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第二章 冬月 桜 5

「へっくし!?」

何の前触れもなく訪れたくしゃみは、兵士宿舎にも似たボディーガードの宿泊施設の倉庫の中に異様なまでに響き渡った。

「だいじょうぶですか?深紅様」

隣を歩くスーツ姿に金髪を肩まで伸ばしたボディーガードは心配そうにこちらを振り返り、懐からハンカチを取り出して手渡そうとし。

俺はそれを片手で制止して、自分のコートからハンカチを取り出して鼻をかむ。

「あー大丈夫、少し冷えただけだ。あと深紅でいい、えーと」

「イエーガーです、アドルフ・イエーガー」

「よろしく、イエーガー」

「こちらこそ」


恐らくここが少し冷えるからだろう。

いくら耐寒用の術式とはいえ、マイナス三十度の世界には対抗できないのだろうか……。

「では深紅こちらに」

男にしては小柄なイエーガーは少し心配そうな表情をしながらも、倉庫の奥にある厳重な扉を開く。

重い音が響き、つんと乾燥材の匂いが鼻を衝く。

術式は起動していなかったため暗い空間の中は何も見えなかったが、あまり使われていないことは読み取れる。


「さて、こちらが武器倉庫になります。ハンドガンを始め、ライフルにランチャー……対物ライフルまで様々な兵器をご用意しております」

簡単な説明と同時に響くカチリと言う音と共に、光が二三度点滅をして部屋全体を照らす。

目前に広がるのは、今から戦争でも始めるのかと言わんばかりの重火器の山であった。

「冬月家護衛の為、あらゆる人間そしてあらゆる敵を想定して可能な限りの兵器を取り揃えました。アサルトライフル一つをとっても、全三十種類。年代や装備している電子機器、その他着脱可能なパーツも含めれば合計二百五十のパターンを作ることが可能です。

そうですね、例えばこのM4A1モデルなどいかがでしょう?現在ではM14SEの評価が向上しているようですが、何分砂漠とは違い遠距離での射撃はここでは必要とされませんからね。サイトは体温感知を搭載し、特別性の為サプレッサーの着脱も可能となっておりますよ?」

ひょいと拾い上げるかの様に棚からM4を取り出し、渡されたものを構え、サイト越しに男を見る。

「いかがですか?」

「……材質が違う」

「ほう、気づきましたか?」

「重さに、ついで武器の形状もところどころ違う。随分とグリップが削られているが、どこの製品だ」

「寒冷地用に、素材を大幅に変えるよう各社に依頼し、特注で作らせたものです。場所が場所ですからね、通常の銃は凍りついてその機能を失ってしまいます。また、この場所では素肌をさらすことなど不可能ですからね、その分厚着となります故、構える際に不都合の無い様、重装備を想定して作らせていただいておりますので、グリップを削ることによりホルスターでの引っ掛かりを極力減らす工夫がされております」

「なるほど……サブマシンガンは何がそろってる?」

「ロシアですのでスコーピオン UZIを始め、P90から最近改正が行われたMP9まで、各種取り揃えております。森に囲まれた場所ですので、やはり需要は大きいかと」

淡々と語る男をよそに、俺は辺りを見回してから問う。

「火器だけか?」

「いえ、この奥に装甲車、戦車が二台ずつ保管をされております」

「ふむ」

少し思案を巡らせて、俺は考え事を始め。

「……いかがですか?これだけの装備をそろえていれば、たとえ本国の軍隊相手であろうとも引けを取らないと思うのですが?」

「そうだな。確かに、この村にしては十分すぎるほど充実した装備だ」

弾薬、食料、そして何よりこの気候……其れを考慮に入れた上で計算すれば、この城を守りきるには十分だろう。

だが。

「ボディーガードの物たちは皆すべてこれを取扱いが可能ですので、深紅。あなたは桜様の身辺警護に重点を置いてもらっても構いません」

満足げに語る案内人は、自信満々にライフルを構えて俺へとアピールをするが。

「だが、これだけでは話にならないな」

「え?」

あくまでそれは、人間と人間の殺し合いのならの話だ。

「どういう意味ですか?深紅。まさか、これだけの装備でもまだ不安だと?」

「まず一つ」

抗議の声を軽く聞き流し、俺は近くにかけられているS&Wを外し、弾倉を込めてスライドを引き。

「生身の銃弾じゃ、相手にろくなダメージもあたえられない」

自らの腕に押し当てる。

「深紅!?何を!!」

「!!?」

当然腕は傷つかず、銃弾は腕に触れるよりも早く、防護の術式により弾かれ、マッシュルームのような形になって床に落ちる。

「な……ななっ……」

「見ての通り、銃弾程度なら無効化が可能だ。今回襲い掛かる敵は一般兵から何から何までこれと同じ程度の装甲を有しているだろう」

「……」

まるで悪い夢でも見たような表情をしているボディーガードの男は、目を白黒させながら落ちた銃弾を拾い上げてまじまじと俺とそれを見比べる。

「化物みたいだ」

「そうだ、俺達は化物を駆逐するための部隊。そして、アンタたちの敵はその化物じみた部隊のこの国のトップだ……武器はいくらあっても足りないし、戦力はそもそも地力が一桁違う」

