことがありまして……」


 昨日から寝ていないのか、その顔には疲労の色が濃くなっていた。

 同時に扉の外から声が響いてくる。


「さわんじゃねぇ、このぉ俺を、誰だと思ってやがる!」


 ろれつが回っていない。酔っ払いのようだ。

 声の響き方からすると、入り口のロビーあたりにいるようだな。


 冒険者ギルドではこの程度は日常茶飯事だ。

 毎日しょっちゅう冒険者同士でケンカをしているし、酔っ払って店に迷惑をかけるものも多い。

 今回もそういった冒険者のひとりだろう。


 ガドーさんが顔をしかめる。


「またあいつか……」


「はい、すみません。ギルド長しか相手できる人がいなくて……」


 ギルドの職員だって中にはそれなりに強い人もいる。

 なのにガドーさんでなければダメだということは、相当強い人が暴れているんだろう。


「わかった。すぐにいく」


 そう言ってガドーさんが席を立ちながら、俺たちにすまなそうな顔を向ける。


「悪い。少し席を外す」


「気にしないでください。せっかくなんで俺たちもいきますよ。まあガドーさんなら手伝いは必要ないでしょうけど」


「いや、来てもらえるとありがたい。俺も最近は机仕事ばかりで腕がなまってるからな」


 この中の誰よりも大柄で筋骨隆々な人が言っても説得力はないんだけどな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