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【第1章】信長、出会う

偶然の出会い

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、歴代の武将と同姓同名の一般人が偶々Xで出会ったら


【前書き】「名前」という呪い、あるいは祝福


この物語は、“名前”に翻弄された三人の男の話です。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。

歴史の教科書で知らぬ者はいない戦国の三英傑――

……ではなく、現代にそのままの名前で生まれてしまった三人の、ちょっと情けなくて、だけどやたらと燃える話です。


大人になると、名前というものはアイデンティティになり、呪いにもなります。

誰かと同じ名前だった、というだけで笑われたり、期待されたり、勝手にドラマを背負わされたり。

そしてそれに抗うように、あるいは開き直るように、人は“物語”を始めるのかもしれません。


この物語は、SNSから始まり、牛丼屋を経て、空港で捕まり、内閣総理大臣になり、アプリを開発し、そして世界を“ちょっとだけ”変える話です。

アホみたいにバカバカしいけれど、本人たちはいたって本気です。


あなたがもし、今の世界にちょっとだけ“退屈”を感じているなら。

あるいは、“名ばかりの肩書き”にうんざりしているなら。

少しだけ、彼らと一緒に戦国の風を感じてみてください。


だって――

“信長”って名前、燃やさずにはいられないでしょ?



織田信長は、新宿のカプセルホテルに住んでいた。


本名である。読み仮名もそのまま「おだ・のぶなが」だ。

就活のとき、面接官が名前を二度見して笑った。「武将ですか?」と聞かれたので、「ええ、天下を取りにきました」と言ったら落ちた。


そんな信長がある日、X(旧Twitter)でとんでもないツイートを見つけた。


「この名前で生きるの、ツラい……豊臣秀吉(本名)」


信長は即リプライを飛ばした。


「同情するなら金をくれ、徳川家康(本名)」


その投稿にぶら下がった三人目の返信で、彼は確信した。


「これは、神がくれた悪ふざけだ」



上野の博物館。

3人の男が待ち合わせたのは、「刀剣特別展・戦国の名将たち」初日だった。


信長は長身痩躯、黒いサングラスをしていた。

そのせいで警備員に三度職質を受けた。


待っていたのは、小柄で異様に愛嬌のある男――秀吉。

金髪に染めた髪をカチューシャで押さえていた。


「君が信長? あ〜〜雰囲気ある〜! 殺されそう〜! 殺しちゃう〜?」

「お前、昔の秀吉のことよく知らないだろ」


「うん、Wikipediaしか読んでない!」


そこへ遅れて現れたのが、坊主頭にスーツという“銀行マンくずれ”感満載の男――家康だった。


「すまない、横浜線が止まっていた」

「いや、それだけで“徳川家康”って納得できるよ……この安心感」


3人はその瞬間、理由もなく笑い合った。



その日から、彼らは「戦国会」と名乗るLINEグループを作り、週に一度集まるようになった。


「戦国メシ」と称して牛丼屋で合戦を繰り広げ、

「天下布武」という名のフリマアプリを勝手に立ち上げ(即BANされ)、

深夜のファミレスで「本能寺ごっこ」をやって通報されかけた。


それでも、人生は少しだけ楽しくなった。


それが、信長の母が“死んだ日”までの話だ。

信長の母は有名な投資家だった。遊んでばかりいる信長に月二十万入金する様な子煩悩な女性だったが。

アメリカ大統領の失態による影響を受けて、株が暴落。一瞬にして全財産を失い。

心労で亡くなった。


葬儀には、家康と秀吉が駆けつけてくれた。

香典は、ファミレスで何度も割り勘にしてくれた恩だといって、包んでくれた。


火葬場の煙を見ながら、信長は言った。


「……俺は、戦う。母さんを殺したこの世界に、復讐してやる」


「やっぱり、戦国の血だねぇ」と、秀吉が笑った。

「やれやれ」と、家康が静かに頷いた。


そして三人は、アメリカ行きの格安航空券をポチった。

名目は“語学留学”。

目的は――大統領暗殺。


(つづく)

もう一つ小説有るんで、面白かったら読んでみてください。中高生には少し難しいかも知れませんが。笑い路線も増えたので読みやすくなると思います。


1作目も、改編しました。恋愛あり、アクション有りの壮大なSF神話です。目指せファイブスター!目指せナウシカ!


此方の戦国武将同姓同名は最初からお笑い路線です。

読んでくれてありがとうございました。



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