拍手幻視の森《思いの他》
「ふむ」
「どうした?」
「これ見てー」
「…? 随分と控えめな数字が並んでるな」
「そっちか。じゃなくて、これが三票も入ってるんだよ? 驚かない??」
「そうか?」
「アルってば淡白ー」
「……」
「地味な女の子はある意味予想通りだったんだけど、auraの方が票が入るかなって思ってたから吃驚したんだよ」
「そうか??」
「だってさー。この小説って逆ハーを謳ってる割に、逆ハーっぽくないし三人の王たちとは何か不仲だし変態が出るし甘くならないし。あれ? キーワード大丈夫??」
「俺は随分と甘くなった」
「自分で言うか?」
「ルヴァが空気になった」
「柱の影に居るから大丈夫。っていうか、ルヴァって呼ぶようになったんだ」
「うつったんだろ?」
「そう?」
「拍手だからいいだろう」
「最終的に短編集に載るけど?」
「細かいな」
「アルに言われたくないよねぇ」
「そうか?」
「うん」
「ふむ」
「……何? 何処からともなく嫌な予感がするんだけど何でだろうなぁ」
「キーワードに偽りあり、と思うならここで甘くしてみるか?」
「は?」
「大丈夫だ。俺は覇王だが、それ以前にただの一眞族だ。眞王は十分敬愛の対象に入る」
「初耳なんですけど?」
「拍手限定だろ?」
「今の所?」
「あぁ」
「というか、敬愛は甘くならないでしょ」
「いや。十分愛情は感じている」
「は…くしゅ限定とかいうノリ?」
「そう見えるか?」
「え~と…最近、アルが過保護と化してきたかなぁ、とは思うよ」
「独占欲も芽生えだしたから大丈夫だ」
「何が大丈夫なのかな??」
「色々だ」
「ぅわ。不安な一言」
「眞王」
「だから琉依架っていう名前がある…って……」
「琉依架」
「きゃーー。耳元で囁くなくすぐったい!!」
「ふっ…色気が乏しいな」
「乏しくていいのよごめんなさい!! その手を離せ馬鹿野郎!!!」
「細いな」
「太りにくい体質だからねじゃなくてさっ」
「面白いな」
「きゃーーー。アルが壊れたーーー」
「眞王様。相変わらずお美しいです」
「って、何でウットリしてるのか意味がわかりませんっ!!」