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追悼
ファン
パァッ
私達は無事別世界に移動したようだ。
『お母様大丈夫??』
「えぇ。」
私は周りを見回した。
『ここどこだろう。』
【ここ】は緑の芝生が一帯広がっていた。
『とりあえず、お父様埋めよう。』
「そうね。」
ポワンッ
私は魔術で浅く、又深く穴を開けた。
シャランッ
そしてお父様を移動させた。
『安らかに眠ってね・・・』
「安らかにお眠りください。」
横に来たお母様は悲しそうに言いながら手を合わせ、目を閉じたので私も習って手を合わせ、目を閉じた。
「・・・さ、このままじゃ龍牙、寒い思いするから土をかぶせましょう?」
『うん・・・』
私達は龍牙の死に対して涙を流しながらも優しく土をかぶせ、埋めた。
『いつまでくよくよしてたってしょうがないね。前に進まなきゃ。』
「・・・そうね。行きましょう。又会いましょう龍牙。」
『ばいばい。今までありがとう。お父様。』
こうして新たな世界で柚姫と燐は旅を始めたのだったーーー
追悼→ついとう、と読みます。
死者の生前をしのび、その死を悲しむことを意味します。