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序章(ラスト)

誤字脱字注意。


ドアの向こうに立っていたのは黒髪の見知らぬ少女だった。

髪型は長めのショートのハズだが所々髪の毛がはねていて魔法使いのような服を着ている。

アガサと見知らぬ少女が目があった瞬間、見知らぬ少女はローアルンを見て怪訝そうな顔をしながら言った。

「………お爺ちゃんこの人はどこから拾ってきたの?」

(犬のような扱いだなおい)

アガサそんなことを思った。





見知らぬ少女とローアルンとアガサの三人はテーブルを中心に互いに向かい合うようにしてこれまでの事を話していた。

「な~んだ! 私はてっきりお爺ちゃんがとうとうボケたのかと心配しちゃったよ!」

見知らぬ少女は安心したように笑った。

「つまりはこの人の住む場所がないから拾ってきたのね。」

「合ってはいるが犬扱いをやめようか。」


犬扱いが定着されるのは困るので冷静にアガサはツッコミをいれた。


「じゃあまずは自己紹介をしなきゃね。」

アガサのツッコミをスルーして見知らぬ少女は立ち上がった。

「私の名前はルナン。格好見れば分かるとおり魔法使いをやっているわ。そしてここにいるローアルンの孫よ。」

少し膨らみのある胸を叩いて自信ありげに言った。

「なるほど。」

アガサは納得をした。

寝室を見たとき、一人暮らしにしてはベッドが多いと思っていたからだ。

「じゃあ俺も自己紹介をしようか。」

アガサは席を立ち上がった。

「俺の名前はアガサ レン。まあ色々と事情があってこの家に住むことになった。よろしくな。」

アガサは明るめに振る舞うとローアルンがぼやいた。

「わしの時は警戒しまくっていたというのに……やはり女性を相手にすると思春期の若者は態度が急変するのう?」

「そんなこと無い…………ですよ?」

思春期の若者は動揺しつつ答えた。

「……???」

ルナンにとっては思春期の男子の気持ちなど分からないのであった。




夜、アガサは椅子に座ったまま窓から星を眺めて元の世界のことを思い出していた。

(一人暮らしで友達も特にいなかったし親ともニートになってから関係はほぼ持ってなかったし……あれ、帰りたいとか普通思わなきゃいけないのに帰りたいと思えない……。)

ため息をついて部屋の中をみた。

ランプの火は消え、月明かりだけが部屋の中を照らしている。

その明かりに照らされルナンの寝顔が見えた。(こいつはなんで俺のことを警戒しないんだ? ローアルンがいるから安心しているのか?)

なぜこうも簡単にこの二人は自分を受け入れてくれたのだろうか。

そんな思考の海に溺れかけているところにいつの間にか起きたのかローアルンが自分に静かに聞いてきた。

「どうした? 不安で寝れんのか? それとも元の世界の事に帰りたいと思っていたのか? 「いや……まあ不安はあるし元の世界のことを思い出したりもしていたけど、帰りたいとは思ってないよ……。」

アガサは呟くように言った。

「フッフッフ……面白い返答だのぉ。どうだ?本音を吐きたいならわしが聴いてやらんこともないぞ?」

隣に座る老人はまるで子供をあやすかのように言ってきた。

「……んなもんいらねえよ。俺がそんなにガキに見えるか?」

アガサは少し笑いながら答えた。

「そうじゃな。お前さんがそこまで幼いとは思わんよ。ただ……わしはお前さんをこの世界に連れてきた罪がある。その大罪を償う方法があるなら償いたいと思っておる。それだけじゃ。」

まるで謝るかのようにローアルンは言ってきた。

少しの静寂が続いた。

ルナンの微かな寝息が部屋に響く。

そしてアガサは答えた。

「じゃあこの世界に連れてきた理由を聴かせてくれないか。」

「あぁ。約束しよう。……というより明日には言うつもりだったんだがの。」

ニッコリと笑いこれまでに何度もみた老人の笑顔が見えた。

「じゃあ明日、教えてくれよ。」

アガサは少し笑い立ち上がった。

そして自分のベッドに向かいながら言った。

「そうだローアルン。俺はあんたのことを恨んじゃいないから安心してくれ。俺にとってはファンタジーの世界に行けるなんて垂涎ものだからな。」

「そうか。」

ローアルンは座ったまま答えた。

「じゃあ俺は寝るとするよ。おやすみ。」

「あぁ。」

そしてアガサはベッドに潜り込み目を閉じた。












序章終わりました。もう嘘はつきません。多分。

バトルシーンも欲しいですよね。頑張りたいです。

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