1、最強執事は神を凌駕する
純白と言えるほど白い部屋、その純白は神々しさすらも感じさせる。そしてその部屋の支配者もまた神々しさを持つ女性であった。
銀髪ロングに白くきめ細やかな服、顔は整っており、まさしく絶世の美女。ちなみに胸はそれなりにはある。
さて今、そんな美女は何をしているか、と聞かれれば! 答えてあげるが世の情け!
「あのですね、私も決して覚悟もなく言っているわけではないのです。ただちょっとわけありで行けませんのです! 残念です!あなた! 愛しの主に会えな「無理」あいだだだだだだだだだ!!!!?」
出だし最初からアイアンクローを決められていた!
さて、アイアンクローを平然として行う黒いタキシードの男。
そのタキシード男の名前は矢吹 和人。前回紹介したデスゲームの生き残りにして最強の執事である。
そんな彼がアイアンクローを決めている理由はと言いますと彼が立派に彼のご主人様に忠誠を誓っているからだ。
「なぜ沙耶香(和人のご主人様)がいる場所には行かせようとしない?」
ギリギリギリギリ
…アイアンクローがアイアンクローの次元で無くなる程度には。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…です!!!?? …あ、なんだか気持ちよくなってき『グチュッ!』顔が潰れるですー!! …って潰れてるです、はい。教えるので許してくださいのです!」
その言葉を聞いた瞬間、彼はアイアンクローをしていた手を離した。はい、早く説明してね。
「はいです。いや、正直本当に和人さんと沙耶香さんが会ったら最悪世界滅びますからなのです。魔神すらも傷一つ無しで倒したあなたですから可能性は大です。例えば沙耶香さんがあなたに「世界を滅ぼせ」というのです。その場合、あなたはどうするです?」
「もちろん滅ぼす」
「即答です。予想してましたです」
どうやら和人さんは相当病んでいるらしい。ここまでいくと愛は重いどころでなく逆に軽く感じてくる。
「そんなわけで沙耶香さんとあなたをぶつける事は世界が滅ぶのです! そうなので、「とりあえず突き放して置こうぜ! ついでにリア充を潰しておこうぜ!」というのが我々の…って何をキョロキョロと探しているのです?」
「沙耶香が行った場所ってどこらへんにある?」
「え? …教えるだけですからね。行かせませんよ。…えーっとー、だいたいあなたの右あたりの次元ですね」
「…そうか」
と、いいながら彼はタキシードの中からナイフを取り出した。
「え?」
そして刹那!
…普通に空間が開いた。
「え?」
女神様、2度目の困惑。あっらーん、他の神様が開けましたです? 何やってんです? …え、誰もそんなことやってないです? むしろ私が怪しいです? 違うです!
「それじゃ、開けられましたし、行って来ます」
「え!? もしかしてあなたが開けたです!!? どんなチートなんですか、あなた!? です!!?」
女神様、全力で止めようと魔法を放った! しかし…
「ふん」
音もなく魔法は切断された。
一応その魔法は世界は滅ぼせる程度の攻撃なのです…それを羽虫を払うように…です。
女神様はとりあえず絶望しておいた。
そして彼はその世界へと足を踏み入れた。