「……なるほど、これでは本当に役立たず……と言う奴ですね」

「いや……だからこそ重要な役割を任せられる」

「?」

「俺達の契約は、冬月桜の護衛。当然の如くこの町を守り切れるだけの兵力ではない。だが、冬月桜の要望は、一月この町と冬月桜を守ること……そうなると、俺達だけでは達成は不可能。だからこの村の人たちの避難等を有事の際は村人の避難を受け持ってもらいたい。そうすれば、村人もあんたたちも、無駄に被害を出さなくて済む」

「……ふむ、しかし武器が効かないのでは、村人を守ることもおぼつかないのでは?」

「当然だ、だから武装はしないでいい。戦闘が始まったら速やかに村人を村から避難させてくれ、向こうの目的は冬月だけだ。無闇に村人を傷つけることはないだろう。それに、そういう仕事はそちらの専門分野だろ?」

「……まぁ、私たちもむざむざ殺されたくはないですしね。戦わなくていいならば、そちらの方が望ましいです」

苦笑を漏らす英国人は、肩をすくめながら手に持っていたP90を壁にかけ直し、俺は何か役に立つものは無いか今度は銃器ではなく、手榴弾やナイフなどのサブウエポンを見る。

地形上の問題か、ワイヤーやサバイバルナイフなど、ゲリラ戦に使えそうなものも置かれている。……こういった物なら使えるかもしれないな。

「そういえば深紅」

「なんだ?」

ワイヤーの強度と細さを確認しながら、俺はボディーガードの問いかけに応える。

「あなた方の装甲?……を破るにはやはり、特別な装備が必要なのでしょうか?」

「まぁな……」

「となるとやはり!新時代の武装と言う奴なのでしょうか?」

「……新時代、というよりは旧時代と言った方が無難

だろうが……まぁ、見た方が早いだろう」

懐から獲物を取り出し、カートリッジを抜いてクローバーを投げ渡す。


「おお、これは!…………普通の銃?形状はUSPに似てますが、やけに重いしそれになにより観賞用ですよねこれ?あちらこちらに掘り込みがある」

「あぁ。ドイツ国家が国を挙げて作った大軍兵器、二丁拳銃クローバーの試作品だ」

「クローバー……聞いたことがないですね」

「核を超える破壊兵器の開発競争で、仮身にその座を奪われて姿を消した武器だ……試作品は全部で四対作られて、その一つがこれだ」

「……しかし、この拳銃にそれだけの力があるとは到底思えませんけどねぇ。重量は確かにありますが」

「まぁな。重要なのは銃身じゃなく、そこにかけられている術式だ」

「術式?」

「あぁ、ルーン魔術って知っているか?」

「文字に宿った力でその文字を記したものにその文字の意味に沿った力を与えるという魔術ですね。知識程度ならば。しかしおとぎ話程度の知識ですが」

「詳しいことは専門家ではないが、この武器にはそれに似た魔術が仕込まれている。このコートには防護の術式を、そしてこのクローバーには加速の術式が掘り込まれている。効果はさっき見ての通りだ」

