其の九 新友で親友!2
どうも蓮です。2013年最後の本編投稿は街ぶらり編です。ピエロとフライドチキンのじっちゃんはライバルですよね。
さて、メンバーも揃ったので“「新友が出来たので一緒に遊んで仲良くなっちゃおうZE」作戦”開始。まずはのんびり話しながら街歩きだ。
「ねぇねぇ澪ちゃん」
歩きながらみっちゃんが話しかけてきた。なんだろ。
「ん、何?」
「さっきの事なんだけど…送ってもらったのって澪ちゃんのお姉さん?」
「うん、ボクの姉さんがどうかした?」
お?姉さん絡みか。たぶんダイナミック到着のことだろうなぁ。
「お姉さんって、車好きなんだね?」
うん、それ当たり。あの人のクルマ好きは半端ない。あそこまで愛してくれる姉さんに乗られて、あのFDも幸せだよね。
「うん。前なんて愛車が恋人なんて言ってた。何よりも愛車が好きな我が姉です」
「あはは、なんかうちのお兄ちゃんと気が合いそうだわ」
へぇ、みっちゃんにお兄さん居たんだ。……ちょっと待て。なんですと?まさかみっちゃんのお兄さんもうちの姉さんと同類?
「え、みっちゃんのお兄さんって……」
「うん、あたしはあんまり詳しくないけど、なんか速そうなの乗ってるよ」
うわ、姉さんと同類説確実。もしRX-7乗りなら尚更だ。
「うん、確実に気が合いそうだよ」
「なんかお互い凄い兄姉だよね」
「だねぇ…」
まぁ平々凡々な一般人、ではないよね。まだ確かめては無いけどまさかこんなに近くに姉さんの同類がいるなんてね。これは類は友を呼ぶって奴だろうか。意味合ってるかな?
「…珍走団」
「ん、何見てるの鈴?」
ぼそっと呟いた鈴ちゃんに釣られてみっちゃんと共にその視線の先に目をやると、なんだかトゲトゲしかったり悪趣味だったりする外装のセダンやワンボックスのローダウン集団が大通りを走る車に紛れて走っていった。なんだあれ。まさに珍走団だ。なんだっけ、ああいうのをDQNカーって言うんだっけ?
「うっわ悪趣味な車ねぇ…」
とはみっちゃんの言。うん、その通りだ。車検通るのかなあれ……。
それと鈴ちゃん、ハブっちゃってごめんね。
◇ ◇ ◇
お昼は手軽に価格を抑える為にM印の某ハンバーガーチェーン店で済ますことに。相変わらず入り口には赤と黄色のピエロ像が立っていた。向かいの某フライドチキン店のお爺さん像と昼夜視線で火花を散らしているとかいないとか。
それぞれ注文を頼んで受け取り、空いている席へ。昼時で混んでいる中で運良く空いているテーブルを確保できた。昼食を取りながらお喋り。またも話題の先陣を切るみっちゃん。
「そういえば、澪ちゃんって一人称ボクなんだね」
ギクッ!?そ、そこ突いてきたっ!?
そうなのだ。どうしても「私」というのは慣れなかったり気恥ずかしかったりして現状、一人称は「ボク」なのだ。母さんにも「まぁ、そういう女の子も居る事は居るからねぇ…」と、一応は納得してもらってるし(母さんは「私」にしたかったらしい)……おかしくないよね!?あ、でもなんか理由つけたほうがいいのかな…。ええい、ままよ!ボクの脳内MAGIシステムが唸る!
「えっと、小さい頃からこれで…癖になってるみたいなの…えと、おかしいかな…?」
即座に考えたカバーストーリーっぽいものを付けて説明しながらみっちゃんを上目遣いで見つめてみる。「変じゃないかな…」という思いを込めて。たぶん大丈夫だと思う…頼む神よ仏よ、この際悪鬼羅刹でも悪魔でもいい、我を助け給えっ!!
「んー、そういう子もいるから、おかしくは無いと思うよ?ボクっ娘って言うのかな。そういうところが魅力になる場合もあると思うなぁ」
願いが通じたのか、笑ってそう言うみっちゃん。
「そっか、そうだよね!」
よかったぁ……。
「ボクっ娘hshs…」
「り、鈴?」
り、鈴ちゃんがなんか怖い…。
◇ ◇ ◇
午後はコンビニで軽食を買ってからカラオケへ。みっちゃん一押しらしい。
みっちゃんが会員らしいので、それで3人分受付してルームへ入る。一押しだけあって、なかなか豪華な設備が備わっている。カラオケの代名詞、ミラーボールも完備。おぉ、防音性能も素晴らしいじゃないですか!ドアを閉めるとルーム外の騒音が殆どシャットアウトされた。昔行った事のあるカラオケには廊下や隣接したルームの騒音がガンガン聞こえてくる、防音設備が全く仕事をしてない物件もあったのだ。そのぶん安かったけど。それでも防音設備というのはカラオケの要の一つである。こことあそこは天と地の差がある。
飲み放題ドリンクバーで三人分飲み物を手に入れ、いよいよカラオケタイム。あ、ZOYSOUNDだ。見覚えある。ボクは一番歌える曲が多いVOCALOIDを選択。新しい体で不安だけど…ままよ!という事で歌ってみた。
結果、なんか凄い歌いやすかった。高い部分にもラクラク付いていくことが出来る。なんか感動。
「澪ちゃん上手いっ!」
「ぱちぱち」
みっちゃんと鈴ちゃんが褒めてくる。え、そんなに上手かったですか!?客観的に聞いても懸念してた音痴なんかじゃ無かったみたいです。
◇ ◇ ◇
予想通り二人も上手かった。あの後軽食やドリンクバーで喉や胃を満足させながら歌いまくり、結局夕方まで居た。すっきりするねぇ、カラオケって。
「それじゃあ澪ちゃん、またね!」
「またね」
「うん、またね二人とも!」
三人で駅まで行き、そこで別れた。こういう体験は記憶の限りは無かったけど、予想以上に楽しかったな。二人とも仲良くなれたし。メアドも交換した。
さて、もう結構暗いけどどうやって帰ろう…バスでも使おうかな…
まさかの四条兄貴が楓さんと同類フラグ。搭乗車どうすっかな…w
みっちゃんと鈴ちゃんなどの新キャラ紹介も近いうちにうpる予定ですのでお楽しみに♪