出来るだけわかりやすく、説明したのだが。

「あっはっは、深紅も冗談は言うのですね、軍事機密ならそう言ってくれればいいのに」

イエーガーはさぞ愉快そうにケタケタと腹を抱えて笑い始める。

うむ、どうやらジョークと取られたらしい。

「…………いや」

「いえいえ良いですよ。私も元軍人です。need not to knowは弁えていますよ。……しかしルーン魔術なんて、小学生以来ですよ……くっくっく」

「……そうだな」

相手が自己完結をしたようなので、否定する必要もないだろう。

面倒くさいし。おとぎ話だっていうのもあながち否定は出来ん。

「……」

そう思い、引き続き武器庫の様子を探る。

と。

「ん……この部屋はなんだ?」

倉庫の奥、弾薬庫を過ぎた場所にある壁に、鉄の扉があるのを発見する。

やけに重厚な其れは、まるで核兵器でも格納しているのではないかと思えるほど厳重な保管がなされており、俺はイエーガーに問いかける。


「あぁ、これは冬月家の家宝が眠る場所です」

「家宝?家宝ならこんな危なっかしいところに置いておかないで、屋敷にしまっていた方がいいだろうに」

「はぁ、それが詳細は良くわからないのですが、どうにもここにあるのは、いわくつきな物らしく、あそこに厳重に保管されているとのことです。

「……いわくつき……か」

あまりそういうものを気にするたちではないが、何故だろうか。

その時に限って俺は、これに近づかない方が良いと本能が告げていた。

さわらぬ神に祟りなし。さっさと立ち去ろう。



武器庫を出て、俺は使えそうなものをリストアップしたメモを確認しながらイエーガーとコンクリートに囲まれた部屋から、一面の銀世界へと戻る。

「申し訳ありません深紅。大したものを用意できなくて」

「いや、一般の護衛でこれだけの武装をそろえられれば十分だ、使えるものも相当あった。あんたたちはさっきも言ったが、戦闘時の村人の避難を頼む」

「えぇ。任せてください」

自信に戦力外通告を出されたのにも関わらず、それでも誇らしげにイエーガーは胸を張り、俺に左手を差し出す。どうやら握手を求めているようだ。

それに少しためらいながらも、俺は差し出されるイエーガーの左手を取る。

……戦場で、何度かこんなやり取りがあった。

だが決まって、俺はこの手を取った奴を自らの手で殺してきた。一人でも多くの人間を救うために。


……そんな記憶がよみがえり、ふと自分はある男の事を思い出す。

かつて俺のことを相棒と呼んでいた……甘いんだか厳しいんだか分からない

あいつは、こんな俺の事を今はどう思っているのだろうか……と。

                  ◇


「よっす」

雪月花村の戦力状況を雪の中で一人整理をしていると鉄の重苦しい音とともに、暖かい風が背中をなで、振り返るとそこには長山がいた。

「冬月はどうした?」

「ぐっすり寝てるよ。案外寝るのは早いみてえでよ、暇になったから遊びにきてやったぜ?感謝しろよ?」

「調子に乗るな、仕事しろ」

「人様の家に到着して半日で屋上にテントを立てる奴に調子に乗るなとか言われたくねーよ。部屋用意してもらってるだろうが。ここで一ヶ月引きこもるつもりかお前」

「許可は貰っている。それに、部屋の中でどうやって外的の侵入に気づく?」

「いいじゃねーかよー!?しっかりと来た奴全員デッリートしちまえば。桜ちゃんに危害が及ばなけりゃオールオーバーなんだろ?」

「そうも行かないだろ……。忘れたのか?調律師第二次試験」

「……げっ、や……やめろ、その話をするのは!?」


説明しよう、調律師試験とは調律師候補生が全六階級ある階級の中で、昇級するために行われるテストであり。

第二次試験とは、つまり五級から四級へとあがる試験である。


「荒井 紀野国……不思議な鍵爺さん 通称鍵忘れから砦を防衛する試験。お前同じこと言って適当にやって、留年しかけたよな」

「うおおおおお!だって!だって!まさかあいつが空間移動の術式保有してるとはおもわねーじゃん!?砦防衛のはずなのに!扉を開けたら二秒で処刑だよ!」

そう、このテストは留年必死といわれる究極難易度テスト。

もともと非常識な集団である俺たち調律師、当然常識など通用はせず、この試験はそれを認識させるためのテストでもある。

課題は簡単、建造物にあるターゲットを防衛するというもの。


しかし、この試験。敵となるのは調律師部隊長なのだ。

俺の死帝 長山の万物のように調律師には大抵どっかの誰かにより二つ名がつけられる。 

その中でも、工作活動方面専門の部隊の部隊長である 鍵忘れの荒井。

奴は。



防衛ミッション開始と同時に部屋の中に現れる。

まるで誰もが鍵をかけ忘れたかのように。 自然に現れ、そして試験終了まで部屋の中でくつろぐだけくつろぎ、終了と同時に不合格通知をおいて出て行くという、とんでもなく引っ掛け問題なのだ。


俺の場合、部屋各所にワイヤートラップおよびクレイモアを無数に仕掛けたため、かぎ忘れは転移と同時に大爆発。

苦笑いを浮かべた黒焦げの鍵忘れに、ぼろぼろの合格通知をもらったのだが。

長山の場合。


「たまたまトイレに向かったときに鉢合わせたからよかったものの!?あいつあっちこっち逃げ回りやがんの!?しょうがねーから建物ごとぶっ壊して取返したけど!?その後の反省文の嵐嵐嵐!???死ぬかと思いましたよ!」

「やれやれ」

……本当、よく一発合格ができたものだ。

どうしてこんなにいい加減な性格で、こいつは何でもかんでもうまくいくんだろうな……。

「運がいい奴だよ、お前は」

苦笑をもらし、俺は隣の長山をみる。

相変わらず眠そうな瞳で目をこすり、剣の手入れをするのかと思いきや取り出した名刀宝刀でお手玉なんてして遊んでいる。

……。

「はぁ」

「ん?どうした?深紅」

「何でもない……」

「そうか?ところでよぉ深紅、この前はシリアだって言ってたけどまだ正義の味方は続けてんのか?」

「あぁ……当然だ」

「そっか……へへ」

「なんだよその笑いは……」

「別に、何でもねえよ」

「変な奴だな、そういうお前は、しばらく顔を合わせていなかったが何をしていた?」

そういうと、長山は一度手をとめて。

「そうだな、英雄の真似事をしていたぜ?あっちこっちふらついては、俺の思うまま、人を救ってきた……まぁ、お前ほどうまくできはしねーが」

「そうか」

本当は知っていた……現在、最年少考古学者と称される長山は、発掘作業を行いながら、世界の紛争地を回って人助けをしている。

死に行くものたちを救い。 涙するものに手を差し伸べる。

どこからともなく現れて、何も言わずに人を助け……そして去っていく。


絵に描いたような正義の味方……それが、世界が認識する長山龍人。

人生は理不尽だ。世の中にはどうしたって、できのいい奴悪い奴。そして、運のいい奴悪い奴が存在する。

俺と長山はいい例だ。

俺は自分をここまで徹底しなければ、自分を保つこともできない……。そして、それでも自分の道をうまく歩めていない……正義を貫くことで精一杯だ。


しかしこいつは……成功させてしまう。

寝ていても……覚悟を決めなくとも……。

長山龍人は、人を救いながら笑顔を保てるのだ。


それがうらやましかった。

自分は人に恨まれ、長山は英雄と賞賛される。

やっていることは同じはずなのに……こいつはいつも、光を浴びている。

当然、それを妬むつもりはない……むしろ尊敬する。

だが、一つ悩むことがあるとすれば。

俺は何か間違っているのではないかと、いつも思ってしまうのだ。

「……ところでさぁ深紅」

「んー?」

「お前どれぐらい人救ったよ?」

長山はお手玉を再会し、暇つぶしとばかりにそんなくだらないことを聞いてくる。

「さぁな、数えてない」

「ははっそりゃそうだ。ちなみに、大体百万ぐらいだってよ、お前」

「……どこの情報だ、そしてなぜお前が知っている」

大体、何を持って救ったという基準にしているんだ……。

「いやー、俺もライバルとして負けられないだろ?だから情報は徹底的に調べておかねーとな?とおもって、調律師のアーカイブをちろちろちろーっとね」

「くだらないことに世界最大級の情報端末を使うな阿呆」

「……ぶー、くだらないことねーのに……」

「救った人間なんて数えてどうする……知る必要があるのは、死に掛けている人間の数だろう……それが、正義の味方だ」

「はー。本当にお前って奴は一筋って言うか自分を犠牲にしてるって言うか……どこまでかっこいいんだよ……やっぱ、適わねぇよな」

「よく言う……そう尊敬しているなら、もう少し真面目に働いてくれ」

「そりゃー、俺の体がアレルギー反応起こしちまうから無理ってもんよ」

「……はぁ……」

まぁ、言うだけ無駄だって事は分かってるし……あくまで口だけってのも分かってるので俺は今回はため息だけで済ましておく。

「……で?どうなんだ深紅?」

「何が?」

近寄るな顔が近い気持ち悪い。

「桜ちゃんだよ……守ることは正義にはなりえないなんて行っておいて、これだけ真面目にやってるってことは……なんかあったのか?」

「どういうことだよ」

「あれだよ、やっぱ惚れちまったのか?それとも、正義に利用価値があるとか?」

……。

「別に」

「え?」

「別に理由もない。あいつの遺産がロシア政府に渡れば……軍部の強化が図られることは確かだ。現在アメリカ政府は弱っている。加え、本国は否定しているが、世界の評価では日本と中国も……冷戦状態であると判断している国が多い。となれば、大規模な冷戦……ひどければ戦争がおきかねない。キューバ危機のように、事前に情報が漏れるなんてことも珍しいからな。核戦争の種はないほうが良い……」

「なるほどね、可能性は早めにつぶしておくべきと」

「あぁ」

「でもよ、だったら金も桜ちゃんも、両方消しちまったほうが早いんじゃねーか?」

「ふん、英雄であるお前が、それを許すのか?」

「当然、ゆるさねえけどな」

「だろ?」

物騒な冗談に軽妙な掛け合いを付け加え、俺と長山は自然に笑みをこぼす。


今夜は吹雪。 一人で雪に埋もれるだけでは物寂しさを感じていたころでちょうど良い。

その後も俺は見張りを続けながら、長山が部屋へと戻るまで、くだらない過去話に興を乗らせる。

もちろん、見張りのため一度も顔を合わせることもなかったが、それでも親友との会話を阻害する要因になることはなかった。


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